無事に楽しめた上に、無事に千秋楽から2週間が経過して、本当の意味で成功に終わった
科白劇 舞台『刀剣乱舞/ 灯』綺伝 いくさ世の徒花 改変 いくさ世の徒花の記憶
私が見たのは8月5日、昼公演(13:30開演)@日本青年館。
刀剣乱舞完全初心者ですが、
かいちゃん(七海ひろき)が細川ガラシャとして出演するというのだから、(当選さえすれば)行かないわけにいきません
私が見るまでにネタバレするかなーと思ったら、意外や意外、ネタバレなしで、かいちゃんファン&刀剣乱舞ファンって凄いなぁと嬉しくなりました
というわけで、前のブログで書いた予備知識以外は事前情報なしでの観劇。
唯一得ていた言葉は「ガラシャの女」
「七海ひろきの女」ならわかるんですが、今回のかいちゃんは女性役で(お稽古場の写真を見るとかいちゃんが少年すぎて、“紅一点”なんて先入観があるから探すのに苦労するんだけど)
この時点で私が見ているお写真は全部美しいものの、
イケメンをご覧になりに来た方を一発で「女」にしてしまうとは思えなかったんですよね。
なので、ちょっと「?」と思いながらの開演でした。
以降、かいちゃん登場シーンは
100%かいちゃんにロックオンです。
ごめんよ、刀剣男士
思いがけず早い登場。
(ゲーム上、ラスボスと聞いていたから後半の登場かと思ってた)
登場とともに後光が射すわ、花が舞うわ…麗しい
で、セリフを発してビックリ。
その声のなんとたおやかなこと…
みりおちゃん(明日海りお)のムーラン吹き替えの声を聞いた時も「なんて柔らかい声」と思ったけど、
かいちゃんのこんな声、、、なかなか聞けないわ。
身体の奥にやんわりと染み込むようです
でもその声で、
「姉上と呼んでくれますか?」とか言い出すし、
いたずらな顔で微笑みながら
「呼べないなら私を連れて逃げるのはあきらめるのね」とか意地悪言い始めるし、
挙句、「姉…上…」と頑張った地蔵くんに
「何ておっしゃいました?」と追い打ちっっ!!
客席で足をジタバタさせたいくらい、「ぎゃー!」って言いたいくらい悶えました
オラオラでドSなかいちゃんはよく見るけれど、
こんなに柔らかくてドS!!!
あ、ちなみに私はYOUTUBEのゲーム動画を見た時に、地蔵くんが「姉上」と呼ぶのを聞いて、ガラシャって弟いるんだー…でもこの子、刀剣男士だよね。刀剣男士と姉弟なんだー!とか思ってました。無知。。。
その地蔵行平くんに、自嘲気味に自分を「蛇」というガラシャ様
それに「花のようです」と地蔵行平くんが答えると、ハッとした後、少し戸惑った顔をするガラシャ様のなんと愛らしいこと
少女みたい
それでも、彼と別れる時に
「私はやはり花ではなく、蛇です。
だって鬼の妻には蛇のような女が似合いなのですから!」
と清々しく微笑む姿
誰にどう思われても、どんなに酷い言葉でも、忠興様が言った自分への形容が一番大切なのよね。
花であることよりも、忠興様に一番お似合いの女性であることの方が大切なのよね。
人によっては「モラハラ旦那に縛られている!」とか思うかもしれないけれど、これってものすごい愛だわぁと私は思ってしまいました。
ま、私の目には花のようでしたけども
舞台をパーッと走って横切るガラシャ様の、お着物がファーっとなびく…そのお衣装裁きも花のようでしたし、、、
やっぱり一番キュンっとしたのは、逃げる途中で忠興様とバッタリご対面したその瞬間です。
ガラシャ様の心臓バックンが伝わってくるようでした。
ガラシャ様のハートにお花がポッと咲いたのが見えたようでした。
そこからの、完全に心を許している表情も大好き
「もう狂っておられますよ」と笑いながら受け入れている感じは、マリア様のような、母性のような愛を感じるし、
殺したいなら「その手で殺せばいい」という言葉も熱い愛の告白に聞こえるし、
「憎くて愛おしい人…あなたに斬られるなら本望です」と穏やかに手を合わせて静かに微笑む姿は菩薩様のよう
どれもこれも、忠興様しか見ることのできない、させることのできない、愛に満ちた表情と感情の動きだなと感じました。
だからこそ、
もーーー!!! 右近ーーー!!!
お邪魔虫ーーー!!!
「玉様はずっとあなたを愛していたのだ」って。
そうよーーー!!!
愛してるから今こそその時だったのにーーー!!!
