日本共産党員のための人生相談 筆坂秀世 著 | 占星術小説家@酒井日香の占い死ね死ねブログ

以下、本日のテーマのイメージ小説です。


タイトル


「愛のそよかぜ~ケンとメリー~」



(主な登場人物)


主人公⇒ケン ヒロイン⇒メリー 特高警察⇒パクムルチョン

裏切り者⇒ミハイル


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「来たっ!! 逃げるんだメリー!!」


「ヤツらなのっ?! ケン!!」



メリーがそう聞く前に、ケンはアジトの蝋燭を吹き消した。

ガリ版刷りの機械と、散乱したわら版紙。ケンはあわてて

周囲の紙くずを広い集める。


「ケン、来たぞっ!! 早くっ!!」


ケンの背後で叫ぶ同士、ミハイル。    ※何人の集まりだよお前ら・・・(^_^;)


鳴り響くドラムのように、地面を激しく蹴って近づいてくる集団の靴音。


「特高だっ!! 特高警察が来たぞっ!!」


叫び声に弾かれるように、ガリ版刷りの粗末な印刷物を

抱いて、必死に走るアジトのメンバーたち。こぼれた紙片には



“労働者の世界を! 地球に共産革命を!!”



という、勇ましいデザインの文字が躍っていた。


鳴り響く靴音に重なって、警笛が鳴り響き、その後ろから大声で怒鳴る声。

誰もが恐れる鋼の特高警察、刑事のパクムルチョンだ。    ※だから何人の集まりだよって・・・(^_^;)


「アカどもめがっ!! 今日という今日は貴様ら全員、しょっぴいてやるからなっ!!」


パクムルチョムの叫び声が、暗闇を切り裂いた。ケンはメリーを守りながら

先を行き、細い路地裏を必死に走り、ついに車が往来する

大通りへと出た。


そこにミハイルが手配した革命の同志が、車を乗りつけてくるはずだったが、

勢いがつきすぎたケンの行く手には、なぜか車ではなくバナナの皮――。 ※ドリフやね。


ケンの足が無情にももつれた瞬間、ケンの脳裏に浮かぶ

あいつの瞳――。


(ミハイル!! 裏切ったな!! 貴様はそんなにメリーのことがっ・・・!!)


そう思った瞬間、ケンの体はアスファルトの道路に跳ねていた。


突っ込んできた自動三輪に思いっきり跳ねられたのだ。


叫ぶメリー。


後ろからやってくる後続車が、メリーを跳ねそうになってあわてて

ハンドルを逆に切った。メリーはかまわずにケンのもとへ走りよった。


バナナの皮が張り付いた頭を抱き起こすと、ケンはグフッと血を吐いた。 


「死なないでっ!! ケン!! 私のお腹にはあなたの赤ちゃんがっ!!」 ※ええ!?もう死んじゃうの?


メリーの必死の呼びかけに、ケンは震える瞳をうっすら開けて微笑んだ。


「ジュッテーム・・・。愛しているメリー・・・。俺に構わずに、逃げるんだ・・・。

革命を・・・・。世界に革命を・・・・。そして、俺たちの子どもの未来ために・・・。

ぐふッ!!」


がっくりと首をうなだれるケン。


メリーは泣き叫んだ。


「いやぁぁぁ!! いやよっ!! ケン!!死なないでっ!!

私一人では革命なんて無理よっ!!」


気付けば、メリーの背後に特高警察のパクムルチョンが立っていた。


「さぁ、行こうかメリー。他のアジトの場所を吐いてもらうぞ」


「・・・・・・あなたたちの思い通りには、させないわ。私はきっと

革命をやりとげてみせる!! 8が足りないときはババでもいいのよ!!」


「・・・・・・・メリー、貴様・・・・・・・・」


静岡県民だな、と言いかけたパクムルチョンは、うっすらと微笑んで

横たわるケンの瞼をそっと閉じた。


「ケン、友よ・・・。安らかに眠れ」






(FIN)

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以上。









「下ユル子の勝手な共産党イメージ小説」









でござーした。


でもなんか、共産党っちゅうとこんなよーなイメージない??






