4月1日午後3時半、セゾンカード貸切公演の月組公演。
幕間休憩に抽選会(当選番号の発表)がありましたが、
阪急貸切と違い、生徒さんが登場するわけでもないので結果だけ確認したんですが、、、
またですよ
また私のお隣の方が当選ですよ
いつもです。
抽選会はいつもお隣が当たるんです。でも、二人で見に行ったら私の隣に座っている連れが当たるかというとそういうわけでもなくて
いっそ10人くらいで乗り込んだら当たるだろうか。。。
一番酷い時は、両脇が当たり、さらにフロア違いの私と同じ席番号の方が当たりました。
持ってませんねー・・・いや、ある意味持っているのか??
でも!
私は何しろかいちゃん(七海ひろき)のサイン入り写真を2枚も当ててますからねっ!
こっちで使い果たしていると思うことにしましょう
さて。
『BADDY -悪党(ヤツ)は月からやって来る-』
コメディーショーだし、タイトル幕はさぞや賑々しいかと思ったら・・・なんとも渋い月面でした。
連れの宝塚初心者さんに煌びやかなタイトル幕を見せたかった気もするけど。。。なんか上田センセーっぽくていいかっ!
始まった途端に、かなりほわわかな世界。
ありちゃん(暁千星)の王子にイラっとする日があるというスイートハート美弥ちゃん(美弥るりか)ですが、これは・・・確かに・・・すごいぞ、ありちゃん
でも、なんか絶妙に似合ってるぞ、ありちゃん
幸せそのもの、悪いことが起きない地球ということですが、
「悪」を憎んでいるあたりで、すでに矛盾が生じている辺りが皮肉が効いてて最高です
しかも、寿命がどのくらいかわかりませんが、普通の人間的寿命で生活しているとすると、自分たちが生まれる前から続くこの規制だらけの生活に、王様&王子様が嫌気をさしているという時点で破綻するのは時間の問題。
そこからみんなが目をそらしているというのも、上田センセーのニヤリ顔が見える始まりですね
チャピ(愛希れいか)のせり上がりでの登場。
ああ、チャピ素敵
チャピこそ女王様
お衣装もヘアメイクも、何もかも愛らしくていつまでも見ていたい
でも、こんなに自由で元気で愛らしい、ワクワクどきどきさせてくれるチャピを見るのも、私はバウ公演は見に行かないので、これがラストなんだと思うと・・・なんかすでに退団公演かのように泣けるんですけど・・・
たまきち(珠城りょう)登場とともに、遅れて開演アナウンス。
これにも上田センセーの遊び心がたっぷりと効いていていいですね
私にとって、
ショーのビックリ箱といえば大介センセーなんですが、
そこに上田センセーも名を連ねました
しかも、プログラムにある上田センセーの入団試験のエピソードも最高でした
「ショーの企画書、ようわからんかった」と言われたそうですが、今回『BADDY』を見て思うことは、
輪廻転生をモチーフにしたウルトラバロック・レビューが見たい!ということです
さらに、タバコは嫌いだけどタバコがあるその世界が生み出すものもあるという言葉。
「必要悪」
「日本の中だけを漂白したって」
「悪を知り善悪の相対性を考えることの方が・・・無知でいることよりも・・・必要」
まったく同意!ということが綴られていて、本当にもう・・・上田センセー、今まであなたの芝居を好きではないと言ってきた私ですが、あなたの思想そのものはとても好きです、ごめんなさい
というわけでユニークな開演アナウンス。
「やあ!随分待たせたようだ!ハハハ!」
大変長らくお待たせいたしましたなんて、バッディは言いません
しかも、開演いたしますなんて言いません
もう開演してるので、、、
「とっくの昔に開演中らしいなー!」