愛している人を憎んでしまった罪を、愛したその人に許してもらえる、最高の解放の瞬間だったのにーーー!!!
愛の形のわからぬ無粋な男だなーーー!!!
ま、おかげでガラシャ様の狂った笑いを拝むことができましたけども
そこから、ああ闇落ち!と思っていたら、
もう1回、さらに女性らしさに満ちたガラシャ様@ご夫婦の思い出。
まさかの赤ちゃんを抱き、
まさかの女性ボイスで子守唄!!
かわいい麗しい
なんてお得!!
そしてついに登場!
男役声で真っ白なかいちゃんあ、いえ、ガラシャ様!!
ビックリしたーーー!!!
興奮したーーー!!!
銀髪ロングの巻髪はまるでトート閣下
白とゴールドのパンツスタイルのお衣装で、完全にフィナーレのトート閣下
私…ゲームやっていないんですが、ゲームの中にもこんなガラシャ様が登場されるのかしら?
それともかいちゃんがキャスティングされたから、こんな姿なのかしら??
どちらにしても素晴らしい!!!
(これがネタバレしなかったことに深く深く感謝!!)
そして、地蔵くんがガラシャ様を時間遡行軍から守ろうとした時、
「いいえ、それには及びません!!」と、飛んできた長刀をパッと掴み勇ましく戦う姿!!
オスカル様!?
トート閣下な上に
オスカル様なの!?
(千秋楽では長刀を落としてしまい「あっ!」と男前ボイスで冷静に拾っていましたが…しかも地蔵くんがさりげなくカバーされていて、それも素敵でしたが…、それが見逃し配信で歴史改変されていた時には、刀剣乱舞凄いな!とビックリ。宝塚は千秋楽でトップさんが盛大に振りを間違えようが、思いっきり声が出なくなろうが、そのまま永遠にお届けされるのに 笑)
あ、
私は知識がないので疑問を持たず見ていたのですが、
その後Twitterで「なんで時間遡行軍がガラシャを襲うの?それだけがわからない」という呟きをたくさん見かけました。
そうか…疑問なのか…と思いながら、千秋楽見逃し配信を見たのですが、
やっぱり、わりと自然に見てしまいました。
というのも、、、
白くなったら時間遡行軍なんだ!!くらいの知識しかなかったせいかもしれません。
最初は単純にガラシャ様が闇落ちしただけで、キリシタン大名たちも影響を受けて闇に落ちて、そしてガラシャ様を取り戻しに来ていると思っていたんですね。
で、
キリシタン大名たちは時間遡行軍になったんだ!と知ってからは、
どういう経緯で時間遡行軍になるのかまでは詳しくないせいもあって、
ガラシャ様と地蔵くんは、闇落ち前の状態と時間遡行軍の間にいると思ったんです。
その間のグレーなゾーンを手を取り合って走っているから、刀剣男士にも時間遡行軍にも追われる浮いた身なんだと思ったんですよね。
ガラシャ様は忠興様に許されたい=斬られたいという思いに捕らわれて、闇=インヘルノに引き込まれかけている…
地蔵くんはガラシャ様と出会うことで、自分が持っていた正義と姉上への思いの間で揺れている…
だから、どちらにも居所がなく光と闇、ハライソとインヘルノの狭間を二人だけで逃げていたんだと思っていたので、、、
時間遡行軍=インヘルノ側に攻撃されることも、何の疑問も持たずに見ていました。
そして別れの時。
自分の情念が地蔵くんの立場も危うくしているのは、優しいガラシャ様としては耐えられず、グレーゾーンから自分だけがインヘルノに向かう決意をしたんじゃないかしら。
でも、彼女は歌仙兼定によって救われて、心の闇が晴れたから、時間遡行軍になることはなく花
になって…ハライソに去っていったんじゃないかな。
と、思ったんですが、
刀剣乱舞に詳しい人からしたら、違うーー!!これはおかしいことなんですよ!!って、なるのかしら??
そしてガラシャ様の元にやってくる“鬼”。
かいちゃんの
「鬼だぁ…」が最高に狂ってて、猛烈に美しくて、鳥肌ゾクゾクものでした
あのお顔をオペラグラスでしっかりとロックオンできていた私グッジョブ
千秋楽配信も、きちんとアップで押さえてくださって!!
やっぱりゾクゾクもの!!最高
ああいうところに、かいちゃんのお芝居の素晴らしさって凝縮されてるなと思います。
怨念、執念、情念、、、そんなものがにじみ、
ボッと一瞬発火するところに、かいちゃんって凄まじいオーラが出るのよね。
ロベスピエールしかり、ムケーシュしかり、そして川路さんや半兵衛様も。。。
あの「鬼だぁ」の一瞬で、このお役に感謝です!!
