「見た目の良さも天賦の才ぞ」。
今夜のNHK「どうする家康」の中で、
井伊直政公に母上が諭された言葉が、
私の胸に苦く残ってしまった。
自分で自分を十二分に自覚したうえで、振舞い、
慎重に判断し、人生を生きていかなければ、
「見た目の良さという天賦の才」は生かせない。
むしろ、人生の大きな「躓き」や「禍」の元になる
ことさえあることを、自戒しなければならない。
何事も、「過ぎたるは及ばざるが如し」と言うでは
ないか。
具体には、若年のうちは年上からの、中年以降は
一回り以上年下からの女難に遭わぬように気をつけ
るべし。
体当たり攻撃を回避し、グルーミングされぬように、
誘いを跳ねつける、断固とした気概と勇気を忘れぬ
ように。曖昧さや油断は禁物。
人生六十年を過ぎれば、容色が衰えて、皆と等しい
地平に立てる。七十を過ぎれば、色恋の無い白黒の
モノトーンの世界の中に生きれるようになる。
それまでは、心して歩まなければ、人生を失う。
人生の先達が経験に基づいて言うのだから、間違い
ない。