2022年11月4日(金)、渋谷・SEABIRD第一金曜(一金)ライブ。今回も“回文王”でパンフルートなども操る竹笛太郎こと横地さんが参戦し3管フロント(後半はtpの岡村さんも参加)になると同時に回文も飛び交う。“回文王”曰く「感染して新鮮か」「簡単最高恋惨憺か」などなど。ああ左脳がぁ…。


【本多バンマス(tp)、横地さん(ts)、御子柴さん(ts)】

【十河さん(pf)、岩渕さん(ds)、萬造寺さん(b)】

一金ライブでは、我々ヴォーカリストは1人1曲の枠を頂戴して歌わせてもらっている。今回、中村美津子さんがご自分の枠で私とデュエットしてくれることになったので私も自分の枠でマッキーこと牧かおるさんとデュエットをすることに。マッキーはソロも歌うが3人で3曲だから枠内で収まる。

【左:御子柴スキャット教室の清水さんも1stに参加】

 【上右:柳田さんはS.ワンダーの曲を本多アレンジで】
【下左:マッキーはソロでラテンjazzのFramingoに挑戦】

  【右:トリの益田さんは岡村さんとスロウバラッド】

私とマッキーの「The Lady Is a Tramp」は、トニー・ベネットのアルバム「Duets2」に収録されており、レディ・ガガとのゴキゲンなデュエット動画があり、このノリで歌うことにした。当時85歳のトニーも凄いが、ガガの歌唱力には驚かされる。余程気が合ったのか二人はその後も共演している。

♩The Lady Is a Tramp with Mackey …2022年11月4日、渋谷・SEABIRD一金ライブにて♩

歌詞カードを作って見ながら歌っているにも拘わらず私は自分のパートで出損なったり、マッキーも語り部分をすっ飛ばしたりと、もうヴォーカルとしてはボロボロの出来だったが、リズムセクションは盤石だし3コーラス目前半の横地さんのテナーソロは素晴らしくて聴き惚れてしまうほどだ。


中村美津子さんとの「Love Is Here to Stay (わが愛はここに)」も当時92歳のトニー・ベネットとダイアナ・クラールとのカッコイイ動画がありこれで行こうということに。彼女曰く「トニーのバースがカッコイイ」というのでバースから挑戦したが彼は原譜通り歌ってないので私は耳コピをした。

♩Love Is Here to Stay with Mitsuko Nakamura …2022年11月4日、渋谷・SEABIRD一金ライブにて♩

デュエットの場合、一方が相手の唇の動きを見て合わせる。今回、美津子さんが私の口を見ていたが私はマスクをしているので苦戦し、一方の私は歌詞カードに書いたはずの休符を探すが見えず慌てた(実は美津子さんの歌詞カードだったから書いてない。間抜け)。この曲も御子柴さんのソロが美しい!


どちらもトニー・ベネットのデュエット曲のコピーだが、彼は1962年の「I Left My Heart in San Francisco (霧のサンフランシスコ)」の大ヒット以来60年間スターダムに立ち続けている。シナトラ亡き後は彼がトップ・エンターテイナーであることには誰も異論がないだろう。

トニー・ベネットは1926年生まれで今年(2022年)96歳!2006年の80歳を記念したアルバム「Duets」、5年後の続編「Duets2」共にプラチナ・レコードになり、2018年にはダイアナ・クラールと、2021年には95歳でレディ・ガガとのデュエット・アルバムをリリースするという壮健ぶりである。

彼は私より30歳も年長だから自分も30年後までデュエット出来るような気がしてくるが、日本人の平均寿命は男女共80代だし健康寿命(*1)に至っては72歳(女性は75歳)だから健康で生きていられる期間はあと6年しかない。あぁ“命短し恋せよ乙女(*2)”いや爺ィか。とにかく今を謳歌しよーっと!
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*1健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと
*2:大正時代の流行歌「ゴンドラの唄」の歌い出し。黒澤映画「生きる」での志村喬の歌唱は沁みますねえ。


Saigottimo