クライマックス。
アヴェマリアの美しい歌と、仲睦まじい夫婦が描かれた襖絵。
(襖絵はゲーム動画で見ました。これ、実際にある絵なのかしら??)
いわゆる「和物」でありながら、オペラやパイプオルガンなどが流れる中世ヨーロッパを思わせる荘厳な雰囲気は、私の心に非常にヒットします
もう、何もかもが好きなやつばっかりじゃーん!!うふふふふ
そんな美しい背景、美しい音楽に、美しすぎるガラシャ様
距離があるとは思えない、歌仙兼定との迫力の立ち回り
本当に手に汗握ります!
息をするのを忘れちゃうほどです!
そして手を広げたガラシャ様の
「どうした、歌仙兼定ぁぁっっ!!!」
ああ!もう!好きな声好きな仕草
カッコいいカッコ良すぎる
いざ斬られてからの
「憎くて、憎くて、憎くて、憎くて、憎くて…愛おしいあの人の刀…」
うわーんなんかわかるー
絶対わからない状況なのにわかるーー
情念に満ちた表情から、愛に触れた幸せの表情への変化も、声の使い方も最高すぎるーー!!
以前、私は師匠に、歌う時に同じフレーズが続くと、なぜ何回も同じフレーズを言うのか、ひとつひとつの意味を考えろと言われたことがあり、いつもそれを心に留めているのですが、
「憎くて」を何回も繰り返す意味が、かいちゃんのセリフのひとつひとつにちゃんとあるのがたまりません
そして、
ラスト去り際の清々しい笑顔
ガラシャ様はきっと天使になったんだと思います。うん。
えーと、、、結局なんですけど、、、
私、刀剣乱舞を知らずに、でも刀剣男士を愛でる舞台と思っていたのですが、
この舞台…
細川夫妻が
主役ですよね!?
細川夫妻のとてつもなく熱い、灼熱のラブストーリーですよね!?
さらに
夢のような麗しさ
楚々とした妻としての美しさ
イケメン
この三変化!!!
しかも、たおやかな声、子守唄、狂った顔、冷めた視線、凛々しい佇まい、力強い殺陣、スッキリとした笑顔…
もう完全に
かいちゃん無双!!!
そして最後はご挨拶
まずは二人、ないしお一人でご挨拶
かいちゃんはお一人で。
両手を広げて、そして片手を胸に当ててのお辞儀。
ああ、ジェントル
お顔を上げたら、それはそれは可愛い笑顔
そしてハケる姿が素晴らしいとも呟きも見ておりました。
みんな「目が合った!」「抱かれた!」とか。
もう…ダメですね、私は
かいちゃんが会場全体を優しい目で見やり、笑顔で去る姿を、どうやら当たり前に受け止めてしまっています。反省、反省
それから、千秋楽はカーテンコール。
ソーシャルディスタンスを確保するため、ご挨拶は歴史上の方々と刀剣男士で分けていました。
というわけで、
歴史上の方々のご挨拶は
かいちゃんがセンター
何しろ今回のキャストの「トメ」ですからっっ!!
歴史上の方々のラストを締めるかいちゃんのご挨拶の立派なこと!
そして「本日は誠に、ありがとうございました!」の声なんて、完全にトップさんのそれでした
『薔薇に降る雨』『WMW』『燃ゆる風』と、ご挨拶においては数々の伝説を作ってきたかいちゃんですが、退団してこの1年、センターに立ち、自分自身の言葉でご挨拶をする機会が多かったからでしょう。
こんなに大きく立派になって…(ママは嬉しいわ状態
)
みなさんが「ガラシャの女」になる理由が、よーく納得できました
“女役”だったはずなのに、めちゃめちゃときめきました
パンフレットもお写真も、登場時のガラシャ様ばっかりなんですよね。
千秋楽も迎えたことだし、これからでいいので、後半のトートでオスカルなガラシャ様のお写真を販売してもらえないものだろうか。。。
全力で購入したい!!
「パンフレットから正誤表が抜けていたので送ります」という連絡はきましたが、、、
舞台写真とかないんでしょうか??
ホント、
全力で購入したい!!!
それにしてもアレですね。
今後、以前のようにイベントができるようになったとして、
でもかいちゃんと握手なんてできないんじゃないだろうか…
まして、お渡し会でおしゃべりとか本当に無理なんじゃないだろうか…規模大きすぎて…
そもそも、あの自由なおしゃべりタイムは、あれ1回しかなかったからもう無理なのかな
それだけがちょっと心配。。。