筆者のママ友の一人に大学病院好きがいて、彼女は健康診断だけでなく、虫歯治療や親知らずを抜くのにも大学病院に通います。

 

個人経営の小さな病院は、何かあったときに対応できないし、そもそも信頼できないと考えているからだそうです。

 

しかしながら先日、口の中に出来物ができたので、近所の行きつけの防衛医科大学校病院(所沢)の口腔外科で診てもらったところ、「悪性黒色腫(メラノーマ)かもしれない」と言われ、5~6人の医師が集まってきて騒ぎ出し真っ青になったそうです。

 

結論から言うと、彼女の口の中の出来物はメラノーマではなく、良性の単なる出来物だったわけですが、がん研究センター(築地)に行って検査しろと言われ、予約をとり、紹介状を持って行ってきたそうです。

 

そこで、病理組織検査やCT検査など沢山の検査をし、彼女は10万円以上の費用を支払いました。

 

メラノーマかもと言われてから検査結果が出るまで1カ月くらいあり、その間、50代半ばの彼女は死ぬことについて考え続け、ろくに眠れず、何も手につかず、自分が居なくなったあとのことを家族と真剣に話し合ったそうです。

 

1カ月もの間、彼女と家族の心労は想像以上のものだったでしょうし、当然家の中は真っ暗です。

 

何故、最初の病院ですぐに病理組織検査をしてメラノーマかを確認しなかったのかが筆者には不思議でなりません。

 

そうすれば、彼女や家族はそんなに長い間苦しまずに済んだし、遠くの病院に何回も行って高い費用を支払う必要もなかったわけです。

 

動物病院なら通常、その場で組織を採って院内若しくは外注で検査しメラノーマかどうか診断します。

 

大学附属の動物病院の多くは、表に出るのは教授や准教授クラスですが、実務はその下の先生や大学院生が担っています。


決してでかい病院だからいいわけじゃありません。


人医療も獣医療も、病院がどんなにデカくても、医師がどんなに偉くても言いなりにならず、「おかしい」と思ったらはっきり伝え、納得がいくまで話し合う必要があると思います。