エバミルクを使って作ったのは、
マーラーカオ風蒸しパンでした。
風です…あくまで。
どっしり、
重みがある蒸しパンです。
子供の頃から家族とよく通ったり、
大人になっても仕事関係者と
打ち上げなどでよくお邪魔した、
有楽町の慶楽という中華料理のお店で、
必ず楽しみに食べていた最高に美味しかった
マーラーカオが
私にとってのマーラーカオです。
どれだけ食べただろう。
慶楽のは私がカットしたように、
三角形にカットしたタイプで、
少しだけ適度な硬さの
黒胡麻あんが先端の方(中央？)に入っていて、
それはそれは大好物でした。
三角形の状態で一つ一つ包まれていて、
異国情緒があって、
月餅と一緒にレジ下のショーウィンドウに並ぶのを
見るだけでもワクワクしたものです。
長年お店でフロアの責任者をされていた
女性スタッフさん明るく話好きで、
そのトーク術と
お客さんとの距離感の取り方が絶妙でした。
いつも気に留めてくれたその人に
サッパリした口調で
声をかけてもらうのも密かに楽しみで、
マーラーカオの優しいまろやかな味と
共に懐かしく思い出します。
慶楽は惜しまれつつ既に閉店しているので
もう食べられないのが本当に寂しい。
つい思い出すと作りたくなります。
私のマーラーカオは、
中国のレシピに忠実じゃなく…、
恐らくエバミルクは使っていないでしょう。
これはこれで美味しいのだけど、
慶楽の味には及びません。
懐かしくて愛おしいのに
もう2度と味わえない味…、
皆さんにもありますか？
BS朝日『Welcomeクラシック』