リョウに連れられ部室へと引っ張られた私



野球部の部室は汗臭く

とても汚かったのを覚えてる





まぁ座れって・・・




・・・・うん・・・・(ヒック・・ヒック・・・)




まだ涙が止まらない私





かおる・・・お前、ヤスと何があった???




・・・・・






そんな事・・・言えるハズも無かった


恐らくリョウもまた

私と同じでまだ経験は無いハズ



この年頃の私たちにとってHはその位

ナイーブで繊細な話題だったのだ





言いたくなかったら構わないよ・・・

でもお前、ヤスは気を付けろって言っただろ??





うん・・・





ヤスが好きなのか???





・・・・・多分・・・・・






俺に何か出来る事無い??





・・・ありがとう

でも・・・でも大丈夫だよ






泣いて真っ赤に腫れた眼で

リョウの顔を見ながら答えた




リョウってこんな優しい顔してたんだ・・・



マジマジと見つめてる私にリョウが眼をそらす



な、なんだよ!!!!





ううん・・別に(笑)




リョウと話してると少し落ち着いてきた私




言いたくないならもう聞かないけど

お前、本当にアイツでいいの???




・・・わかんない・・・

私、アイツと付き合ったらすごく泣かされそうな

気がする・・・


でも・・でも好きになっちゃってるんだ





・・・そっか・・・・

まぁ俺は何も言えないけど辛いときはいつでも言えよ!!




・・うん

ありがと





この時、ヤスがどうしていたのか私は知らない


後で聞いた話によると

先輩であるリョウから



ヤス、お前あんまり俺のダチ泣かせてると

ただじゃおかないからな!!




と言われその日は帰ったらしい




この日から私はヤスとの事をどうしたらいいのか

全く分からなくなっていた・・・



ただヤスはというと・・・



毎日毎日、私に一生懸命話掛け

全く逆方向だというのに朝は途中まで迎えに

来てくれたり・・・・




休み時間には食堂で私の大好きな

いちごオーレを買ってきては

さりげなく渡してくれたりしていた





しばらくこんな日が続き私の心も

ようやく落ち着きを取り戻して

きたのだった・・・




そんなある日、ようやく私とヤスが

進展する・・・・






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元カノから突き付けられた条件…


私は驚かずはいられなかった






ヤスが言葉を続ける…






先輩…
俺の事…軽蔑するかも知んない…

でも・・・でも…
このまま…何も言わないままで許してくれないよね?




…なにがあったか聞かないと納得出来ないよ…







わかった…


ヤスはポツポツとその時の様子を語りだす



彼女の条件・・・

それは・・・・




これからホワイトデーまで、毎日会ってHする事



そして



そのホワイトデーまでは私と眼も合わさず話もしない事





元カノの企み・・・



私とも話さずに毎日Hしてると自分から

離れなくなるだろう



そんな単純なものだったのかも

知れません




でも当時高校生だった私には到底理解も

出来ずただただ驚くしかなかった



まだ初体験もしていない私・・・




それに引き換え元カノがすごく大人な存在に思え

自分がひどく子供の様に感じた




・・・・・で、ヤスはその元カノの条件を飲んで

毎日私を無視して毎日彼女とヤリまくってたんだね!!!!!




・・・・・






答えてよ!!!

そうなんでしょ!!?????




ヤスは黙って頷いた





いや!!!

汚いよ!!!アンタたち!!!




私は自分自身が情けないのと

元カノへの嫉妬で訳が分からないくらいに

ボロボロに泣いた




ごめん・・・ごめん・・先輩

俺、どうしてもアイツと別れて

先輩と付き合いたくて・・・・




私の事無視しながら彼女とヤリまくってた

くせに付き合いたいなんて言わないでよ!!!!




あまりの怒りに興奮状態だった私は

周りの目も気にせずかなり大声でヤスを

怒鳴りつけていたらしい・・・・






おい!お前ら!!どうしたんだよ!!!



同じクラスでヤスの先輩のリョウ



部室にいたが騒ぎを聞きつけて

止めに入ってきたのだった




アンタなんて!!!




まだ興奮状態でヤスに向かって

叫んでる私をリョウがなだめる





かおる!かおる!!

俺の話聞けって!!!!





そう言いながら私の肩を抱き

部室へと引っ張っていったのだった・・・





今、思えばヤスもこの時まだ16歳・・・

こんなバカ正直に答えなくても良かっただろうに

それだけ彼も純粋だったのかも知れない




嘘も方便・・・



この言葉を知ったヤスがこの後どうなるかは

また後日・・・




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すっかりヤスのペースに流され

放課後待つ事になってしまった私・・・・





いろんな事があったって・・・?

彼女との事だよね・・・・


もう付き合えないのかな・・・・




そんな事を考えながらヤスの

部活が終わるのを待った。





グラウンドではヤスがピッチャーマウンドに立ち

先輩バッターに向かってボールを投げていた




アイツ・・部活の時ってホントかっこいいんだよね・・





気が付くと私の他にも誰がが目当てなのか

野球部の練習見学してる女の子たちがいた




夕暮れ・・・





あたりが暗くなってきたのを合図に

野球部の練習は終わった・・




先輩・・・


ごめんね、待っててもらって




・・・・




いいよ・・・



階段に座る私の横に腰掛けるヤス・・





・・・・・・・







・・・・・・・




(ドキドキ・・・)






先輩、俺・・・


この何日か無視しててごめん・・・





もう、いいよ・・・

理由を聞かせてくれなきゃ何も言えない・・






実は・・・




ゆっくりとした口調でヤスは話し出した





あの日、私に告白した日・・・


ヤスは地元に帰ったあと彼女に今の

気持ちを話したらしい




好きな先輩が出来た事・・・

別れてその先輩と付き合いたいと思ってる事・・・・






俺が先輩の事を話した途端、彼女半狂乱になっちゃってさ・・


普段大人しいヤツなだけにどうしたらいいか

分かんなくて・・



俺、それでもやっぱ先輩が好きだから

ずっと謝ってたんだ


俺が別れたい決心は変らない事を

何度も伝えてると彼女はとんでもない

条件を出してきたんだ・・・



ヤスはその時のことを思い出すかのような

しかめっ面で話した




・・・・条件って・・・・???






うん・・・・




ヤスの口から語られた条件はとても

高校生とは思えない内容だった・・・・





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