カタリココ文庫刊、定価1000円(+税)

 この文庫は大竹昭子さんが自前というか、自分で出している文庫本です。大竹さんに貰ったこの『姓がおなじ人』は約80ページ、手軽さがすてきです。画家論、画家との対談などが収録されていますが、対談の中で画家が言っています。現代美術はコンセプト派が主流になっているが、それはおかしい、と。「だって人間は言語が成立するより前に絵を描いているわけでさ。その衝動を言葉でわかるように説明することが、描くことよりも上位になっているなんてそもそもおかしくないですか?」 ちなみに大竹伸朗さんは四国の宇和島に住んで世界的に活躍する美術家です。