最高ですね
宇宙服で登場後、サングラスにタバコのバッディ。
えーと・・・なんか
往年の銀幕スターの風格ですよ、たまきちさん
石原裕次郎かと思いましたよ、たまきちさん
そして、主題歌でも高笑い。最高すぎです
美弥ちゃんも主題歌歌い継ぎで、まさかの女性的高笑い。
素敵すぎます
芝居に続いてショーも髪が長いのに、
しかもショーはゲイなのに、
どうしてこんなにもちゃんと男(役)なんでしょうね。
私の連れは
「あの人、美しい!素敵!なのに途中でスカート履いてきてビックリした!」と、
宝塚初体験でゲイでオネエチックな美弥ちゃんを見たにも関わらず、女装に驚き、違和感を持ってくれました。
美弥ちゃん、すごいよ。
そして、個人的にはれんこん(蓮つかさ)がバッドボーイなのがうれしいです
善悪、白黒に分かれる時は、だいたい悪&黒の方にときめいちゃう私なので
あ、ところでですね、
プロローグですでに思ったことなんですが、
そして最後まで結局思ったことなんですが、
物語になっているせいか、、、
手拍子のしどころが
わかんねー・・・
でも、別に『ノバ・ボサ・ノバ』だってそうじゃん!と思えばねということで、気にせず楽しむことにしましたけど
そんな中、感心したのは
物語になってるけど、ちゃんと
中詰め、スターの歌い継ぎ、ロケット、黒燕尾、男役群舞、デュエダン、パレードなどなど、
お約束が全部盛り込まれているところ。
特にバッディが黒燕尾を着て出てきた時は、物語の中で自然に着ていて「おー!」と、そのことに拍手したくなりました。
私の連れは、1幕で「素敵!」と思った那由多くんと同一人物と認識できなかったものの、「この人の声が好き!」と思ったポッキーれいこ(月城かなと)。
「ロブスターの二人(正確にはロブスターとオマール)がかわいかった!」と言っていたので、
同一人物と認識できていないのに、
ちゃんとれいこがセンサーにかかっているようでした
私が目を離せなかったのは、るうちゃん(光月るう)のオイスターです。
オイスターのお腹の質感も好きなんですが(誰かなでなでしてたなー・・・)、何よりもたまらないのが、あの
レモンクッション。
あのクッションを絞って、そして抱きかかえたまま踊るオイスターるうちゃん。
ずっと追いかけちゃうかわいさです
ポッキーにモテテクを教えるバッディ&スイートハート。
スイートハートって、最初はポッキーにヤキモチ妬いてましたよね。
一度はカレシを取られる!と妬いた相手に、
今度は惚れてそっちをカレシにするという、
ノーマルには訪れそうにないゲイの妙(?)を見たような気がしました
それからこの場面の見どころは、やっぱりバッディの自由度の高さ。
銀橋に完全に横になってタバコぷかぷかするのもいいんですが、銀橋にステージ側を向いて、オケピに足を垂らして座るのもいいし、
そこから指揮者の井上センセーにちょっかい出して、さらに指揮棒を奪ってテキトーに指揮棒を振り回すのとか最高でした
本人は「そんなに真面目じゃないです」というものの真面目一辺倒な雰囲気の強いたまきちですが、こういうのを見ると少なくともアドリブの効かないだいもん(望海風斗)よりは真面目ではないのかもしれないとか思ったり
モテテク=悪いことをいろいろと教えてもらって、大好きなグッディに追いかけてもらう側になろうとするポッキーの健気さといったら・・・ああ、愛しい
そして、今度は大胆に振り切った後進にグッディ&宇宙一の悪党の座を取られかけて焦るバッディ。
いやー・・・いいね!
ベタとも言えるけどいい物語だねっ!
悪いことがしたい
いい子でいたい
真理!
