高浜虚子の類題句集(改造文庫版、昭和5年)を見ていたら「革蒲団青き畳に浮みけり」があった。季語は「革蒲団」だ。『デジタル大辞泉』を見たら、「革蒲団」は革で作った座布団、多くは夏用、とあり、先の虚子の句が挙げてあった。ボクはこの革蒲団を全く知らない。

 虚子の句集にある蚊帳、起し絵、箱庭、潮浴び、行水、コレラ、乾飯、振舞水なども今ではほとんど使われない季語だ。季語は消滅生成を繰り返している。