ボクが愛用している『読本・俳句歳時記』は「青葉」の項で「若葉」は初夏のみずみずし新緑、「青葉」は緑が深くなったころの葉を言う、と解説しています。賛成です。5月半ばの今はまさに若葉の時候です。
 
 新緑、茂り、万緑、木下闇、緑陰などの季語は若葉、青葉を視点を変えて表現しています。一種の変化球です。それにたいして若葉、青葉の本体を示した柿若葉、楠若葉、椎若葉、若楓などは直球という感じでしょうか。ともあれ、若葉、青葉を楽しみたいです。ボクは詩人・萩原朔太郎の「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」(詩集『月に吠える』)という言葉が大好きです。