本当に本当はやっぱりちょっと悪いことって大事なんですよね。
話がかなり変わるけど、
以前、不妊治療を医学的側面ではなく、心と整体からアプローチしている先生に取材した時、妊娠したいのになかなか妊娠できない人の特徴に、いい子でいなくちゃ、体にいいことしなくちゃ、絶対に悪いことをしちゃいけないと深刻になりすぎていることがあると言われました。
体の声を聞いて、ジャンクフードがどうしても食べたい日は食べたらいいし、怠けたい日は怠けたらいい、心を解放して、たまにはちょっとだけ悪いことをして、心にも体にも「えへっ」という刺激を与えるのがとても大事ということでした。
心と体をオープンにして、ま、いいか!な精神が重要みたい。
それから、ひと昔前にコンビニ前でたむろしていたヤンキーたちのう◯こ座り。
あれは品がないけど、体にはすごくいい座り方だって
あの座り方をしてると妊娠力が高まるよと言われました。
昔の人はあんな感じの姿勢で廊下の雑巾がけとかもしていたし、そもそもトイレに行くたびにあの姿勢を取っていたけど、今の人はほとんどやらない。でも、とてもいい姿勢なのよと言われました。
そんなことを思い出したりして。。。
閑話休題。
中詰めの迫力にやられたのか、
連れは「全部で何人いるんですか?」と質問。
他の舞台にはない人数の力は、やっぱりすごいんですね。
客席降りもしてほしかったなー。
さて、惑星予算を奪われて怒りに満ちたグッディからのロケット。
グッディたちの銀橋での振りには、先日見た雪組の暴風雪でとても気に入っていた、拳を握って足をあげてトントンする、あんな感じの振りがあり
「あ!やっぱり好き!」と思いました。
そして
怒り!嘆き!痛み!
と力強く歌う場面は『1789』の民衆のあの、スーパーカッコいいシーンを彷彿させます。
そしてロケット。
いやー・・・すごかった!
ロケットの間ずっと歌い続けるとか、マジですか!
酸欠になりそう
そしてテンポが早い早い!
手拍子なんてもうやっぱりいらないわ。すごいわ。見入っちゃうわ。
パワフルなロケット、圧倒されました
それからポッキー殉職
途中絶対普通に道を間違えてたけど、結果として潜入捜査になってたポッキー。
グッディが好きだからグッディの後にくっついていたのが
グッディが好きだからグッディに追いかけてもらえるような悪党になり
そして
グッディが好きだからグッディのために自分の命を投げ出すポッキー。
純愛っっ!!
ポッキー純愛っっ!!
バッディが主役なのに、ポッキーの物語が泣けるっっ!!
デュエダン。
影ソロはとしちゃん(宇月颯)。
この日の歌は最後ちょっと喉に引っ掛かりがあったのが残念だったけど、やっぱりいい声。
そしてたまきち&チャピのリフトが素晴らしい!
片手であげて回りながら、全然よろつかないのはさすがたまきち。
そして、足を綺麗に横にあげるチャピの筋力!
あんな体勢ができるなんて、いったいどんな筋肉よー!
と、思ったら、
平和が再び訪れた地球で踊るとしちゃん&わかばちゃん(早乙女わかば)。
泣ける・・・あまりの美しさと、二人の穏やかな笑顔に泣ける・・・
パレード。
プログラムにはエトワールとか書いてないから、誰がやるのかなーと思っていたら、
エトワールは、まさかのありちゃん。
ああ、ビックリした。
でも、随分歌えるようになりましたね
そして、パレードもすごかった!
パレードでもお芝居が続いてるし、
羽根にサングラスもいいんですが、
あの畳んだら巨大なタバコ(しかも煙もくもく)になる扇!
あれ、ぜひ殿堂で本物が見たいです。
(初日舞台挨拶ですーさん(憧花ゆりの)のご挨拶中にパラパラパラパラ鳴ってたのは扇かな?)
フィナーレでみんながウワーっと入り乱れて騒ぐのは『Red Hot Sea』を見ても思うことだけど、楽しくていいですよね。たまにはアリ!な演出かと。
羽根背負って暴れるの、すごく大変そうだけど。
そうそう、銀橋での美弥ちゃんの
セクシーすぎる投げキスはオペラグラスでしっかりと拝見させていただきました
ま、とりあえず今回、どこにいても目に飛び込んできて、絶対に見逃すことがなかったのはラララむじんくんまゆぽん(輝月ゆうま)ですね
せんだ!みつお!ナハナハ!
これを見た後で映画『ヴァレリアン』を見たんですが、
『ヴァレリアン』の冒頭でいろんな宇宙人が登場するシーンを見ていた時、思わずまゆぽんを思い出して笑いそうになりました。
(まゆぽんは無関係に笑っていいシーンだから良かったけど)
宝塚メイクの
革命児まゆぽん。
今回も記憶にこびりつきすぎです