福引は曾孫の仕事雲ふわり

雑煮祝う夫は胃のなきことに慣れ

胼の手をかざし夕陽を擦り込みぬ

出奔の兄に似てくる雪だるま

カーディガン羽織らせ回診が遅い

「夫が、右の下腹がちくちくする、というので、リウマチの定期検診のときに診てもらいました。最初は、憩室炎かなぁ、とのお話でしたが、CTを撮ったら先生が診察室から飛び出してきて、盲腸が破れています、と言われて驚きました。そのまま入院となり、点滴のみの絶食が続きましたが、今日から食事ができるそうです。手術をするかどうかはまだ不明。できるだけ軽く済むといいのですが。」と千葉県の水須さん。身体はいつでも思いがけない。自分のものでありながら、自分からずいぶん遠い。

老運転手あちらこちらの春の月

ごろごろり窓の向こうの春の月

ほっとけばほっとけないよ春の月

ふむふうむさび猫だって恋をする

山笑うノルマの散歩四千歩

「毎日、こんにゃくのことを思っています。会員である市民団体でコンニャクを取材し、広報紙の報告文締め切りが迫っているからです。こういうの苦手で先に進みませんが、『和玉』と呼ばれる在来種のこんにゃく芋を生のまま摺り下ろして作るこんにゃくは香り高く、歯ごたえがあり、本当においしいそうです。生芋を摺り下ろせるのは掘り取りの11月、12月辺り、来年は在来種生産地の栃木県鹿沼へ食べに行きたい! ついつい横道に逸れてしまうのです。」と茨城県の高橋さん。子どものころ、家でこんにゃくを作っていたことを思い出しました。豆腐、うどんなどなんでも家で作っていました。そのころ、子だくさんでした。