第四話「大學と中江藤樹先生」 | 坂上太一のブログ

坂上太一のブログ

シンガーソングライター坂上太一のライブレポート 時々番外編

歴史上の人物で、一人名前を挙げてくださいと言われたら、真っ先に中江藤樹(なかえとうじゅ)先生の名前を挙げます。それくらい尊敬する人物。


学校で先生をしている方で、知らない方はどうかこの方のことを今日から覚えていただきたい。
道徳を学問的に体系化した人物は誰ですか?
その質問に、これからは中江藤樹先生と答えてください☆



さて、大學というのは、四書五経の一つ。
四書とは、「大學」「中庸」「孟子」「論語」の事で、約2500年前の孔子以降に編纂されたもの。
五教とは、「詩経」「書経」「礼記」「易 経」「春秋」の事で、孔子以前からあるもの。



四書のほうが新しいのです。そして、大學は、王陽明が、初学の者にはまず、大學から紐解いたといわれる、重要な書物。

 



因みに、二宮尊徳(金次郎)さんが薪を背負って読んでいる本が、大學です。二宮尊徳さんの、あの銅像で大事なのは、一歩を踏み出しているところなのですが、話が大きく逸れそうなのでまたの機会に。



さて、滋賀県は近江(おうみ)に生まれた、中江藤樹先生。
幼い時から、一所懸命に勉学に励んでいました。当時、そんな風に学問する人もおらず、与右衛門(藤樹)が道を行くと同い年の子供から「やーい、孔子がきたー!孔子がきたー!」とからかわれる。良い意味ではなく。
なんと言われようと、与右衛門(藤樹)は気にせず勉学に励む。

 


11歳の時、大學の書物を読んでいるとある一節に目がとまった。それは、
「天子(てんし)より以て庶人(しょじん)に至るまで、壱(いつ)に是(これ)皆身を修(おさ)むるを以て本(もと)と為す。」

 


意味は、どんなに位の高い者でも、身分の低い者でも、まずは、この身を修めることが根本である。と書かれていた。




11歳の与右衛門(藤樹)は、持っていた箸を落として愕然として感動した。
世の中に、こんな本があるのか‥。


そして、「立派な人物になろう。」と志を立てる。
やがて「近江聖人」と呼ばれる、学者にして聖人と呼ばれる人物に成るのである。


後に、脱藩してまで田舎の母の身体を案じて帰郷したり。

当時、脱藩と言ったら切腹ものですよ。

しかし、『孝』ということを生き様で実践した。

そんな、藤樹先生の元には沢山の『學び』を求めて人々が慕い集まりました。

それは、やがて塾となり

熊沢蕃山を輩出し、

その弟子である大潮平八郎、佐藤一斎、藤田東湖、吉田松陰、、と志が受け継がれていきました。




もうね、話したらキリが無いので今日は、この辺りで。
因みに、大學など、これから勉強したい!という方には、「素読(そどく)」をオススメします。
とにかく、声に出して読むという、寺子屋で行われた勉強法ですが、これをすると〇〇も治ってしまう。

 


明日の、ブログで詳しく書きますね☆お楽しみに☆



耐え忍び 受け継がれゆく志
希望の種を その手に託し


読んでくださり感謝します。ありがとう。

坂上太一拝