ご存じの通り、獣医療には人と違って公的保険制度がなく、薬価もなく、獣医師が自由にその費用を設定できます。そのため、同じ治療でも、A動物病院とB動物病院で、〇万円も費用が異なる場合もフツーにあります。

 

動物病院の費用は、一般的に、診察料、検査代、薬代、技術料などを合計した額になります。

 

人は薬価制度がありますので、A病院でもB病院でも薬代は同じです。ジェネリックを選択すれば、千円単位で安くなることもありますよね。動物用医薬品にもジェネリックはありますが、人用医薬品のように先発品と比べて大幅に安いわけではないため、動物病院ではそれを明らかにせず、先発品と同じ価格で出すところも多いです。

 

また、人用医薬品は、国から承認されている適応症以外に使用すると、公的保険の対象外になってしまうため、3割負担ではなく、全額負担しなければなりません。海外で承認されているけど国内では未承認の薬を使用する場合も、これに該当します。

しかしながら、獣医療の場合は、そもそも公的保険制度がないため、国から承認された動物用医薬品以外の、人用医薬品、未承認薬、効能外、などの使用は、費用に関係なく自由にされています。

 

要は、獣医療は全て「獣医師の裁量権」でなされているのです。

 

費用を気にされる飼い主さんには、安い人用ジェネリックを処方する、お金持ちの飼い主さんには、高くても飲みやすい工夫がされている動物用医薬品を出す、など、獣医師は、飼い主の方のご意向を確認して、おくすりを決めていると思います。

 

 

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