5月3日

朝目覚め、時計を見ると8時を過ぎていた。
『やばいっ』と思い急いで着替え家を出て学校へ…。
向かったが今日から連休だというのを気づいたのは
学校に着いてからだった。
「…(しまった。今日からゴールデンウィークだった
だから親も起こさなかったのか…)」と心の中で思い家へ戻る。
戻る途中、何も食べないできたから腹が減ったのでマックにより
注文し食べながらボーッとしていた。
15分くらいは経っただろうか…
僕の横に誰かがいる気配を感じ、横を見ると同級生の伊津真奈美が
立っており思わず手に持っていたバーガーを落としてしまう。
すると真奈美は
「何やってるのっ!バーガー落としちゃって」

一瞬お前のせいで落としたと言いたかったが

「どうしたんだよーこんなところに」と言いながら落としたバーガーを拾う。

「恭介の姿を見かけたから中に入ってきたのにもかかわらず
私が横に立って声をかけてるのにもかかわらずぜんぜんわからないで
いるんだもん」
「そ、そうなんだ…それは悪い事したな。ところで朝早くからこんな所にいるんだ?
もしかして真奈美も学校だとおもってここにきたのか?」と聞くと
「あんたと一緒にしないで」と怒った口調で言ってくる。
「じゃあなんでこんな所まで来たんだ?」と聞くと
「朝から親に起こされたから頭にきて暇つぶしにここに来ようとしたら
恭介が座っていたから」
「……そうなんだ」
「ねぇ…」
「ん?」
「恭介今日はヒマ?」
「ま、ヒマだけど…」
「ならさ。これから一緒に遊ばない?」
「え?べ、別にいいけど(おいおい…これってデートか?
なんかドキドキしてきたぞ!)」
「じゃ、今からいこっ」
「え?いいんだけど。。。家族とどこか行く予定とかなかったのか?」
「……」
「お前ん家。いつも連休とか家族で旅行とか行ってなかったか?」
「…なんでそんな事言うのよ」
「え?」
「恭介のバカっ!!」と店を出ていってしまう。

僕もすぐに追いかけ「どうしたんだよ!」と腕を掴む

「……」
「僕でよければ話してよ。」と言うと待ってましたぐらいに
話し出す。
「ほんとは今日から旅行に行く予定だったんだけどパパが
急に仕事の予定が入ってしまって行けなくなったって
ママから聞かされ仕方なく諦めていたら…昨日になって
やっぱり行けれるようになったらから準備しておけと一方的に
言われ頭にきちゃって」
「…(行けれるようになったのに。。。女性心がわからん)」
「だから夜遅くまで起きて、わざと朝寝てたの。そうしたら勝手に
私の部屋に入ってきて行くぞだって…行く事にもむかついているのに
糧に入るなんて絶対に許さない。だから家をでてきてやったの!!」
「……僕には女性の考え方はわからないけど、お父さんは娘のために
もう一度休みをつくって家族の輪を守りたかったんじゃないのかな」
「…そんな事わかってるけど」
「……なら」
「でも振り回された私はどうなのよ」
「それは…」
「……」

「大変だな…どこの家も」
「どういう意味?」
「いやこっちの話だよ。。。それより一度家に帰ってから
遊びに行かないか?」
「でも…」
「僕もついていってやるからさ」
「……」

僕は自分じゃないくらいに行動にでた。
真奈美の手を握り…真奈美を家まで送った。

僕は真奈美の母親に事情を説明し、母親から父親に言ってもらう事で
丸く収める事になった。

僕と真奈美は渋谷の方へ遊びに…いや彼女の衝動買いに。。。

かなり歩かされ「真奈美。少し休まないか」と言うと
「もう疲れたの?…それでも男?」
「それでも男?って言われても…(^O^;)」休息は必要だよ」
「そうね…恭介のおかげもあるから休もうか…じゃあ近くのスタバでも
行こうか」
「うんうん…(^0^)行こう。。。」
と、向かうが途中にゲーセンがありUFOキャッチャーがあって
真奈美が好きなキャラ『うさびっち』があってスタバどころじゃなくなってしまった。
「ヾ(;´▽`A``おいおい」