ところで共産党といえば、坂口尚さんの名作コミック


「石の花」 ↓   ↓


が、わしの中では思い浮かびます。

石の花(2)抵抗編 (講談社漫画文庫)/坂口 尚
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この漫画のあらすじというのが、ナチス・ドイツのポーランド侵攻によって

内乱状態に突入した悲劇の国家


「ユーゴスラビア共和国」


の、共産ゲリラとドイツ軍、セルビア軍との戦いを、少年ゲリラ


「クリロ」


の視点から描いた群像劇なんですが。




これを読んでわしは、すっかり、坂口尚リスペクト病になりやした。。。


そんで、この漫画にも、上記のごとくに共産党の党員が、

命がけでビラを作ったり、レジスタンス活動に身を投じたり

するシーンがあるんスね。。。


日本でも有名なのが


「蟹工船」


でおなじみの作家、小林多喜二。


蟹工船、わしも中学だか、高校だかのときに読んだけど、けっこう

エグいのな。。。(汗)


わけありの低賃金労働者を、極寒のオホーツク海で

こき使う蟹工船の船長を、しまいにゃあみんなで縛り上げて、


「密室共産革命」


をする、というよーな話ではなかっただんべか。。。


この小林多喜二さん。


バリバリの共産党員で、なんと昭和8年に特高警察の尋問(拷問)に

より、殺害されておられます。


ご遺族が卒倒するような、むごい拷問を加えられたというお話ですが。




とにかく、


「プロレタリア文学」



という言葉があるくらい、共産党というのは理想に燃え、

若く、扇動的なものとして文学にはよく描かれていますです。


わしの上記のよーなイメージも、絶対そういう小説、映画、漫画などから

出来上がってます。


「ワイルドスワン」


なんかも、そーいやぁ読んだなー。。。


あれは作者の両親が中国共産党だったというお話でしたけども。



しかし、翻ってみれば、現在のわが国における


「共産党」


の実態を、わしはあんまりよく知りません。


多くのプロレタリア文学に見られるような、過激な活動を、今の

近所の共産党支部に感じるかというと、ぜんぜんですね。


ウチの近所の共産党支部は、フツーの民家なんスが、朝なんかは

そこから頭にカーラーを巻いたオバちゃんが、スリップ姿で出てきて、

ゴミを捨ててたりするス。


なんか、核廃絶、とか、消費税引き上げ反対、とか、格差社会を

なくそう、とか、福祉の充実、とかを歌ってはいるけれど、

それだけだと


「どこら辺がプロレタリア文学なんだろうか」


という感じです。


その一方で、共産党と公明党(創価学会)の仲の悪さ、

自民党との仲の悪さも、なんとなく耳にしている空気感だったり

いたしますですが。


そんな


「現代の日本共産党員」


に送る、人生指南書がこちらの本。


「悩める日本共産党員のための人生相談」 筆坂秀世 著


悩める日本共産党員のための人生相談/筆坂 秀世
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この本には、共産党員のみなさんの悲惨な日常生活が、

くどいくらいに丁寧に暴露されていて、共産党に昔から

興味深々だったユル子には、非常に面白い1冊でござーした。


「しんぶん赤旗」


を広めるためのご苦労や、創価学会の人とのご近所トラブル、

党中央委員会からの締め上げ、仲間同士のいじめなど。


正直、共産党に入党したいか??


といわれると、うーーーーん・・・・・・・・・・・。


ですね。


なんか、ものすごくツラそうな日々の連続みたいですし。


ただ、共産党の議員さんは、けっこう市民の相談役なんかにも

なってくれるらしく(公明党もそうみたいです)、わしの身近でも、


「共産党の議員に相談したら特養に入れた」


とか、


「生活保護の申請が下りた」


とか、


「都営住宅に入れてもらえた」


などの体験を持つ人たちがいるのも事実です。


しかし、この筆坂さんの著書では、票獲得、党員増強のための

こういった活動が、逆に共産党員の家庭生活まで破壊している実態や、

党執行部からのノルマと、共産党員を純粋に信じて相談してくる

市民との間で揺れ動く心の機微が語られています。


共産党も結局は、浮世の義理と人情が先に来てしまって、今は


「革命どころじゃない」


状況なのが、実態であるということのようでござーすな。。。


だから若い人が、共産党に入党してくれないのだそうです。


そりゃあそうです。


なんだか面倒くさそうなんだもの。この本を読んだ限りでは。


最近の若い人はみんな、個人主義者ばっかりですから、

宗教団体でさえ昔みたいに、団体として纏まらなくなってきてますもんね。



この本で一番笑ったのが、P104のくだり。


京都にある日本共産党の支部が、ここ数年で青年党員を

大幅に増やしたのだとか。


それで取材してみたところ、なんと、そこの青年支部では


「ししゅう」


をやってたんだって!! (;^_^A





「ししゅう」


って言っても、反戦詩集だとか思想詩集とかではにゃい☆











チクチク縫う刺繍






を、みんなでやってんだってさ。。。


真っ昼間っから。。。


そんで、引きこもりの子とか、いじめられっことか、

登校拒否の子なんかが、サークルとして集まってきてるんだって。




さすがに想像したら笑えた☆



刺繍と革命、結びつかんもんなー。。。(^_^;)



そんな感じで、仕事の合間に弁当喰いながら読むのに、

ちょうどいい本だったっス。



2時間程度で読了しました☆
















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