皆さん、こんにちは♫
さとです。
前回はハロウィンを事例に出した若者のマナーの話を致しました。
今回は第二弾です。
『釣り人のマナー』の話をしようと思います。
知ってましたか?近年になって次々と釣り場が閉鎖されているって話。検索したら沢山出て来ます。そして、その記事なりブログを読み進めて行くと、最終的には釣り人のマナーが悪いとなります。特に最近の釣り人のマナーが悪くなったから釣り場が閉鎖されたのだ!との結論になるのが殆どです。
それは果たして本当なのか?
を検証します。私は天邪鬼ですから、釣り人のマナーが悪いのは釣り人の責任じゃないのでは?と言う推論からスタートします。
あ、先に結論を書いちゃった(笑)
まずね、最初に言いたいのは最近の釣り人のマナーが悪くなった理論。そのせいで釣り場が閉鎖になった理論、のデタラメを検証します。
最近の若者は、と同じように、最近の釣り人はと言いたい人がいる様子です。最近と言う以上は昔はマナーが良かったのか?って話です。前回のブログでもコメントしましたが比べる対象が無いと良い悪いの比較は出来ませんね?最近のと言うなら昔と比べるべきでしょう。
しかし、今と昔の釣り場のゴミのポイ捨て量、など比較しているデータなどどこにも無いのですよ。検索しても見つけられませんでした。ところが、昔の釣り場は酷かったと言う記事なら幾つか見つける事が出来ました。かなり酷かったらしいですね。特に酷いのがタバコのポイ捨て、今の若者はタバコを吸わないし、年輩の人も吸い殻ケースを持ち歩く人が増えています。
普通に考えて、釣り場以外の場所のポイ捨てが減少しているのに釣り場のゴミのポイ捨てのみ増加している事は考えられない。データで見ても分かります。不法投棄の件数も減少しているし、各自治体が行っている路上のポイ捨ても減少している。環境に対する意識は昔よりも今の方が遥かに高い。
では、なぜ釣り場のゴミのポイ捨てが問題になるのか?と言う話。
「やっぱり釣り場のゴミのポイ捨ては増えているからでしょ?だから釣り場が閉鎖になったり釣り禁止になるのです。」
と、反論があるでしょう。
それだけ言われると、その通りなのですが、実は明確な理由があるのです。
ソーラス条約 (海上における人命の安全のための国際条約)
2001年9月のアメリカ同時多発テロを受け、2004年7月1日に条約が改正され、テロの阻止のため港湾施設の保安体制の強化が国際的に義務づけられました。この結果日本では100か所以上の港湾施設が柵で囲われ立入禁止となり、
多くの釣り場が失われました。
日本釣振興会ではこうしたソーラス条約対象港の開放に向けて行政に働きかけをした時期もありましたが、国際条約ということもあり開放は難しい状況です。
ただ、静岡県清水港日の出岸壁のように、行政との交渉で釣りのため定期的に一時開放がされている場所もあります。
これ、日本釣り振興会のホームページね。
そもそもの発端はこれですよ。
まずね、釣り場の禁止になった地区ってもともと釣りの禁止区域なのよ。禁止ではない所はお金を取って運営している所、それ以外は殆ど禁止区域です。釣り人が勝手に他の人の私有地に入り込んで釣りをしていただけ。下手をしたら不法侵入です。それを所有者が黙認していたのです。
そして、釣り人はもともとゴミのポイ捨てが酷かった。今より昔の方が酷い。でもね、長い間、釣り場を開放していたので今更ダメとは言えないのです。所有者は我慢していた可能性が高い。もしくは環境への意識が低かった可能性もあるし、他の釣り場が開放しているので自分だけ禁止にするのもどうだろうか?と様子を伺っていたのかもしれない。
そこで現れたのがソーラス条約の改正です。保安体制とか安全上の理由であれば禁止にするしかない。多くの釣り場が強制的に釣り禁止になりました。これはチャンスですよ。他の釣り場が一斉に釣り禁止になったのだから自分の所も禁止にしよう!つまり条約の改正に便乗して次々と釣り場が閉鎖になった。と言うのが真相でしょう。
だって、おかしいじゃない?