しまいにぬいぐるみを取っていう始末。。。

頑張って取ろうとしていた時である。
真奈美に話しかけてる人物がいて気になっていたら
真奈美の方から「恭介…」と隣に女性を連れてくる。

僕は目を疑ってしまった。。。
まさか…昨日の女性美咲香南が…それも真奈美と一緒に。。


僕も教室を出て玄関で靴を履き替え…門をでていつものように帰っていると
朝見た場所にあの女性が立っていた。

僕は声も出ず、その場で立ちすくんでしまう。
女性は少しずつ僕に近づきそして耳元で何か一言言って
その場から去っていった。

我にかえった時には女性の姿は見当たらず、ボーッとした状態のまま自宅へ戻った。

家に戻ると母親が「さっき、電話があったわよ」と言ってくる
「誰から…」と聞くと
「それが名前も言わないでわけわからない事を言ってくるから
こっちから切っちゃったわよ」
「わけわからないこと?」
「確か…これからお子さんに大変な事が起こるから気をつけたほうが
いいですよ!と言われたから」
「大変な事ね…それでその人は男性だった?女性だった?」
「女性の声ね…」
「女性の声?」
「見覚えがあるの?」
「いや…」
「かあさん。心配だよ」
「大丈夫だって…」と言い自分の部屋に入りカバンを置き
ベッドに横になりながら今日の出来事を考えていた。

今朝出会った女性は夕方俺の耳元で「好きです。手紙を読んでください」と
ポケットの中に。。。

「そう言えば…手紙が」とポケットから手紙を取り出す
封をあけ手紙を読むと。

はじめまして私は隣町に住んでいる美咲香南(みさき かな)と言います
なぜ葉月さんの事を知ったかというと先週ぐらいでしょうか
近くの公園で子犬とじゃれあっている所を見かけたんです。
その時、こんな人が彼氏になってくれたらいいなあと。
それから毎日その公園に行くようになっていくうちに思いを抑えられなくなって
友達に相談したら葉月恭介さんと知り、ふられてもいいから手紙を渡そうと思い
書きました。もしOKをくださるならこの住所に送ってください。

と、書いてあった。

手紙をおりたたみ机に置いてから再びベッドに横になり
この美咲香南という人物からの告白。どうすればいいか
考えた。
「まさか人からつきあってくださいと言われるとは思わなかったし
どうすればいいのかもわからないし、それにさっきかかってきた
電話…僕に大変な事が起きるというのにつきあっていいものか
頭の中ではパニック状態だったから一度整理するのが必要だと思い
翌日に考える事にした。。。

1ヶ月が経ち、友達は何人かできたが…学校の帰りにどこかに遊びに行こうと
言われても行く事なく、すぐに自宅に戻って、思いを忘れるためにゲームに
明け暮れていた。
そんな毎日が平凡だったが、ある女性により不思議な事を見る事になるとは…。。。。

5月2日

今日もいつもと変わらずに学校に向かった。
向かっている最中1人の女性がこちらをずーっと見ているのに気づく。
たまたまなんだろうと素通りしようとするが、その女性は僕を追うように
見ており、通り過ぎると…今度は後をつけるようについてくる。

時々後ろを見るも、その女性はいなくなることなくついてくる。
少し怖くなり早歩きで学校へ向かうも、その女性も早歩きでついてくる。

僕は思った…(これがストーカーか)と。

このままだと学校内までこられても困ると思い早歩きから走る事にし
猛ダッシュで学校の門まで後ろ向かないまま走った。

学校の門に着き、息を切らしながらも後ろを見ると。ついてきた女性の
姿は見当たらなかった。

教室に着き。席についてから先程の女性の事を考えた。

(…なぜ僕を見て…そして追いかけてきたんだろうか。。。)

ずっと授業中女性の事を考えていた。。。。
どんなに考えても見覚えがない。。。
じゃあなぜ僕を見て追いかけただ…

考えていると後ろで何か物をつっついてくる者がいる
後ろを見ると…顔のシチュエーションで前を見てみろと言う感じだったので
前を見ると担任の前田先生が立っていた
「げ!!」
「何が『げ!』なんだ」
「つい…。で、先生どうしたんですかぁ」
「どうしたんですか?お前に読んでもらおうと声をかけたんだが」
「え?マジですか…す、すいませんちょっと考え事を」
「!?お前が考え事か」
「僕だって考える事…ぁりますよ」
「そうか…放課後職員室にこい。島田ー続きを読め」
「はぁい」と島田が読み始める。。。

