雲龍型航空母艦。

 戦時中に起工し、後半に竣工した頃には大戦の趨勢が決まり、機動部隊も壊滅していたので載せる航空機も無く、活躍の場が無かった不遇な空母である。

 

 定期的に史実をモチーフにしたイベントを打ち出し、モチーフとなった史実で活躍した艦に特効が付く艦これにおいても、まず特効艦になることが無く、ステータスも平凡なものとなっている。

 

 一見、史実同様にゲーム内でも活躍の場が無いかのように思われたが、実際に運用してみるとこれがイベント戦でかなり重宝する。

 特効艦となる可能性がほぼ無く、ステータスも平凡なので、イベント攻略の序盤戦で「どうせ特効艦じゃないし、ステもそれなりだから、他の艦娘温存するために出撃させとこう。」と、デメリット面を逆手にとって、結構起用しやすいのだ。

 

 そして、特効こそ無いものの、ステータス自体はそれなりなので、序盤戦においては十分な働きをしてくれる。

 何より、出撃札制限の関係で、序盤で主力どころの思い切った起用が出来ない中、あれこれ悩まずに無難に切れる手札としては最高である。

 坊の岬沖海戦のモチーフとか日本近海の防衛戦のイベントだと、ひょっとしたら特効艦になるかもしれないが、そうでなければ序盤で使っても後半戦で後悔しなくて良いというのは、あれこれ艦隊編成に悩む提督達にとって精神衛生面において非常に有り難い。

 これは、太平洋戦線モチーフのイベントでのイタリアをはじめとした欧州艦についても当てはまる。

 

 ステージというかゲージ毎に最適な艦隊編成と出撃札制限の板挟みとなり、あれこれと悩みがちな提督達にとっては、その悩みから解放してくれるまさに救世主のような艦娘であろう。

 これからもイベント序盤の制空確保や、ギミック外しのためのちょっとした出撃に備えて、十分な整備をしておきたいところだ。