「窓際のありをりはべり蝸牛」(小西晴菜)。今日の「常連の俳句」の1句です。読み終えてふと笑いました。あり・をり・はべりの3語はいわゆるラ行変格活用の動詞です。その3語にあらたに蝸牛(かたつむり)が加わって4語になった感じです。その感じがおかしいです。さらに言えば、あり、をり、はべりは蝸牛の名前かも。と思うと、さらにおかしさ、楽しさが増します。この句、もうすっかり覚えました。

 ところで、蝸牛をあまり見かけなくなりました。わが家は市街地にあるし、植木の消毒をしょっちゅうするからでしょうか。今、思い出した句があります。「天上に火をつけにゆく蝸牛」(あざ蓉子)です。この火をつけにゆく蝸牛の句、あざさんの代表句ですが、旧い俳句仲間の彼女、火をつけにどこかへ行ったきりです。