…(なんでこんな目にあうんだ。それも朝の女性のせいだ)

授業が終わり後ろの席の多川裕樹が声をかけてくる

「どうした?考え事って…まさか恋か?」
「な、何言ってるんだよ!!んなわけないだろ」
「だよな~」
「…」
「じゃあどうしたんだよ」
「いや僕の気のせいかもしれないから…また今度話すよ」と言い
前を向いた。

ー放課後ー
職員室に行き。前田先生に何か悩んでいるなら相談にのるぞ!と言われたが
今はちょっとと言うといつでも相談しなさいと言われ職員室をでた。。。

「…まさか先生が優しく聞いてくるとは思わなかったな」と教室にカバンを
取りに行くと教室に上林洋一がいた。

「(こいつ帰宅部なのになんでいるんだ?)」

僕の顔を見た途端教室をでていく

「(な、なんだ?今あきらかに俺の顔を見て教室をでていったよな
 いったいなんなんだ。今日は)」

カバンの中に教科書を入れていると羽球をやっている吾妻美貴が教室に
入ってきた。
吾妻美貴は中学の時同じ学校だったので一番話やすい奴だが
唯一岡村に告白をしたことを知っている人物。

「吾妻…どうしたんだよ!まだ部活中じゃないのか?」と声をかけると
「うん…そうなんだけど…つまらないから抜け出してきちゃった」
「え?中学の時は部活の事ばっかりだったのに」
「うん…そうなんだけど…高校に入って体力作りからって言われて
一ヶ月も経ってるのにラケットを触らせてくれないのよ」
「へぇ…そうなんだ。。それはきついな」
「でしょ!陸上部に入ったんじゃないっつぅの」
「だな。。。でもどんな理由であろうがお前らしくないんじゃないか?」
「え?」
「お前は、どんな事があっても逃げないのがお前じゃなかったか?
前に先輩が言っていたぞ!吾妻は周りをひっぱる力があるから逃げない事で
みんなが頑張ってくれるからうれしいってさ」
「そんな事を言ってくれた先輩がいたんだ…」
「だから…めげずに頑張れ!ラケットを触らせない理由があるだろうからさ」
「…うん。ありがとう。まさか恭介に励まされるとは思わなかった」
「たまには…な」
「ありがとう…」と言い吾妻は教室を出ていった。

僕も教室を出て玄関で靴を履き替え…門をでていつものように帰っていると
朝見た場所にあの女性が立っていた。


中学3年…3月…
僕は高校になったら離れ離れになるからと思い
最後に大好きな岡村佐智子に声をかけた。

「岡村ー」と声をかけ呼び止める。
「どうしたの?葉月くん」
「ん…ちょっと話できるか?」
「別にいいけど…それでなんの話?」
「あ、うん…」
「……」

「黙っていても…」と岡村が言うと
「あ、ごめん…あのさ。今付合ってる人とかいるの?」
「…言わないとダメ?」
「え?あ、うん…できれば言って欲しいなと」
「…付合ってる人はいないけど、好きな人はいるよ」
「そ、そうなんだぁ。。。じゃあ僕と付合ってくれないか!!」と少し勢いの
状態で言い出す
「え?」驚く岡村。
「ダメかな?」
「ダメかなと言われても…葉月くん今までそんな素振り見せた事ないじゃん」
「え。あ、うん…」
「もしかして私ならOKだすと思った?」
「いやその…そんな事は思わないよっ」
「じゃあなんで」
「岡村は…○○女子高に行くじゃん…一緒の学校に行くわけじゃないからさ
どうしても離れたくないから声をかけた」
「…ふ~ん。でもこの卒業式に言ったという事は、少しやけくそな部分が
あるということでしょ!!」
「それは…一概に言えないけど。。。。ダメならダメでも」

