書棚へと獣めきたる薄暑光

白南風やカツ丼ほおばる脳外科医

躓いて死後を見ている夏の庭

梅雨空の隙間をぬってジムノペディ

海馬へと五歳の夏に会いにゆく

「最近、近所の老夫婦宅のお孫さんが、夕方になるとナナハンに乗ってやってきます。夏空に響く爆音を聞いていると、私の心も昂揚していくのがわかります。」と京都府京田辺市のかわばたさん。写真は明治期の「ホトトギス」から。当時のこの雑誌は俳句的なものの拡がりとしてふんだんに挿絵を載せており、『さしえ』という本まで出しました。