琵琶湖畔にある佐川美術館は
水の上に浮かぶように見える建築デザインが話題で
行ってみたい美術館の一つだったのです。
国宝を所蔵してたり、
超有名作家の絵やお茶碗が常設展、という
なにやらめっちゃ格のありそうなラインナップ・・
が見たかったわけではなく(笑)
ようやく行こうと思い立ったのは
「田中一村展」をやっていたから。
え?
だれ?って?
田中??そんな画家いた?何派??
ですよね~~はい。
みんな知らないと思います。
この道35年のベテランバイヤーであるオットが、20年くらい前にポツンと
「田中一村っていう画家がすごいねん。好きやなぁ~~若冲より絵がうまいかもって思うで」
って言ったのです。
ふ~ん。
(よくわかってない 笑)
当時は伊藤若冲も田中一村も誰それ?
鶏描くヒト? 奄美大島の自然をかくヒト?
くらいな認知度で。
その後若冲が爆発的に有名になっても
一村の名は雑誌に載ることもなく(by彩子調べ)
ま。だからこそ絵が見たかったんですよね。
すごそうな美術館なのに
マイナー作家「田中一村」かぁ~
しかも不便なところにあるし
よっぽどコアなファン以外、来る人いるのかなぁ??
なーーんて言いながら向かったところ
ん?
たくさんのひとが歩いてる。
向かう道先には・・佐川美術館しかない・・よね?
駐車場満車、お待ちが出てる!!!
ま、まさかね~~と言いつつ館内へ。
あらららら。
ごった返してる!
スーパー銭湯みたいだ。
聞くと
NHK「日曜美術館」で放映された翌日から人が倍増したそう。
しかも本日は一村の月命日だそうで。
前言取り消しです。
みんな知っている!!
あまり知られていないマイナー作家、と思ってたのは
ほとんどテレビを見ない私たち夫婦だけ?
ひと昔前、美術館といえば
人がまばらでガランとしてて静か~~~なところ。
内部は殺風景な資料館のよう、というのがお決まりのシチュエーション。
ところがどうですか。
今はみなさんお洒落して着物着たりなんかして
まるで LIVEやクラッシックコンサートや歌舞伎を見に行くかのよう。
みんな楽しむ気満々で来てるのです。
佐川美術館は外観もそうだけど、
建物内部にもちょっとした仕掛けがあって座るところもたくさん。
みんな思い思いに座ってぼ~~っとしたり、仕掛けを眺めたり。
来館者の年齢層を考慮した秀逸な構造がとってもありがたい。
展示会場だけでなく、館内の隅々まで心ゆくまで楽しめるようになっているもんだから、来場者のワクワク感が半端なく伝わって来る。
キョロキョロ・・w
カフェやミュージアムショップまでもがセンス良くって、どこにいてもアートな空間を楽しめる。
カフェなんて長蛇の列をなして並んでいるのに
どの顔もめっちゃくちゃ楽しそう!!
昔どっかでこんな光景見たことあるような・・・
あっ。
遊園地~~~!!!!!!
子供の頃。
並んで待つことさえ、あんなに楽しかった遊園地に
もう今はワクワクしなくなったけど・・
なーんだ。やってること今も変わらない。
オトナになると
○時までに終わらせないといけないスケジュールがたたみ掛けるように続く日常の中、想定外なことはなるべくないほうがいい。
予定通りに事を運ぶことこそが大切なミッションとなる。
想定通りをこなすことに慣れていると時間は疾風のように去って行く。
え。もうお昼の時間。
昼イチあれとこれを済ませなきゃ・・
あぁ。もう就業時刻だわ。
あ。もうこんな時間!
早く寝ないとお肌に悪い・・はやくはやく。
家に帰ってもこの調子。
そんな仕事脳がほぐれないままで旅に出ても
またスケジュールに追い回される羽目になる。
せっかくここまで来たからには観光名所はおさえとかないと。
あれと・・あそこと・・あのコースは外せないな・・
手っ取り早く無駄なく回るには・・?
明日は6時には起きないとな。
なんてまたしても目的遂行型の仕事みたいな旅になって
なんだか疲れた~~と帰路につくことをやりがちなワタシ。
旅に出るのがすっかりおっくうになっていたのは自分のせいなんですよねぇ。
「旅が好き~!」という友人は普段食べないものを食べ、普段しないことをすることに無上の喜びを感じるらしい。
「え?ちょーーワクワクするやん!」って。
そりゃそうだ。
「あれが見たい」「あそこへ行きたい」
という気持ちになるのは、未知なものを知りたいから。
大人になってもその気持ちは誰しも持っているはず。
そこは私とて同じ(なはず)笑。
今回の旅は「佐川美術館へ行く」
という目的しか設定せずに車で出て
気の向くまま
「あ、この神社に入ってみたい」
「この辺で何か食べたい」
「名前だけ聞いたことあるアソコって、ここ?寄ってみよ~」
やりたいと思ったときにしたいことだけする。
自分が今したいことだけを気の向くまま繰り返していると・・
普段押し込められている好奇心がむくむくと湧き出て来るのを感じたんですよねぇ。
「この先に何があるんかな?」と近隣をウロウロしたり
「ご当地メニュー、どんな味かな?」と美味しいものにめぐりあったり
食べ終わって出たらお蕎麦終了してたw
うきみどう・・・?
子供のように五感がどんどん活性化していくのがわかる。
こんな旅だとそりゃ「ちょーワクワク」するな。確かに。
それにしてもみなさ~ん!
知る人ぞ知る、ですぞ。
どうやらいま美術館はお洒落して出かける大人の遊び場になっているようですよ~(知ってるってか?笑)
美術館という名のテーマパークへ旅をする。
アートな空間に身を置くと
自分をのびのびさせてやれる。
自分自身の感性のアンテナが立ち始める。
これがなんとも心地いい。
それってとっても大切なことなんじゃ・・?
大人のテーマパークは美術館。
スケジュールのないアート旅へ。
おススメです。
あっ。
一村の絵について何にも触れてない(笑)
館内に入ってあんまりにもすごい作品が目白押しだったので
オットと二人テンションが上がりすぎて・・
「あの・・小さい声でお話しくださいますように・・」と
監視員の方に注意されたー。
すみませんっ。
一村すごい。
みたらびっくりするよ。
間違いなく。
感嘆のあまり声のボリューム上がりすぎに注意!ですーーー。
この道35年のベテランバイヤーであるオットと全くの素人である嫁。
くすっと笑える二人の落差から垣間見える、骨董をめぐる発見とは?
「骨董はパワースポット!〜骨董屋嫁の裏話」
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=IRnMqyflEv
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葉山彩子
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生家が代々続く骨董屋だったわけでもなく、短大卒業後の仕事は保育士、もちろんのこと骨董品のことはほとんど知らず鑑定なんかできません。
そんな私がなぜ会社社長になったのか?
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株式会社 縁 (えん)
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