東京大学先端科学技術研究センター准教授で世界初の“動物言語学者”鈴木俊貴氏(40)は、動物たちの会話がわかる未来の実現を目指しており、2024年1月、「World OMOSIROI Award」を受賞しました。

 

彼の研究室では、動物にみられる多彩な鳴き声やジェスチャーが、

1.どのような意味をもつか

2.生存や繁殖においてどのように役立つのか

3.どのような認知能力のもとに進化してきたのか

などについて、動物行動学、言語学、認知科学の融合的アプローチにより、研究しています。

 

フィールドでの行動観察や音声の録音・解析、認知科学を応用した行動実験、半自然条件下での飼育実験など、用いる手法は様々で、鳥類や哺乳類など、社会性を持ちコミュニケーションをおこなう動物を対象に研究を進めることで、ヒトの言語の起源や進化を紐解くことも目標としています。

 

従来、ヒトの言語と動物のコミュニケーションは断絶されたものであると考えられてきましたが、近年、両者のあいだに共通点が見つかっています。

 

例えば、野鳥のシジュウカラは、鳴き声を単語として使用するだけでなく、それを組み合わせて文章まで作って会話していることが分かっています。

 

古代ギリシャ時代から、言葉は人間に特有のものと信じられていたのに対し、鈴木氏は、動物たちのコミュニケーションにもヒトの言語との共通点が沢山あることを証明し、世界中から脚光を浴び、2023年4月に世界初となる動物言語学分野の研究室を東京大学に立ち上げました、

鳥の言葉を証明した世界初の“動物言語学者”が国際的賞を受賞 プロフィール写真に集まっていた“まさかの注目”(女性自身) - Yahoo!ニュース

 

筆者の飼い鳥オキナインコのアイ(もうすぐ生後3カ月)は、うちに来て3週間になりますが、「アイちゃん」、「スキスキ」、「チュッチュッ」は言えるようになり、家族に何かして欲しいときは耳や口を甘噛みしてきます。

 

我々の言葉は、「ねんね」、「ごはん」、「お水」、「りんごちゃん」、「お豆さん」、「お肩」、「うんち」、「トイレ」、「パシャパシャ」、「ママ」、「○○ちゃん(娘の名前)」、「雀さん」などは理解しているようです。

 

飼い主は、声や動作で愛する子の言いたいことは理解しているつもりですが、鈴木氏の研究がさらに進み、科学的に動物の言葉が解明されるのは楽しみですね。

 

【家族の会話を一生懸命聞くオキナインコのアイ】