【西条昇の浅草芸能コレクション】明治29年の浅草座の錦絵手元にある、明治29年3月の浅草座での新派の伊井蓉峰一座を梅堂國貞が描いた錦絵「日高川 清姫 人形振之場」。清姫に伊井蓉峰、船頭に福島清、人形遣いに木村猛夫。駒形の駒形どぜうの近くにあった浅草座は、明治27年1月の川上音二郎一座の公演が人気を呼んで以来、新派の居城となっていた。伊井蓉峰は川上一座に参加していたが、独立して一座を結成し、長く新派の大物として活躍した。