少し間をあけてから

「葉月くんごめんなさい。。。やっぱり私は自分が好きな人と
つき合いたいの!!」
「そう…か。そ、そうだよな。。。ごめんな」と教室からでていく。。。


ー高校ー
4月
僕は岡村佐智子にふられ気力のない状態のまま高校生活を迎える事に。。。。
前はよく行った焼き鳥屋さん
吉祥寺にある「克ツ」に行って
きました。

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翌日彼の部屋から出勤…。

更衣室に行くと彩が先に来ており、私の服を見て
「明美っ!!その服って……!!」
「………」
「彼の部屋に泊まったの?」
「そうだとしたら…何だって言うのよ」
「私だって…泊まったことないのに……」
「そう…なの……」
「く………」
「じゃあ、充の手料理なんか食べたことなんか
ないでしょ」
「えっ」
「充ったら、私の為に料理を作ってくれたの
すんご~くおいしかったよ」
「………」
「やっぱり……私の事だけ考えているということかな」と
言うと、彩自身耐えられず、更衣室を出ていく。

「……(私……何で…あんな事を……)」

明美自身、ああいうことを言っているといつか彩が爆発
するだろうとわかっていたが…どうしても勝ちたいという
気持ちが先走り…そして、充が彩に会う前に事件は起きてしまった。

ある日、彩が出社しなくなり、まわりが騒ぎはじめ
部長の命令で、彩のマンションに行くことになった。
部屋に行くも彩は出ることなく、どこかに行ってしまったのかなあと
思い、会社に戻り、いないことを告げた。
「そうか…いったいあいつは何を考えてるんだ」
「………」
「明美くん…席に戻っていいぞ」
「はい……」と自分の席に戻り考えていた
(本当にいなかったんだろうか……もしいたら!?)

私は仕事の帰り、もう一度彩の部屋に行くことにした
やはり部屋のブザーを押しても出てくる気配は感じない
私は管理人に断って開けてもらうことを決め、言いに行った。
もちろん部外者が一言言って開けられる訳はないが
引っ越しの時に私の顔は覚えており、よく彩が管理人に
『この人私の大親友なのでもし開けてほしいと言ったら
開けてください』と言っていたから、多分と思い言うと
「仕方がないですね……内緒にしてくださいよ」
「はい……こちらこそすいません……」
「まあ、彩さんにはよく差し入れなんかもらっていましたからね」
「そうなんですか……」
こんな話をしていたら彩の部屋の前に着く。
「じゃあ、開けますよ」
「はい…」
ドアを開けると、水の音が聞こえてくる
「えっ……これって……」
「水の音ですね……出しっぱなしで出かけたんでしょうか」と
管理人が言うと私の頭の中に嫌な予感がよぎる
そして私は靴を脱がないで中へ入っていく。
「あ……」と管理人が言うも私の耳には入っていなかった。

風呂場に行くと彩が……手首を切って浴槽の中に入れていた
私は……あまりにもショックで何も言えないまま、その場で
しゃがみ込んでしまう。

「あのーどうしましたか」と管理人が私の傍に来て
彩の姿を見て「ああ………あ……救急車を……」
「………」
「は、早く………」と慌てる管理人。
私は、その言葉に反応をし、動き、電話がある所に行き
119番に電話をかける。
「もしもし……」
「はい……今から行きます」と電話を切る
私は切った後、風呂場に向かうと管理人が風呂場のお湯を
止めており、自分のシャツを破り一生懸命止血をしている。
だが……顔は蒼白しており、誰が見ても助からないんだと…。

15分ぐらいに救急車が来て、彩は運ばれる。
一応病院で……安置ということで家族に医者が電話をかけて
来てもらうよう話をしていた。
そのうち、警察が来て、私は事情調査ということで
救急の待合室で話すことに……。
「すいませんが…お名前を…」と警察が聞いてくる
「はい……金沢明美です……」
「亡くなった、姫野彩子さんとはどういうご関係で」
「仕事の同僚です」
「同僚…ですか……同僚の方が何故あの場所に」
「私を疑っているんですか?」
「いいえ、いいえ……一応職業柄聞いているだけですよ」
私は黙っていようかなあと思ったが後で調べられて
いろいろ言われるのが嫌だったので話すことにした。
「実は、ここ2,3日休んでいて、一言も連絡がないと
いうことで上司から、仕事中に見に行ってこいと言われて
行ったんですけど、何回ベルやドアをノックしても出なかったので
仕方がなく帰ることにしたんです、そして一応上司に説明をしてから
仕事中に考えてら、もう一度行ってみようと思い
管理人さんに頼んで開けてもらったんです
そしたら……」
「ちょ、ちょっと待ってくれっ、君は管理人さんに言って
中に入ったのかい」
「はい……」
「そんな話はないだろ……」
「実際にそうなんです…管理人さんに聞いても
いいですから……」
今まで私に聞いていた警察の人が部下らしき人を呼び
その人に亡くなったマンションに行くよう指示をする。
「それから……どうしたって」
「……それから、水の音が聞こえたので、もしかしてと思い
行ってみると、彩が風呂場で手首を切って亡くなっていたんです」
「……はい、わかりました、とりあえず今日は」
「今日は…?」
「ええ…もしかしたらこの事でもしかしたら聞きたいことが
でるかもしれません、その時はご協力の方をお願いします」
「…………」
「それじゃあ」と警察は去っていく。

