愛する子がフードを食べなくなった、吐き続ける、下痢が止まらないなど何らかの症状がみられ、動物病院で獣医師に勧められた検査を行っても原因がはっきりしないことがあります。

 

血液検査、糞尿検査、レントゲン検査、腹部エコー検査などの結果、症状に繋がる異常が認められず治らないと、飼い主は「この動物病院、もしかしてヤブ?」などと考えイラつきますが、そこでヤブと決めつけるのはNGです。

 

一般的な検査で診断がつかない病気はいくつもあります。

 

その場合は、さらに精密検査を行っていく必要がありますが、公的保険がきかない獣医療の場合、検査を追加するたびに万札が飛んでいくため、飼い主の中には「この動物病院、もしかして検査で儲けようとしてる?」などと疑いの目を向ける人が出てきます。

 

実際、本当にヤブだったり検査で儲けようとする動物病院もあるでしょうし、動物病院によっては医療設備や獣医師の経験が不足していて、一生懸命やっているのに間違った方向に進んでしまうケースは残念ながらあります。

 

ミスしない人間はいないわけで、人の医師でも誤診率は10~15%もあり、診療科が分かれていない動物病院の場合、誤診率はもっと高いはずです。

 

知識と経験が豊富な獣医師なら、動物と飼い主の負担を極力抑えるために最低限の検査で正しい診断に導くことはできるでしょうが、基本、動物医療も人医療と同じで、診断を確定するために人でやられる検査を行うのはおかしなことではありません。

 

担当獣医師としっかり話し込み、どんな疾患が疑われるのか?、その検査で診断がつくのか?、診断がつかない可能性があるならどこに行けばつけられるのか?、どうするのが最善か?など、検査する前の一番最初に明らかにし誤診を生まないよう留意する必要があります。

 

それを嫌がる獣医師なら別の人に変えてもらうか動物病院を変えることをお勧めします。

 

心配で弱気になる気持ちも分かりますが、飼い主がしっかりしなければ愛する子はいつまでも苦しみます。

 

後悔しないようよく考えて冷静に動かなければなりません。

 

獣医師や動物病院を変えるにしても飼い主の初動が重要で、その子の症状を獣医師に伝えきれていない、獣医師に100%依存して自分で何も調べない、獣医師ととことん話し込まない、獣医師を疑って追加検査を拒否るなど、飼い主の初動がまずいと取り返しのつかないことになる可能性があります。

 

その子の命がどうなるかは獣医師ではなく飼い主にかかっていることを忘れないで欲しいと思います。