引越の前日、
娘の歯がはじめて抜けました。
「枕の下にいれると、歯の妖精がコインをくれるんだって」
と嬉しそうな娘、
いそいそと、枕の下にちっちゃな歯を入れて、
眠りにつきました。
我々の時代(←昭和)は、
「上の歯は床下に投げ、下の歯は屋根に投げる」
が主流だったのに、
今はトゥースフェアリーなのね。
翌朝、
歯の妖精は無事、娘の元にやってきたようで、
枕の下には、硬貨が置かれていました。
「妖精さん、きたんだ!」
そして、歯は無事持っていってくれたのか……
と思いきや、
なぜか、
枕のそばに転がっている歯!!
「あれ? 妖精さん、歯を持っていかなかったのかな」
と不思議そうな娘。
すみません。
じつは、部屋暗すぎて、
妖精さんは、歯を見つけられなかったのです。
「妖精さん、歯を持ってくの忘れちゃったみたいだね(笑)
じゃあ、ベランダから投げるおまじないをしようか」
と夫、
昭和のおまじないをすることに。
歯を屋根の上に向かって投げ、
丈夫な下の歯がはえてきますように、とお祈りして、
子どもたちは元気に幼稚園に向かいました。
そんなこんなな、
この家で過ごす、最後の朝。
さて、我々親は、
子どもたちが幼稚園にいる間に、引っ越します。
幼稚園から帰ってくるときは、
新しいおうちです。
雲ひとつない、いい天気。
引越日和だ。