私はとりあえず、彩の家族が来るまで病院で待つことにした
前に叔母様と叔父様に会ったことがあったので一言話を
しておこうかと思い、夜中ぐらいまで待っていたらかけつけてきたので
事情を話をした。
「そうですか……それは、彩も明美さんに見つけられて
良かったんじゃないでしょうか」と泣くのを堪える叔父様。
「明美さん…」
「はい……」
「今日の所は……帰って眠って下さいな
後は私達が……」
「でも……」
「また明日、来て下さいな」と言われ、仕方がなく
帰ることにした。
家に帰ると、留守電が点滅しており、誰かなあと思い
聞くと、会社の部長からで、彩の事で聞きたいので
連絡を下さいとのことだった。しかし私にはそんな
電話をかける気力なんか残っておらずすぐにベッドに
横たわる。
「……な、何で彩が自殺なんかしなければならないの」と
考えていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。
目覚めたときにはもう…朝で、本当だったら仕事へ
行かなければならないんだろうけど、昨日の今日ということで
全く行く気がせず、布団の中に入っていたら電話がかかってきた。
「誰だろ……やっぱり部長かな」と思い、仕方がなく
布団からでて、電話がある所まで歩き、受話器を取る。
「はい……」
「金沢か……昨日電話したのに何故かけてこないんだ」と
いきなり言いだす。
「はあ…すいませんでした、こっちも大変でどうすることも
できなかったので…」
「…そうか、そうだな…とりあえず、今日は絶対に出社して
くれないか」と説得をしてくる。
「すいません…私今日は仕事ができる状態じゃ
ないんで休ませてもらいたいんです、明日は必ず仕事に
行きますから……」
「……しょうがないな、じゃあ明日には来てくれよ」
「はい…どうもすいませんでした」と電話を切る。

「はあ~こんな時に私はどうすればいいんだろう」と
思いながら、何気なくテレビをつける。

テレビをつけたって気が紛れることなくどうしようと
居ても立ってもいられず、自分でも体が勝手に動き
郵便桶に向かう。
すると、ハガキや手紙が入っており、それを取って家の
中に入っていく。
別に何か入っていたわけでもなく、バーゲンセールのハガキや
母親からの手紙が入っていた。
手紙を読むと……

一度帰っておいでということだった

私の中でも一度帰ったほうがいいかなと
思っていたら、ブザーが鳴り始める。
「誰だろっ」と思い玄関まで行く。
「あのーどちら様でしょうか」と言うと
「はい、昨日お会いした警察の者なんですけど」と言うため
半分ぐらいドアを開け、確認してからドアを開ける。
「すいません……」
「いいえ、こちらそ」
「ここで話すのもなんなんで…中へ」
「はい……」と警察の人が中に……。

「早速なんですけど…」
「はい……」
「姫野彩子さんを調べていると男性の影が見えてきたんですよ」
「男性の影…ですか?」
「はい……つき合っていたのは前川充」
「前川充……」
「知っていますか……」と警察の人が疑うような感じで
聞いてくる。
「えっ……」
「…それで、つい最近別れたらしいんだが
もしかしたらそれがきっかけで自殺をしてしまったと
考えられるんですよ」
「………それって、その前川さんというひとは」
「ええ、もちろん犯罪にはなりませんがね」
「そう…なんですか」
「一応話をしておこうかなあと思いましてお邪魔した
のですが……」
「そうですか…」
「後、会社の人に聞いた話だとここ最近姫野さんと
もめていたという話を聞いたんですけど…」
「………はい、確かに彩とはもめていました」
「そうですか…」
「でも、私は殺してませんよ」
「はい、それはもちろんですよ、姫野さんの死因は
剃刀で自分の手首を切って亡くなったんです」
「じゃあ……」
「ただ確認をとりたかっただけなんですよ」
「………あのー」
「はい…」
「何か遺書とか置いてあったんですか…」
「いいえ……何にも置いてなかったです」
「そうですか……」
「それじゃあ、私はこれで……」
「でも、私は何も話をしていないですけど…」
「一応第1発見者でそれも大親友ということだったので
死因をお知らせにきただけですけど」
「………」
「それじゃあ……」と立ち上がり、「どうもありがとう
ございました」と靴を履き出ていった。