日本全国的にゴミのポイ捨てが減少しているのに、釣り人のみが急にマナーが悪くなってゴミのポイ捨てが増えて釣り場が禁止になるって、どう考えてもおかしい。何か大きな要因があると考えるのが普通で、それがソーラス条約の改正です。
すると、釣り業界はどうするか?
条約改正により釣り場が減少、便乗して更に釣り場が減少、困った釣り業界がマナーを守りましょうと言い出したのです。つまり順番が逆ですよ。マナーが悪くなったから釣り場が減少したのではなくて、釣り場が減少したからマナーを守りましょうと言い出したのだと思いますよ。もちろん近年の環境保護の意識変化もあるでしょう。
つまり、昔の釣り人よりも、今の釣り人の方がマナーが悪いと言う事は無いと思います。
さて、ここからが本題です。
それでは釣り場のゴミは少ないのか?と言われるとそうでもない。かなり多いです。理由は釣り人のマナーが悪いから……、と言うよりゴミ箱が無いからでしょう。ハロウィンの状況と同じですよ。
管理者が居ない釣り場は、そもそも管理する人が居ないのだからゴミ箱も無い。ゴミの排出量がゴミ捨て場よりも多いのだからゴミが溢れるのは当然でしょう。
更に問題なのは管理者が居る釣り場です。そこでもゴミが発生している。管理者がいるのにゴミ箱が無い。それって釣り人のマナーの問題なのか?って話です。
まぁ、多くの人はマナーの問題だと言うでしょう。自分で持ち込んだゴミは自分で持ち帰るのが当然だと。
「…………ん?」
管理者がいるのに?
「あれ?」
おかしくないですか?
法令では、
第5条 土地又は建物の占有者(占有者がない場合には、管理者とする。)は、その占有し、又は管理する土地又は建物の清潔を保つように努めなければならない。
とありますね。
管理者がいる。つまり、年間遊漁券とか1日遊漁券とか入場料金とか、お金を取って商売として成り立っている釣り場では、釣り場を綺麗にするのは顧客である釣り人ではなくて運営している経営者の責任でしょう?
つまり、ゴミ箱を設置したり、顧客がゴミを出さない為の工夫が足りないのです。
自分で出したゴミは持ち帰るのが当然理論。
釣り人のマナーを批判している記事には多く見られる理論ですが、そんな理論は有りません。
少し考えたら分かります。
他の業界を見渡せば分かる。スキー場でもオートキャンプ場でも雪祭り会場でも、カラオケボックスでもゲームセンターでもショッピングセンターでも、自分が出したゴミは持ち帰れ!なんて言ったら笑われますよ。そんな施設には顧客は寄り付かない。
極端な事例を出しましょう。
ハンバーガーショップでゴミが出るじゃないですか。顧客はそのゴミを店内のゴミ箱に捨てるのです。またはカウンターに運びトレーのまま返却する。それが当たり前。持ち帰る人なんて1人も居ません。
仮にですよ?店内にゴミ箱が無かったら?トレー返却口が無かったらどうします?ゴミを持ち帰りますか?そんな顧客は1人もいない。机の上にゴミを放置して帰るでしょう。そしてゴミを片付けるのは店員です。それが当たり前。
つまり、ゴミ箱やトレー返却口が無いのは顧客ではなくて店側の問題であり、片付けるのは顧客ではなくて店側の責任です。
先の法律にもあるように、店側には店内を綺麗に保つ管理責任があります。ゴミが出ないように顧客が容易にゴミを捨てられるようにゴミ箱を設置する義務がある。それが管理者責任です。
雪祭り会場もそうですよ。祭りの期間中は大勢の観光客が来ます。会場はかなり広い。そして、出店が立ち並びゴミは大量に発生します。しかしゴミのポイ捨ては驚くほど少ない。つまりゴミ箱が至るところに設置してあるからです。日本人はゴミ箱があればゴミをゴミ箱に捨てますよ。
何を言いたいのかと言うと、釣り業界のみゴミのポイ捨て問題が突出して高いのは必ず原因があると言う事です。釣り人のみマナーが低いなんて事は有りません。その釣り人、他の場所や施設を利用している時はゴミのポイ捨てはしていませんよ?
