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経営に終わりはない

I believe the power of internet.

よく海外への渡航歴を聞かれるので、一応まとめてみました。
こうやってまとめてみると、アジアが中心で、欧州、中東、南米、アフリカはまだまだ未開拓ですね。

ここ10年くらいは海外出張が中心で、プライベートの海外旅行が激減してしまったため、新しい国がなかなか増えません。学生時代のバックパック旅行が懐かしい。。。

プライベートの海外旅行で特に印象に残っているのは、
学生時代に行ったカンボジアのアンコールワット、中国の敦煌(とんこう)、社会人になって20代前半で行ったモロッコのサハラ砂漠、スコットランドのアイラ島(ウイスキーで有名)。

お酒、遺跡、歴史、自然、美術(博物)館、観劇等、何か特定のテーマを持って、予め調べておいてから旅行すると楽しいですが、マニアックなため1人旅になることもしばしばです。

■アジア/オセアニア
中国、台湾、香港、韓国、ベトナム、カンボジア、シンガポール、インドネシア、フィリピン、タイ、インド、オーストラリア

■ヨーロッパ
イギリス、スコットランド、イタリア、ドイツ

■北米
アメリカ、カナダ

■南米
メキシコ

■アフリカ
モロッコ

今週TechCrunch Disrupt SF 2011というイベントがあった。

実はこのイベント、私にとって特別な意味を持っていて、昨年これに参加したことで、人生計画に全くなかった米国駐在という決断をした。9月下旬に帰国し、10月末に駐在したわけなので、意思決定から行動までの時間は極めて短い。仕事の引き継ぎや家の整理等もあったが、後からでもいいやと思い、すぐ藤田社長の了承を得て、米国に飛んで家を契約した。

北京駐在で海外投資の責任者を務める北川とイベントに参加して、シリコンバレー起業家達のプレゼンや有名ベンチャーキャピタリストの議論を見ながら、何故シリコンバレーからこれだけ多くの世界を変えるようなサービスが生まれるのか、我々はどうしたらここで戦えるのかを一緒に考えた。(余談だが、このときVC子会社の名前をサイバーエージェント・インベストメントからサイバーエージェント・ベンチャーズに名称変更しようと決め、すぐ東京に連絡した)

シリコンバレーには、優秀な起業家、経験豊富なベンチャーキャピタリスト、潤沢なリスクマネー、流動的な人材市場、世界を相手にした大きな市場、魅力的なEXITを可能にする上場およびM&A市場等、素晴らしいエコシステムが揃っている。優秀な遺伝子を持った卵を見つけて、それを孵化させ、一気に成長させる土壌がある。

シリコンバレーの地で日本企業や日本人起業家がやれない(やらない)理由はなんだろう。未だかつて日本のインターネット業界から世界に出て成功を収めた事例がないのはずっと気になっていた。成功事例というよりも、そもそもチャレンジしている企業や起業家自体がものすごく少ない。もっとも、日本国内市場が大きいため内需だけでも十分稼げるということは理由の1つだが。

イベント中に北川と2人で話をしていて、結論として条件的に不利かもしれないけど、やってやれないことはないんじゃないかという話になった。

一般的に起業に必要な要素として次の3つが挙げられる。

①事業アイデア
②人材確保
③資金調達

イベントに参加していて、①に関してはそれほどの実力差を感じなかった。しかし②、③のハードルが高い。

冷静に考えると、恐らく日本で育った日本人起業家が普通にシリコンバレーで起業したら、日本で起業するのに比べると相当なハンデを背負うだろう。成功確率も随分と下がると思う。なぜなら現地調達を前提に考えると②、③のハードルがあまりに高い。周りからは日本で起業した方がいいんじゃないと言われることだろう。但し可能性はゼロではない。チャレンジする人がいたら是非応援し、共に戦いたい。

一方で、ある程度の規模のベンチャー企業ならどうだろう。事業立ち上げまでの人材確保や資金調達に関して、20名ほどの優秀な人材や数億円の資金を用意することは可能だ。これならシリコンバレーのアーリーステージのベンチャー企業(超優秀なスタートアップ企業は別として)とは十分戦えそうだ。もちろん中長期では特に②の問題は避けて通れないが。。。