「……(あの警察の人?)」と思った瞬間、電話が鳴る。
私はビクッとしたが受話器を取り
「はい……」
「こんにちわ……」と元気のない声で言ってくる
名前は言わなかったが前川充の声だとわかった。
「どうしたんですか…昼間に……」と聞くと
「あ、ああ……会社に電話したら家で休んでいるって
いうから……」
「…………」
「あ、あのさー」
私はわかった、充が何を言いたいのかを…
「……警察の人が来たって言いたいんでしょ」
「ああ……まさか彩が自殺なんて…………」
「……私が第1発見者なの」
「えっ……まさか……」
「何がまさかよ、私は何もやってないわ
ただ、理由があって彩の部屋に行かなければならなく
そして管理人に開けてもらったらもう……手遅れで……」
「そ、そっかー」と声を震わしながら言う
「……警察の人の言っていたわ」
「えっ何を…!?」
「自殺の原因……」
「何、遺書でも置いてあったのか……」と慌てる充。
「ううん…置いてなかったみたい……」
「じゃあ……」
「調べたらしく原因は前の彼氏じゃないかって…」
「えっ」
「でもそれで捕まるとかはないみたい…」
「そ、そうなんだ……」
「でも警察の人はもう一つ言っていたの」
「もう一つ?」
「ええ……もう一つは私」
「えっ」
「最近彩とはもめていたから……もしかしたら」
「い、いや、それは違うよ……」
「ホ、ホントッ!!」
「あ、ああ……」
「じゃあ、これから会ってくれない」
「えっ」
「だって一人でいたくないのよっ」
「でも…俺これから仕事だから……」
「今日ぐらい……」
「………すまない」と言い、電話を切る。

受話器を置き、もし自分が言った一言で自殺したことに
なると私……これから生きていけない……どうしようと
思ったら部屋でじっとしていることができず
充の病院に行くことにした。

受付の所に行き「すいませんが今日外科の前川先生は
いらっしゃいますでしょうか」と聞くと受付の女性が
「少々お待ちになってください」と言い、待って数分も
しないうちに「あのー今日は休みになっていますが」と
答えてくる。
「今日は……お休みですか………」
「はい……」
「そう…ですか、どうもありがとうございました」と
病院から出ようとした瞬間、後ろから肩を叩かれ
振り向くと…な、なんと彩が………」
私は彩が目の前に立っている姿を見て思わず
「キャーー何で彩が……生きているのよっ!!」と
大声を出し、外来の待合室で座っていた人達が振り向き
どうしたのかしらと私を見始める。
「み、みんな……私を……私を見ないでーーーーっ」と
大声を出し、そのまま倒れてしまう。

