ほっておけば左側通行になるのに | 榊邦彦 OFFICIAL BLOG new

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けれど一方で、言葉や愛がまったく立ち向かうことのできない不安や困難も、
また、存在しないのではないか……僕は、今そう思っている。
『100万分の1の恋人』榊邦彦(新潮社)

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 今日、最寄駅で構内の工事のため、通路が狭くなっていた。
 警備員の方が、何箇所かに立って、
「右側通行でお願いします」
 とスピーカーで叫んでいる。

 ほとんどの雑踏は、ほっておくと左側通行になる(と思う。)
 混雑すれば混雑するほど、この傾向は顕著だ。

 実際、警備員さんが一生懸命叫んでいる通路も、普段は左側通行。
 
 工事中の通路のすぐそばでは、自然に皆さん左側通行で歩いているのに、そこだけ急に右側通行にしようとするものだから、かえって混乱を招いていたような気がします。

「左側通行でお願いします」
 とすれば、歩行者も警備員さんも楽だったろうになあ。
 しかしながら、思いっきり「右側通行」という大きなプラカードも持っていたし……そうもいかないか。

 さて、この「雑踏は、ほっておくと左側通行になる」の法則、明日、その説明を行いたいと思います。