ねんてんさんは自作を話題にしますよね、人がこのように読んでくれたとか。何か意図がありますか。という質問ですが、俳句は話題になることが大事、と思っているのです。話題になることで句が育ちます。逆の言い方をすると、話題にならない句は育たないのです。ですから、作者としても自作を積極的に話題にすべきです。その場合、自分で自作を解説する、いわゆる自解(俳壇ではやっています)は駄目なんです。自解は作者の意図を作者がしゃべるという最悪、最低の行為です。そうではなくて、自作をめぐって作者自身が驚いたこと、たとえば意外な読みに出会ったことなどを話題にするのです。
 「びわ食べて君とつるりんしたいなあ」はコロナ前の作ですが、毎年、枇杷の季節に誰かが話題にしてくれます。自分でも話題にします。そのことで、枇杷とかつるりんが広がります。先日、80歳近い老人になってつるりんしたら危険じゃないか、と言われました。