……目覚めると周りに病院の器具等が置いてあり
起き上がると私は診察台の上に横になっていたのが
わかった。

「ここは……」
「病院よ…」と突然言ってくる看護婦。
その看護婦が私の方を振り向くと…
「あ………あや……………」
「な、何を言っているのよ、私は、美智瑠よ
あなたの高校の時の同級生の……」
「えっ……」と我に返ったとき確かに神馬美智瑠だった
「憶えている?」と美智瑠が聞いてくる。
「う、うん……」と少しだけ驚いている様子。
「そう……じゃあ、さっきはどうしたの?」
「うん…それより水一杯くれないかな」
「いいけど…ちょっと待っててね」と言い
コップに水を入れ、持ってくる。
「はい…どうぞ」と渡され、一気に飲む。
「少しはスッキリした?」
「……美智瑠」
「ん?」
「美智瑠って看護婦だったの」
「そうだよ、知らなかった…」
「うん……」
「そっかー卒業前から私、勉強一筋だったからなあ
殆ど交流なかったし」
「そう言えば、そうだったね……」
「ところでどうしたの病院に来て」
「うん……前川先生に会おうと思って…」
「前川先生?も、もしかして外科の前川の事言ってるの」
「うん、そうだけど…どうして美智瑠が呼び捨てを
しているの?」と聞くと
「えっ呼び捨て……明美だから話をするねっ」と何故呼び捨てに
するかを話をしてきた。
「実はさ、前川って奴、手当たり次第に看護婦に手を
だしちゃってさー、親もホトホトに困っているらしいのよ
でも、ここの理事長の息子だからっていう理由で誰も
言えないでいるのよ」
「えっ前川さんが……」
「そ、そうなの…だから明美も気をつけたほうがいいよ」
「えっ…………」と放心状態。
「あ、あけみ……どうしたの、急にボーッとしちゃって」
「あ、うん……」と下をむき出す。
「…………も、もしかして………」
「!?………」
「もしかしてなの?」
「うん……最近つきあいはじめたの」
「えっうそっ……何でそれを早く言わないのよー」
「…………」
「…………」
「今言った事って……本当なんでしょ?」
「………今更嘘だよって言えないよ」
「……そう、わかった」と診察台から降りて
「また美智瑠に会いに来るよ…」とナースステーションから
出ていく。
「明美……」と心配する美智瑠。

私は病院から出た後、家に戻ることにした
本当は…充の所に行こうと思ったのだが美智瑠が
言っていた事が本当だと思ったら恐くて行くことは
できず……。

家に戻った私は疲れ切っていった。親友の彩に死なれ
そして彼を……充を信じていたのに……それが看護婦を
もて遊んでいたなんて……。
さらに私に追い打ちが来るとは………………。

この日私は一睡もできず、次の日会社に行くと言ったが
行くことなんかできないと思い、会社に電話をかけ
休むことにした。
部屋でボーッとしていたら郵便ポストに何かが入る音が
聞こえてきた。
何かしら…と思いドアを開けポストの中を見ると
手紙が一通入っていた。
「誰だろ……」と見るとそれは…姫野彩子、そう…
彩からの手紙だった。
私は、いつもだったらハサミで奇麗に切っているところだが
手でちぎり、中の手紙をとりだした。
読むと……

明美へ
多分この手紙が明美に届く頃には私は生きていないと思う
何故最後に明美に手紙を書いたのかは、私の本当の
気持ちを知ってほしく書きました。
まず充の事ですけど…本当に充の事が好きで
好きで、どうしようもなく、毎日電話をしていたんだ
だけど、充は私の事が嫌になったみたいで居留守を
つかうようになったわ、それでも私は諦めることが
できず、病院におしかけたわ、でも充は私に
「もうここには来ないでくれ……」と言われ
100万入った封筒を渡され、これでおしまいにしてくれと
いうこともわかった…でも私はそれでも充の事が
忘れることはできない人、今までの中で1番愛した
人だったの。だけど、その後にまさか…明美が彼と
つき合うなんて思ってもなかった、私は動揺した
このまま幸せになんかさせたくないと頭によぎり
知らないうちに明美を傷つけるようになっていた
でもね、私ふと我に返ったの、私って何をして
いるんだろうって、そう思ったら私、無性に
自分に腹が立って、どうして親友の明美を応援して
あげられなかったのかと悔やんでも悔みきれず
私は……死ぬことに…しました
明美……ごめんね……こんな親友の彩で………。

私はこれを読んで涙が止まらなかった……
「……彩、彩がこんなに……こんなに私の事を……
考えてくれて…いたのに……それなのに……
私って………私って…………」

私自身…彩が残していった手紙を読んで
充が今まで言っていたことが全部嘘だと
気づいた…。
どうして…私は……親友の彩を…………。


いつの間にか、私は家をでて街の中を歩いていた
これから私は何をしていけばいいのだろうか
そしてここはどこなのかと先を考える事ができず
私の心の中で死ぬことを考えていた。

どれくらい歩いたんだろうか…
「目の前にタクシーがある」と呟き、
「あのー、すいません、いいですか」
「はい…」と車のドアが開き、私は中へ……。

「お客さん、どこまで……」
「海まで……」
「……はい」と言い、動き始める。

「お客さん、何か元気がないみたいだけど」
「…………」
「どうしたの…お客さん」
「………」
「どこの海に行けばいいのかな」
「近くの海で……あれば」
「そう…ですか……」

