よく「誰でも生涯で一編だけは小説が書ける」と言われる。それは自分の半生について書くことだそうだ。確かに“事実は小説より奇なり”で、一人ひとりの人生はみな違うし、とてもドラマチックだ。これはNHKの「ファミリーヒストリー」を観るとよく分かる。有名人のご先祖は一般人だがその生涯や経歴はドラマのように面白い。
小説一編は書けるとしても作曲は難しそうだ。多くの名曲を残したチャップリンや偉大なミュージカルメーカーのアーヴィング・バーリンなども譜面の読み書きは出来なかったというから音楽の素養は必須では無さそうだが、私の身近でもJoejiiやSEABIRD二金バンドの岩井バンマスなどオリジナル曲を持つ人はそう多くない。
実は、私にもたった1つだけ作詞作曲したオリジナル曲がある。若い時分に何となく口ずさんでいた稚拙な歌詞の他愛もないワルツだが、ある時、譜面に起こして「風よ」というタイトルを付けた。さすがにコードは分からないので音楽の達人に付けてもらい、2005年に大塚・GRECO、2007年に渋谷・SEABIRDでも歌ってみた。
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風よ(words and music by Saigottimo)
風風風よ、お前はいま生まれ、緑の星の広い大地の下、
ほのかに香り流れるその身体、風風お前はいま生まれる
のどかな春の花の香りの中、真夏に注ぐ強い日差しの下、
ポプラ並木の枯葉を乗せ、風風お前は、いま流れる
風風お前は悪戯好きさ、あの娘の帽子を僕の手元に
風風風よ、二人のなかを、風風ぼくらは今お前を抱く
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これは私のオリジナル曲だから当然初見になるのだが、ジャズの伴奏者は初見でもちゃんと演奏してくれる事に毎回驚く。本邦初演のGRECOでは藤野さん(pf)がサラリと弾いて「こんな感じで良かったでしょうか」と仰り、SEABIRDでは小松さん(pf)が「こんな綺麗な曲はないですね」と褒めてくれたので、とてもうれしかった。
でも、記録を見ると、まだこの2回しか演っていない。何故だろうと考えたが、やはりジャズスポットで歌う以上は英語でないと格好がつかないんだろうなあ、きっと。となると、英詞も創る必要がありそうなので、この際エイヤッと作ってみた。そもそも原詞の日本語が稚拙なので英詞もそうなってしまうのは、ま、仕方ないよね。
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“Blowing Wind” (translated by Saigottimo)
Blowing, blowing, blowing wind,
you were born under the green planet.
Dance and flow in spring flowers
like summer breeze with autumn leaves on it.
Blowing, blowing, blowing wind,
you brought that girl's hat to me.
Blowing wind flows between us, we'll now hold you tight.
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今年中の再演は難しいだろうから15年以上ぶりになってしまうが来年以降にでも、いずれまたどこかのセッションで歌わせてもらうことにしよう。ということで、上記の英詞での本邦初演は下記のアカペラで聴いて戴くしかないですね。
Saigottimo
