死後存続とホロスコープ その③ | 占星術小説家@酒井日香の占い死ね死ねブログ

死後存続とホロスコープ その③





ホロスコープの中に描かれる



「死後存続への希求」



という論文の、その③です。





ホロスコープのような、生年月日をもとに
した占いというのは、実はある種の



「才能論」



であると言えるのではないでしょうか。




生まれつき与えられているものを、あれこれ
読み込んでいくわけですよね。




才能論だと思うんです。





人の持って生まれた才能を、あーでもない、
こーでもないと教えてくれるツールとして、
ホロスコープは機能している。



○○座のあなた~、という、そういう断片的
な要素だって才能論なわけですよね。



おうし座なら味覚が鋭く生まれています、とか、
ふたご座ならコミュニケーション能力に優れて
います、とか。




どう見ても才能論です。








ここでいう



「才能」



というのは、何もスポーツや芸術などの才能
だけを指すのではなく、おカネや家庭環境や、
対人関係のセンスや、外国運など、ホロスコ
ープが指し示すもの全部才能だよ、という意味ね。




それらは




「単にあることがわかった」




ということだけでは、料理のメニュー
となんら変わりません。






メニューを見ているだけでは、美味しい
料理が出てこないのと一緒で、才能とは
具体的にそれが現されて初めて



「ああ、才能だね」



と、人から言ってもらえるわけです。





絵を描いてみたこともないのに、私には
絵の才能があると思っても、それは嘘
です。



ホロスコープが表すのは才能なんだけど、
それを眺めているだけでは、世間の人は
あなたの才能を認めるわけにいかない。




経済学を学んだわけでも、株式売買をした
ことがあるわけでもないのに、



「私には金融の才能があると、ホロスコープ
には書いてありますから、証券トレーダーと
して採用してください」




なんて、面接で言ったらおかしいですよね。






でも、そこを勘違いしちゃう人が多いの。







ホロスコープや占いに予告された幸福を
眺めるだけで、すでにそうなっているんだと
安心してしまう人が実に多いわけです。



でも、ホロスコープが示す才能、個人の
可能性を、なぜそこまで信頼しちゃう人が
いるのか。




実はそれは、ホロスコープ自体の心理的
仕掛けという面もありますが、個人個人の



「霊魂観」



によるところが大きいのです。




つまり、人間が持つ



「霊魂観」




を探っていけば、なぜ占星術や占いを
盲信してしまう人と、そうでもない人が
いるのか、その理由が見えてくる。




占いを信じるか、信じないかは、その人の
もともとの




「霊魂観」




の違いなんだと。




酒井日香はそのように分析するのであります。




ということは、霊魂観さえ変えてしまえば、
今まで占いが嫌いだった人も占い教信者に
なるし、占い盲信のプロ占い師だって突然
占い嫌いになれる。




どういう霊魂観を持つと占いと親和性が
高くなって、どういう霊魂観だと親和性が
悪くなるのか。




それを見て行こうというのが、この論文の
狙いなのであります。




(その④に続く)