ぎっくり腰 | 榊邦彦 OFFICIAL BLOG new

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けれど一方で、言葉や愛がまったく立ち向かうことのできない不安や困難も、
また、存在しないのではないか……僕は、今そう思っている。
『100万分の1の恋人』榊邦彦(新潮社)

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先日、くしゃみをした拍子に、ぎっくり腰になった。
人生初の「ぎっくり腰」だったが、その瞬間、思ったことは、
「これが、ぎっくり腰か!」
ということ。
噂に違わぬ痛さと、身動きのとれなさと、何と言っても、その命名の妙!

人生初経験であっても、「これが『ぎっくり腰』」と一発で分かるあの、
「ギックリ感」。

多分、「ぎっくり腰」という言葉を知らなくても、お医者さんにいったら、
「突然、腰がギックリとして、動かすと激痛が走ります」
と説明すると思う。

ソシュールは、一般言語学講義の中で、
「能記:何かを指し示す言葉」と「所記:言葉によって意味されるもの」とを論じ、「能記」と「所記」との関係は、恣意的であり決定的な因果関係はないとした〈例:あの、ワンワン鳴く動物を「犬」と呼ぶことに、因果関係はない。「dog」と呼ぶことにも、当然、なんの因果関係もない。〉

しかし、ぎっくり腰は、やはりギックリしていたと思う。

(九月末にあったライブは、腰ベルトでなんとかカバーしました。)