【沢登り】黄連谷右俣 甲斐駒ヶ岳 | 群馬境町山の会 "SAKAIMACHI Alpine club"

【沢登り】黄連谷右俣 甲斐駒ヶ岳

日付:2023年08月17-18日

参加者:K田(フリー)・桐林

ルート:

1日目:矢立石登山口P - 尾白川林道終点 - 尾白川 - 黄連谷 - 右俣 - 2400m付近 30m滝前 泊

2日目:泊地 - 奥の滝 - 甲斐駒ヶ岳 - 黒戸尾根 - 尾白川P - 矢立石登山口P

 

千丈ノ滝  水流左を登り落口に 

 

冬に黄連谷右俣に行きましょう、ということで下見も兼ねて出発。

沢登り銘渓62選に4級上と書かれていたため、う〜んどうだろう…。

同行者のK田氏もいるし、相互に補い合っていけるだろう。

 

1日目

矢立石登山口までの林道が悪い。対向車来るなくるなと念じながら。

6時半出発。林道終点には7時半過ぎに到着し、残置のロープに沿って入渓。

川の色が緑…。花崗岩の沢って臭くならない、と思っていたのに…。

 

その後は、快適に遡行をしていき、直登が難しい滝はトラロープに沿って高巻き。

確かに魚影が濃い。

あれはライオンキングに出てきそうだから、獅子岩だよなぁと、概念図と睨めっこしながら遡行。

ここまでナメがずっと続き、これって甲武信ヶ岳釜ノ沢東俣より長いんじゃないって言い合っていた、登ったことはないけど。

 

尾白川本流との分岐に出会い、黄連谷の水量の少なさに驚く。支流だしね…。

黙々と進んでいくと、目の前にデカイスラブがチラついてきた。

千丈ノ滝。

左から行けそうとのK田氏。確かに確かにと恐る恐る付いていった。

一カ所悪いところをお助け出してもらい越した。やれやれ。

ラバーソールだから、行けると思えど落差を思えば…悔しさは微塵も感じなかった。
 

坊主の滝 登山大系に右壁に直登ルートありって、マジ?

 

アイスだと、始まり?になる坊主の滝を迎え、これは無理無理。右の大きなガリーより、小尾根を超えて巻いた。

大きな巻きとわかっていたため、左岸側を大きく巻き、最後は黄蓮谷の分岐に。

左俣を行くなら、あいつを登るのかぁ、とドキドキ。

 

奥千丈の滝 階段状 ここは大丈夫

 

雨予報が11時からとなっており、ピッチを上げたいところ。

奥千丈の滝を迎える前に雨となった。

たぶんこれが逆くの字の滝の始まりだろうと登り、上部で左寄りにいくと行き詰まった。

ハーケン連打されているが厳しいとのことで一旦戻り、ロープを所望し水流沿いに。

1箇所嫌だなというトラバースをして、草付きでビレイ。

その後は顕著なクラック通しで滝の落口に戻ろうとするも、微妙なためそのまま巻き。

 

いつの間にか連爆帯の初期も巻いていた。

 

水流沿いは厳しい…すぐ隣のクラック沿いをK田氏リード

 

しばらく快適に直登でき、もうそろそろ幕営地!と思っていると、これは濡れ濡れ。

ちょうど良いクラック沿いをK田氏にリードしてもらい、烏帽子沢に迷い込むのを防いだ。

もうそろそろ2400mと思い、幕営地を探すと、巨岩の隙間に良い穴場が!

 

タープを岩の背に固定して、快適な幕営地。と、18時まで雨が強まった。

寒い夜が始まった。

 

2日目

気温が10度近辺。寒すぎて、K田氏に甘え料理してもらった。お互い様ですよね?笑

7時半過ぎに出発し、水に触りたくない…気持ちが出てしまったため、いつの間にか奥の滝を巻いてしまった 笑

一箇所、これをトラバース?と思っていたところが3段目の始まりだったか?見逃し進んでしまった。

その後は源流に拘っているつもりが左に逸れて、頂上に突き上げられないことをわかっていながら、進んだ。

 

2850m付近の稜線に突き上げ、頂上に行く行かないの葛藤に悩まされながら、押し合いへし合い騙し合いながら、てっぺんへ。

 

頂上ボルダに手をかけたら、崩れ落ちる…

 

好意の目?に晒されながら、沢道具・服を着替え、しばし休憩。

やっぱり、最後は頂上に抜け切るのがストーリーの完結だ。

 

周りのいい匂いにビビりながら、下山。

4時間ほどで竹宇神社に到着。その後はK田氏に車を拾いにいってもらった 笑

 

餃子とラーメンを献上したことは言うまでも無い。

沢登りとしてのスケールの大きさ、標高差、どちらも一級品。

もう一回行きたいかと言われると、即答できない山行でした。

 

K田氏提供の朝焼けと雲海 朝をどんだけ待ち侘びたか…。