渡米して間もなく11ヶ月。Facebook向けのアプリ事業、スマートフォン向けのアプリ事業、メディア事業を中心に日々チャレンジしているが、全ての事業で売上が上がっていて、徐々にではあるが手応えを感じている。もちろんCyberAgent全体から見れば海外事業の貢献度は微々たるものなので、わざわざ海外でやっている意味が説明できるレベルには早急に達しないといけないし、将来的にはグローバル企業の仲間入りができるよう売上や利益の数割が海外事業といったインパクトのある貢献をするつもりだ。

現在シリコンバレーでは日本の大手ネット企業だと、DeNA、GREE、CyberAgentがそれなりの(他の2社は投資金額が全然違うけど)経営資源を投下してチャレンジしている。今回のイベントでは多くの日本人起業家も積極的に活動していて(日本人だけで80名参加していたそう)、今後シリコンバレーでチャレンジする日本企業が増えてきそうだ。

ちなみにシリコンバレーではないけど、既に世界で実績を上げている日系ネット企業もある。ロスに拠点を置く、Beeline社だ。こちらはカプコンの子会社だが、カプコンの既存ゲームタイトルに依存することなく、独自タイトルで成功している。日本人経営者の方々ともお話させていただいたが、ほぼ現地採用で素晴らしいマネジメントを展開されている。

週末は、Tiburonという美しい港町でCyberAgent Americaの役員合宿を行った。この11ヶ月、駐在して色々なビジネスを仕掛けてみて色々な学びがあったが、そろそろ選択と集中をすべきタイミングだったので有意義な合宿であった。もうすぐ駐在1年、次の1年は必ず成果を出して皆さんに良い報告ができるようにしたい。

$渋谷ではたらく経営者のアメブロ
初日夜の夕飯。獲物を狙う目です(笑)
今月中旬に急遽帰国し、藤田社長の別荘で行われたスマートフォン事業の戦略合宿に参加してきた。

参考:「山ごもり」藤田社長のブログより

サイバーエージェントの企業文化の一つとして、インターネットから軸足をぶらさなければ、特定の事業ドメインに拘束されることなく、比較的自由に新規事業にチャレンジできる自由闊達な文化がある。

この企業文化は流動的で動きの速いIT業界において、様々な事業機会を捉えることを可能にし、グループ内に多岐にわたる事業ポートフォリオをもたらした。

広告代理店事業、アメーバ事業、SAP事業、金融事業等、全て買収なしで自力で立ち上げた事業群だ。立上の過程で多様な才能の人材を採用し、様々な分野で活躍できる人材が育った。

しかし、事業ポートフォリオが多いということは、経営資源が分散しているとも言えなくない。もし集中することでもっと伸ばせる事業機会があるなら十分な経営資源を集中すべきだ。

今回の合宿で、藤田社長より会議の冒頭に

「ベンチャー企業の経営では集中と分散を繰り返すことが重要だけど、スマートフォン事業はこれから集中フェイズ」

という話があった。

市場の黎明期で何が当たるかわからない状況下では、経営資源に余力があれば、柔軟な姿勢で全部張ってみて色々と試してみるのも手だが、ある程度市場の方向性がわかれば勝ちに行くために経営資源を集中すべきである。

合宿ではスマートフォン事業の機会や問題点を洗い出し、分散していた経営資源を集中する方向に見直した。戦略会議は年間でかなりの数に参加するがこれほど成果の出た会議は滅多にない。詳しくは書けないが、アメーバを中心としたスマートフォン戦略が大きく前進したと思う。

先日、CAテクノロジーが本体に吸収合併されたが、これもまた当社にとって集中と分散を象徴する出来事だ。

参考:「CAテクノロジー」藤田社長のブログより

SEO市場の黎明期に経営資源を分散して小さな組織で素早く事業を立ち上げ、規模が大きくなった時に、同じ事業を展開する組織と統合することで経営資源を集中し、更なる成長を目指す。

今後もサイバーエージェントの経営では集中と分散が繰り返されると思うが、経営陣を中心に正しい経営資源の配分ができるよう意識していきたい。