日本のペット飼育率は数十%ですが、動物先進国と言われる英国では、世帯の59%が家族の一員として動物と共に生活しています。

 

動物を飼うことのメリットとしては、飼い主に責任感と価値観が生まれ、子供の成長過程においては、自律性、自尊心、共感レベルの向上などがあります。

 

また、伴侶動物は、友人、家族、コミュニティとの社会的相互作用を増加させ、社会的孤立を減らすなど、個々の人生に多大な恩恵をもたらします。

 

しかしながら、人と比べて動物の寿命は短いため、動物を飼い続ける限り、飼い主は何度も死別の悲しみを経験しなければなりません。

 

死別だけでなく、英国では毎年数千頭の動物が行方不明になっており、ある日突然の別れを経験する飼い主が多いことも分かっています。

 

ロスを経験したことがある飼い主は痛いほど感じていることですが、伴侶動物を失い悲しむ気持ちは人間との死別後の悲しみと同等で、罪悪感、後悔、怒りなどの様々な感情につながり、悪化すると引きこもり社会的孤立に向かう可能性もあります。

 

英国では、一定の組織が電話や電子メールで伴侶動物との死別をサポートしており、認定を受けたセラピストによる対面でのカウンセリングも受けられます。

Coping with Animal Companion Loss: A Thematic Analysis of Pet Bereavement Counselling - PMC (nih.gov)

 

日本には、ペットロス経験者のボランティアによる「ペットロスホットライン」などがあります。

ペットラヴァーズ・ミーティング | Pet Lovers Meeting (ddtune.com)

 

筆者も愛鳥をロストし7カ月が経ちますが、今も罪悪感や後悔の念が続いており、知らない間に涙がこぼれたり、眠れない日があります。

 

いつも家族と一緒だったので救われていますが、1人暮らしだったら終わっていたかもしれません。

 

ペットロスの苦しみからどうしても抜け出せない人は、こういう団体を頼って話を聞いてもらうのもよいかもしれません。