【山スキー】新穂高 - 雲の平 2024/05/02 - 05 | 群馬境町山の会 "SAKAIMACHI Alpine club"

【山スキー】新穂高 - 雲の平 2024/05/02 - 05

日付:2024/05/02 - 05の4日間 (予備日:5/6)

ルート:

 1日目:新穂高温泉駐車場 - ワサビ平小屋 - 小池新道 - 大ノマ乗越 - 双六谷泊

 2日目:泊地 - 双六小屋 - 夏道ショートカット - 岩苔乗越 - 祖父岳 - 雲の平泊

 3日目:泊地 - 祖父岳 - 三俣山荘 - 夏道ショートカット下部 - 双六小屋 - 双六谷泊

 4日目:泊地 - 大ノマ乗越 - 新穂高温泉

参加者:桐林・入江

 

3日目朝、静寂に包まれた雲の平を立つ

 

-----------------------------------------------------------------------------------------------------

2年前に、知り合いの女性の方がブナ立尾根から水晶岳往復した際、

黒部源流に多くのスキーヤーのシュプールとシール跡があった話を聞いた。

高天原温泉にスキーで入っているらしい…いつかは行きたい。

そんな思いが今回を実現させた。

計画的には、4日間で完結させることは難しそう。

それなら、黒部源流の秘境、雲の平へ行こう。

山スキーで、初めての北アルプス。

ドキドキとワクワクで、ビクビクしながらツアーしてきました。

------------------------------------------------------------------------------------------------------

 

1日目:快晴

新穂高に6時集合。

荷物整理で7時半ごろ、新穂高観光案内所を出発。

初日でスキーも担ぎ重い…。

大ノマ乗越が見えたあたりから、スキーブーツに履き替えようか迷うところが出てきた。

一番大きいデブリを過ぎたあたりで履き替えた。

 

抜戸岳からのデブリが慣らされていたり、そのままだったり、歩きにくい。

林道が左岸側に渡って、少ししたらシール歩行。見当を誤り、一回だけ脱いだ。

 

大ノリ乗越を超えていく人たちが多く見えるが、なかなか近づかない。

 

乗越まであと少し

 

13時を超えて、大ノリ乗越に。十分に休んだのち、滑走。

 

入江氏が大ノマ乗越を双六谷へむけてダイブ 最初から豪快にターンする

 

ジャンケンで勝った入江氏がダイブ。見えない谷間は十分大丈夫とのことで、桐林も滑走。

水の音が響いていたが、谷とついているだけあって雪が豊富に残っていた。

 

 

栄養と睡眠不足でヘロヘロなため、水を取れる場所で幕営。

明日はどこまで行けるだろうか、不安を抱えながら就寝。

 

 

2日目:快晴に次ぐ快晴

4時半起床、6時過ぎ出発。

まずは双六小屋へ。

双六岳と南峰の間の沢との分岐で、最後の双六谷の沢を汲んだ。

しばらく、入江氏のシール修理で休憩。イワヒバリが朝のあいさつで飛び回っていた。

 

その後は、夏道のショートカットを進み、

丸山東尾根のトラバースでハイマツブロックにあい、板を外した。

 

三俣蓮華への分岐付近から

その後は順調に進み、岩苔乗越に向け、黒部源流へダイブ。

標高を落とさないようにトラバース。

 

岩苔乗越 黒部源流が目の前に

 

岩苔乗越へ 遠望した時よりも傾斜はない

 

トラバースボトムで左を向くと、ベースでゆっくりしているスキーヤーと目が合った。

朝早く、祖父岳南面を落としたようだ。

 

黙々と乗越へ。遠いなぁ。カール状になっている箇所を左に巻いていき、祖父岳へ。

シールで無理やり登り、頂上へ。

 

祖父岳頂上で、槍ヶ岳をバックに

 

その後は、お楽しみの祖父岳北面の滑走。

入江氏に譲り、広大なバーンを気持ちよさそうに…。たまらん…。

この雄大な景色、シュプールのついていない雪面に刻んでいく。

 

祖父岳北面 薬師岳をバックに 雲の平にダイブ

 

あんなにも、祖父岳周辺で泊まりますか、と泣き言がどこへ行ったのか。

トボトボ、歩き、雲の平山荘へ。

 

 

無風、静寂。

ポツンとある、山荘。

 

 

途中で辞めなくてよかった。

ゆっくり、酒を飲みながら、振り返った。

 

 

3日目:快晴!!!

