2023年5月12日(金)、渋谷・SEABIRD、第二金曜(2金)ライブ。岩井バンマス作成のプログラムには「Pole Corter特集」とある。なーるほど、Jazz屋は何でも逆さに言うからジャズを“ズージャ”、ラッパを“パーツラ”、ヴォーカル(歌)は“ターウ”になる。さぁすが、jazz屋のシャレである。

同じ大作曲家でもリチャード・ロジャースにはローレンツ・ハートやオスカー・ハマースタインⅡ世が作詞し、ジョージ・ガーシュインも兄アイラが作詞をしたが、コール・ポーターは作詞も作曲も一人でこなす。そんな偉大なソング・メーカーもjazz屋にかかるとポール・コーターになっちゃうから愉快だ。
PROGRAM(各曲名⇒けいちゃん限定公開動画にリンク)
1st.set
1. Love for Sale (千尋&求実)
【中川さとし(pf)、小島幸三(ds)、岩井千尋バンマス(tp)、榎本任弘(b)、加藤求実(ts)】2. Driftin' (千尋&尚子)

3. Everything I Love (裕美)
4. I Concentrate on You (裕美&求実)
5. Get Out of Town (裕美&尚子)

6. What is This Thing Called Love (千尋&求実)
7. Everytime We Say Goodbye (千尋&求実)
2nd.set
1. Split Kick (恵英&尚子)

2. You'd Be So Nice to Come Home to (恵英&求実)

3. It's De-Lovely (Saigottimo&千尋)

コール・ポーターはゲイだったが、それを承知で結婚し彼を愛し支え続けた夫人との交流を描いた伝記映画「五線譜のラブレター」(2004年)の原題が「De-Lovely」。こんな単語は無いが、Deは接頭語で今風に言えば「メッチャ」だろうか。ナンチャッテ和訳詞を朗読してから歌わせてもらった。
4. One Morning in May (裕美&恵英)
5. Don't Be That Way (裕美&求実)

「彼の曲は名曲揃いで歌い尽くせない」とMCで語った出雲井さんが敢えてここで彼の曲を離れて5月の曲を入れて来る。こういうところがまたjazz屋っぽいシャレだろう。そしてこちらの言いたい事を見透かした様にベニー・グッドマンの「Don't Be That Way(その手はないよ)」と畳みかける。
6. Day and Night [Dave Liebman] (千尋&求実)
コール・ポーターの代表作「Night and Day (夜も昼も)」?またjazz屋の逆さ読みしたシャレかと思ったらそうではなく、実際にDave Liebmanが作曲した全く違う曲だった。これもこれで岩井バンマス一流のjazz屋的洒落心に違いない。
7. I Love You (全ブラス陣)

そして最後は恒例の全ブラス陣総出のフィナーレ!という訳で今回のコール・ポーター特集、いやポール・コーター特集も大団円と相成った。次回6/9(金)は通算第333回という記念すべきゾロ目の二金ライブ。さて今度は岩井バンマスからどんなお題が飛び出すやら戦々恐々、いや楽しみである。
Saigottimo