今年(2020年)もコロナ禍のまま遂に大晦日を迎えた。例年は深夜から「二年参り」の初詣客で神社仏閣はごった返すが、午前中なら大晦日でも大抵ガラガラで気持ちが良い。私は今年のように家内の里(長野)に帰省しない年末は大晦日の朝に明治神宮に一年間の感謝のお礼参りに行くことにしている。

 

【今朝の明治神宮】

【上:西参道側広場】
【今朝の本殿】

 

今年は帰省や旅行も自粛モードだが「お正月休み」はやはり長期休暇、フランス語ではバカンス(vacance)、米語ではバケーション(vacation、英国ではholidaysだが)で、これらの語源は飛行機のトイレ表記「vacant(空き)/occupied(使用中)」にもある通り「空っぽ」という意味である。

 

「こんなに長い休みなのにスケジュールが空っぽだぁ」と嘆く人が居るが、実はそれこそ「正しいバケーションの過ごし方」ではないか。日本人は海外旅行でも観光等の予定をタイトに詰め込んでしまうが、リゾート地に行くと欧米人はビーチやプールサイドでのんびり寝転がってクロスワードパズルなどをして過ごしている

 

「お前らどんだけパズル好きなの?」と思っていたが、もしかしたら欧米人は昔から「正しいバケーションを過ごさなければ」という強迫観念から予定を「空(カラ)」にするためクロスワードパズルをしているのかも知れないとすら思える。とはいえ最近は日本でも「何にもしないをしよう」等という広告コピーも出てきたが…。

 

でもスケジュールを「空(カラ)」にすることは出来ても頭の中を「空」にすることはなかなか難しい。禅の高僧でもない限り、暗い静かな場所で瞑想しても頭の中は「空」や「無」にならない。悩みや煩悩が去来するばかりでストレスは一向に減らないが、私はこれらを撃退して頭を「空」にする方法を身を以て発見した。

 

思えば40年程前、突然右手が使えなくなった。就職したばかりで妹はまだ小学生だった時期に親が急逝し、相続やら事業承継で奔走して半年後のこと。右手は1週間で治ったが空腹感と満腹感が無くなった。今思えば重度のストレスによる“自律神経失調症”、でも当時は名医にも「仮病では?」と診断される始末だった。

 

そんな時に客先の先輩に誘われ軽井沢のテニスツアーに参加した。未経験者で女の子目当てだった不純な私は参加者が男ばかりで仕方なく黄色いボールだけを終日追いかけていたら、なんと夕食時に半年ぶりの空腹感そして食後に満腹感が戻ってビックリ!以来テニスは毎週継続している(なのに下手のまま)。

そう、私が身を以て発見した“ストレスを撃退して頭を「空(カラ)」にする方法”とは“何かに夢中になること”だ。私にとってテニスをすることは、正に「無心」になってボールを追うことであり、それが寝ても覚めても頭のメモリのどこかに常駐していた悩みや心配事等のストレスを一時的にフラッシュしてくれたのだろう。

 

舞い散る落ち葉を掃き続ける禅の修行もあるそうだから、あの欧米人のパズルも“全身全霊で非生産的な作業に没頭する”という意味では禅の一種かも?小刀で鉛筆を削るのも焚火の炎を眺めるのもクッション材(プチプチ)を潰すのも、文字通り「無心」になれる点では同じ。きっとストレス解消効果があるはず。

 

さて今年は本編にて“書き納め”、拝読ありがとうございました。

2021年はパンデミックも終息して良い年となりますように!

 

Saigottimo