「緑菴」の「水牡丹」2024.07.06 | 京都 de 茶の湯 / 西方庵

京都 de 茶の湯 / 西方庵

京都・嵐山近くで、四季の移ろいを愛でながら茶の湯を楽しんでいる侘び茶人・ 笹峯宗桓のブログです。400年以上の歴史を持つ鹿児島示現流兵法の門友として、鍛練に励んでもおります。

京都・祇園祭の山鉾巡行の日も、近づいています。

四条通にある、例年、前祭の山鉾巡行の先頭を務める

「長刀鉾」の町会所。間もなく祇園囃子の稽古の音も

聞こえてくるでしょう。

 

今日のお稽古の主菓子は、京都・銀閣寺畔の御菓子司

「緑菴」さんの最高級の葛粉を使った「水牡丹(みずぼたん)」

です。

毎年、お馴染みの涼しげな形、舌触り、味です。

京都 銀閣寺畔・「御菓子司 緑菴」ホームページ

今日のお稽古のお題は、「洗い茶巾」の薄茶点前。

 

極暑の時季に、平らな平茶碗に七分目に水をはり、

茶巾をその水に浸して運び、茶巾を絞り、

茶碗の水を建水の中に水音を立てて捨てます。

この水音が、何とも心地よい清涼感を生み出します。

 

太古の時代に湖の底であったために、湿気の多い京都盆地

の蒸し暑い夏に涼感を演出する、

心憎いばかりに工夫されたお点前だと感じます。

 

今日も、涼やかなお点前を楽しませていただきました。

(了)