 

朝、祖父岳へ カチカチバーン クトーがよく効いた

 

前日にシャリバテ気味を挽回するため、モンベルリゾットを朝夕合わせて7袋平らげた。(3500円かよ!)

その効果か、どんどん標高を上げ祖父岳。

お楽しみになるかな〜どうかな〜っと、ジャンケンに勝った桐林が滑走。

9時前。ドキドキで滑り出し。カリカリカリ。あっ。これは…。

慎重に黒部源流へ。トラバース気味に岩苔乗越方面に行ったあと、ターンを決める!

カリカリと縦溝にビクビク。

やっと降りてきた…と安堵の滑走?降りたのが正解な表現。

 

三俣山荘へ向け、シール歩行。

 

三俣山荘から、槍ヶ岳をバックに

 

ソロの方に写真を撮ってもらい、ゆっくり寛いだ。

一昨年の夏には、伊藤家3代目と楽しく話したことを思い出した。

最近は山に上がっているだろうか…。

 

双六東面のどこかの沢に入ろうとするも、急傾斜すぎてダメ。

丸山の東尾根のトラバースをしようとしていたら、室堂からオートルート中のソロの方と出会った。

 

丸山東尾根を見つめて この沢はトラバースできるだろうか… 結局出来ずじまい

 

薮を掻き分けて、夏道切れ目に。

対岸の尾根に行けるでしょ、と言うことで入江氏が滑走トラバース。

イケた。

少しツボ足で登り、さらにトラバース滑走。

次は桐林で…と言い出したものの、次の尾根に届かないとなると、大変だ。

思ったより手前の谷が急傾斜で、標高を落としてしまった。

 

微妙なトラバース 地形図では判断つかない

 

双六小屋から直に落ちている谷、モミ沢に到着し、安堵。

このままここで泊まるよりは、上へ上がり双六谷に泊まろう、ということで、さらにトラバース滑走。

 

この時から視線を感じる県警?のヘリがホバリング。

機首がこちらを向けてじっとしているけど…遭難疑いかけられていないよね………。

 

しばらくした後、飛び去っていった。

14時ごろ、双六谷へ。

 

 

4日目

不安だった大ノリ乗越の登り。

大丈夫かな…。

 

最初からアイゼン、シートラで。

徐々に標高を上げていく。最大斜度35度ぐらいだろうか。

 

怖い…。

全然問題ない、角度だけど、アルパインをやっていないせいか、疲れた。

 

 

1時間ぐらいで乗越に。

最後のジャンケンは負けられない!!!

 

桐林先行で、ダイブ。

初めての北アルプス、山スキー。

 

重い雪で足がクタクタ。

どんどん、林道へ落としていく。

 

あれほど、汗だくで登った斜面を一瞬で

 

 

学びが多い山行となりました。

思い切った軽量化で、2人ともザックは60リッター以下。

重さは15kg前後。

 

サーマレストの一番暖かいエアマットであれば、シュラフはモンベル#5で大丈夫。

積極的にフリーズドライにして、あと1日は問題なかった。

 

でも、行動食が少なかった。

山行に向けて、エネルギーを貯めていなかったため、気力が湧かない。

 

高天原山荘を遠望した時、あそこか…と思わずため息が出てしまった。

今後も、この山域を楽しんでいきたいと思います。

 

参考図書とURL:

 

 

 

 

こちらは、行ったあとに。

黒部源流へまた行きたいですね。