【西条昇メンコレクション】澤田隆治さんを偲んで「てなもんや三度笠」の面子③ | 西条昇教授の芸能史研究

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エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

澤田隆治さんを偲んで。
脚本・香川登志緒さんとの名コンビによるディレクターとしての澤田さんの代表作「てなもんや三度笠」(1962.5~68.3  ABC)の角面子。
藤田まことのあんかけの時次郎、白木みのるの珍念に中仙道編のレギュラーだった駒形茂兵衛ならぬ駒下駄茂兵衛役の香山武彦。
美空ひばりの実弟である香山は、桁外れの大食らいのために相撲部屋を破門された取的という役どころで注目を集め、ノッポの藤田、チビの白木、デブの香山のキャラで「てなもんやトリオ」と言われ、番組中に「♪知恵は珍念、力は茂兵衛、顔の長いは時次郎」と良く歌われていた。
澤田さんとしてはその後も香山を使っていくつもりだったが、人気が出たところで香山を番組から卒業させて美空ひばり公演の舞台に出していきたいとのひばりの母・加藤喜美枝の考えを当時のひばり・香山が所属する神戸芸能社社長の田岡一雄・山口組三代目組長が澤田さんに伝えに来たのだそうだ。