ずっと昔の話 | 冬の世界の中心の私の猟奇的な彼女の頭の中のさらっとしぼった消しゴムのソナタ?

俺の住んでた村は小学校が三つある

中学校は一つで村の中学生はほぼ例外なくそこへ通うことになる


小学生のときはあまり他の学校のやつとは関わりがないから、中学生まではあまり情報が入らない


おれは中学校は私立だったから全く知らないままだった


中二のときに一週間くらい村のやつらと過ごしたときに話した話




山ノ荘て小学校は全校生徒30人くらいでそこ出身のやつが経験したらしいんだけど

その小学校は名前の通り山の中にあって、校舎からは何も見えない

校舎も漫画に出てくるような田舎の校舎だけど、三階建てでわりときれいな校舎だった


梅雨の雨が降りしきっていた日に、そいつは春休み明けに提出した宿題を忘れて、家に着いてから親に言われて取りにいった


時間は5時ぐらいになってて6月といっても雨もあったし、だいぶ暗くなってた


学校には先生たちがいて、一階の昇降口の隣にある職員室で先生に鍵を開けてもらう

もちろん教室に鍵はかかっていない

朝、生徒はほとんど裏口から校舎に入るので、あまり昇降口は使われない


そいつは上履きに履き替えてから階段を上る

六年の教室は三回にあって、そこに三年の教室と音楽室もある

階段も木製だが立て付けがよいのできしむ音はしないらしい


木造の建物は階段が長く小学生にはちょときつい


三階まで上った時にふと見ると、屋上への階段があった

いつもは反対側の階段からだったし、今まで全く気づかなかったらしい


好奇心はあったけど雨が強くなるのも困るから無視していった



しかし、ふと外を見ると雨は上がって夕焼けが見えた

でも夕焼けの明るさはまるでなく、不思議な空模様だったらしい


六年の教室は一番奥にある

でも明らかに違和感を感じた




教室は光っていた


大体学校は日の光が入りやすく設計されているが、その光は蛍光灯の光だ


教室は廊下側がガラス張りで教室の中は丸見えだ



恐る恐る中をのぞくと



誰もいない




ため息ついて蛍光を消して忘れ物の紙粘土をもって教室を出た



一階について気づく



雨は止んでいなかった

それどころか強くなっている


不思議だったらしい



学校からちょっと離れたとこで振り向いて学校を見ると

ある重要なことに気づいてしまった




木造の校舎は屋上などなく、赤い屋根があるだけだ





次の日確かめてみたけど、例外なく屋上への階段はなかった


その代わり大きな鏡があって反対側の壁を写し、あたかも自分が壁の様に振舞っている



まあそんな話




それ聞いて小学校に行ってみたけど、普通だった


木造の建築物はある程度の恐怖感をうみつけるものだけど、

何も感じない


それこそ違和感を感じるくらいに普通の学校だった


戸締りは完璧で、わざわざ窓割ってはいろうなんて思えなかった




昨日アルバム見ててこの話思い出したから書いてみた

長文で申し訳ない



俺、思った

俺が将来の夢大学の研究員とか言ってんのは

今してる勉強を将来必要なものだと受け入れるためなんじゃないかって

よくわかんないけど