『他の場所でもポイ捨てをしているなら釣り人のマナーが要因です。他の場所ではポイ捨てをしない人達が釣りの時だけポイ捨てをするなら、それは業界側の問題ですよ。』←ここ重要
顧客のマナーと言うよりも、釣り業界に問題があると考えるのが妥当であり自然です。
結論を言えば、釣り業界は、ゴミを適切に捨てる仕組みが出来ていない。ゴミ箱が無い。努力が足りない。投資が足りない。環境に対する意識が低い。それが要因でしょうね。
業界や経営側の意識が低いから、顧客である釣り人もゴミをポイ捨てしても良いと思うのですよ。
自分で持ち込んだゴミは自分で持ち帰るのが当然??
そんな当然はあり得ません。そんなぬるい事を言っているからダメなのです。だから釣り人口は年々減少するのです。顧客に対するホスピタリティ精神に欠けています。
他の業界ならね、顧客がゴミを容易に捨てられる場所にゴミ箱を設置するのが当たり前。顧客がゴミ捨てに困っていたら店員が来て代わりに捨てておきますよ?と言って手を差し伸べる。それが当然です。釣り業界だけですよ?自分で出したゴミは自分で持ち帰るのが当然なんて理不尽な事を言っているのは。感覚が戦後ですか?他の業界と比べて50年以上は遅れています。
まずね、管理出来ない釣り場は全て閉鎖する事ですよ。もともとが立ち入り禁止区域、釣りを認めているのがおかしい。そして、管理出来る釣り場を綺麗に保つのは顧客ではなくて運営側です。ゴミが出ないシステムを構築すべき。
ゴルフ場にはゴミが有りませんよね?顧客は途中でペットボトルなどのゴミが出てもゴミ箱に捨てるし、またはカートに乗せて持ち帰る。釣り場でもカートを貸し出せば良いのですよ。釣り道具とゴミ箱がセットになっているカート。身分証明書の提示も義務付ければ良い。そして、清掃員が釣り場を巡回する事です。清掃員が巡回する側で釣り人はゴミのポイ捨てはしませんよ。そう言う風土を業界内で作り上げれば良い。カートが無理ならゴミ袋を配れば良いでしょう。もし、そう言う努力を何十年も昔から行っていれば釣り人のマナーは変わっていたでしょう。
釣り業界は言ってる事がメチャクチャです。自分達で努力もせず、投資もせず、システムの構築を怠って来たのを棚にあげて、ゴミ対策は顧客のマナーと言う名の善意に頼り、ゴミが出たら顧客の責任。それ、他の業界から見たら馬鹿にされますよ。感覚が圧倒的におかしい。殿様商売も良いところです。
釣り人口はピークの1/3以上減少していますね。そろそろ気が付かないと取り返しが付かなくなりますよ。顧客のマナーとか言う前に自分達で改善策を見つけないと顧客は減少する一方です。
ゴミは捨てる場所が無くて排出量が上回ると散乱すると言うデータは出ているでしょう?マナーとか言う精神論ではなくて科学的な対策をしないとゴミ問題は解決しません。
結論!
顧客がゴミを持ち帰るのが当然などと言っている業界は釣り業界くらいです。世間一般常識では、ゴミが出ないようにシステムを構築するのは管理者の責任です。ゴミが出たら清掃するのは管理者の義務です。ゴミを持ち帰るのが当然などと言う非常識は通用しません。悪いのは顧客である釣り人ではなくて釣り業界の体質です!
まずは、そこを理解しないと、いつまで経ってもゴミ問題は解決しないでしょうね。
最後に
釣り場の中には、きちんとゴミ箱を設置して管理している漁場も有ります。入場料金に清掃料金を上乗せしている施設も有ります。管理者が適切な処置をしている釣り場ではゴミ問題は発生していません。それが答えです。
釣り人のマナーが悪いと言う主張は根本的に間違えています。長い間、ゴミ問題に対応して来なかった釣り業界の責任だと思いますよ。
今回は少し、主張が激しかったかな?
釣り人のマナーが悪いと言う先入観を捨てて、冷静に客観的に事象を分析すれば、私はそう言う結論になりました。
が、あくまで個人的意見です。
このブログを読んでどう思うのかは皆さん次第ですねー(^^)
それでは、今回はこの辺で
またね!
さとでした。