春の雨着信音を濡らしてる

むきだしの羞恥ゆらりと黄水仙

わあわあと騒ぐ声して花ミモザ

朧夜のメモのなかへと迷いこむ

三月の血を滲ませている兄弟

かわばたさんは京都府京田辺市に住む。個人誌「遠い朝」を出し、俳句、詩、評論などを掲載している。国語教育の専門家でもあって子どもの言葉や表現への関心も深い。