若く見られたい――。
これって、女のどうしようもない欲なのだろうか?
もういい加減に白髪を染めるのはやめたいのだけれど、老けて見えるのが怖くて踏ん切りがつかないという話をよく耳にする。
40代の人はもちろん、50代になっても60代になっても、70代の女性だって、
「老けて見えるのはイヤなの!」
とおっしゃる。
少しでも若く見られたい、年を取って見られたくないという気持ちは、もしかしたら私たちのDNAに深く刷り込まれているのかもしれない。
じゃあ、若い頃の自分に戻りたいのかというと、それはまた別の問題。
「若く見えたい」と「若くなりたい」とは、似ているようでいて、まったく違う。
私の場合、浅はかで、必要以上に背伸びばかりして、小さなことに一喜一憂して大騒ぎしていたあの頃には、二度と戻りたくはない。
懐かしく思えども、あの渦中に再び入るのはゴメンだ。
「最強なのは、40代の深謀遠慮(しんぼうえんりょ)を備えた、見た目20代の女子だよね」と、友人が言った。
確かに、必要以上に己の心をざわつかせることなく、より賢い選択を重ねていけるような気がする。
でも……そんな女子、最強かもしれないけれど、魅力的だろうか?
「若く見られたい」という願望を突き詰めると、「今の脳ミソで若い子と張り合いたい」という気持ちが見え隠れしているような気がする。
けれど、若さはじける魅力というのは、見た目だけではなく、考え方の青臭さや危なっかしさも含めての魅力であるはず。
だから今、私が多少若く見られようとも、本当に若い女子たちと同じ舞台に立てないのは目に見えている。
やはり人間は、重ねた年輪に見合った美しさが良く似合う。
昭和生まれは、昭和生まれの。
平成生まれは、平成生まれの。
髪の白さだって、重ねてきた年月のたまもの。
染めない髪には、その人が積み重ねてきた人生が透けて見えてしまうのかもしれない。
多くの女性が髪を染めて若く見せたがるのは、重ねてきた人生に自信が持てないから、なのかもしれない。
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