近くの海に着き、私はタクシーを降りて、海辺の
方まで行く。
私は何て言うことをしてしまったんだろう……と
徐々に体は……海の中に……これで楽になれる…
これで彩に許してもらえる………。


ふと……目を開けると空が見える
鳥が飛んでいる………
「ここは……」
「ここは……死の世界じゃないよ」
「えっ」と振り向くと前川さんと再会して
すぐに会った男の人が横で座っていた。
「あ……あなたは………」
「憶えてましたか……」
「どうしてあなたが……ここに」
「……僕はあなたにちゃんと忠告したのに
どうして聞いてくれなかったんですか」
「えっ、あ………」
「今のあなたの硝子はどす黒く汚れてあとかたもなく
壊れてしまった……」
「……そうですね、あの時、あなたの忠告を聞いていれば
こんな事にもならなかっただろうし、親友をも死なずに
すんだろうし」
「そうですか……親友が亡くなってしまいましたか
それで死のうと……」
「……そんな感じですかね、私は生きていてもしょうが
ない気がして」
「どう……して、そう思うんですか」
「どうしてと言われても……」
「…あなたは気づいていますか」
「えっ、なにが……」
「あなたの硝子の心は壊れてしまいましたが
そこに小さな硝子の心があるのを……」
「えっ……」
「人間というものは…時に人を不幸にして
しまうことがあります、でもここで自分が
反省してどうするかで、生まれ変わることもできます
あなたにこれからどうすればいいかの決断は
決まっていると思います、ただその小さな硝子を
どう成長するかはあなた次第ですから……」
「………」
「それじゃあ私は……」と立ち上がり去っていく
考えていて「あ、あのー」と言うと隣には座っていなくて
私は立ち上がり辺りを探すが…姿はなかった。
「あの人は……いったい……」

翌日、充の所に電話をかけ、きっぱりと別れを告げた。
その後、美智瑠から電話が入り、前川さんは看護婦に
訴えられ裁判沙汰になったと。

私は彩の分、もっともっと生きていくことを決意し……
仕事を続けた……。

終わり

読んでくださった方ありがとうございました。


20分ぐらいが過ぎ、充が「明美、大した物は
作れないけど、食べてくれ」と何品かテーブルに
持ってくる。
「これ……充が作ったの?」
「そうだよ…味の保証はできないけど」
「……」
「どうしたの?」
「うん……まさか料理なんかできないと
思っていたから」
「そう…ほら、一人暮らしをしているからさ
自然に作るようになっちゃったんだよ
それより、お腹が空いているんだろっ」
「うん……いただきます」と箸を持ち一口食べる。
「どう?」
「………」
「まずい…俺自身は問題ないけど、女性に食べさせたのは
初めてだからさ」
「えっ……初めてなの?」
「ああ……男には食べさせたことはあるよ
時々、ここで医局で仲がいい奴とここで飲んだり
することあるからさ」
「そう…なんだ……」
「それで……」
「それで?」
「だから味見してどう……」と言うと急に下を向き
「やっぱりまずかった…だったら口に入ったもの
出してきていいよ」
「ううん……すご~くおいしい」
「じゃあ、なんで今の動作は?」
「うんっ、ちょっといじめただけ」
「えっ」
「私を待たせたぶん、ちょっといじめたくなったの」
「それを言われると……」

私は充が作った料理を食べ、その日初めて……

「ねぇ……」
「ん……」
「何か…一緒にいると落ち着くね」
「ああ…明美と付き合ってよかったと思うよ」
「ほ、ほんとっ」
「ああ…」
「ねぇ…」
「ん…」
「彩とはちゃんと別れて」
「えっ」
「彩…納得いってないのよ」
「何が…」
「ちゃんと別れていないのにもかかわらず
私とつきあったというのが…」
「……明美、俺はどうすればいいんだ」
「一回だけ会っていいから、ちゃんと別れて
そしてその日、私と会って」
「……明美、もし俺が彩の所に戻ったらどうするんだ」
「えっ」
「例えばの話だよ」
「……例えばの話でも嫌だけど、もし戻ったら
死ぬわ」
「………」
「……私は彩の所には戻らないと信じている
絶対に私の所にくると信じているから」
「明美…そこまで俺の事を……」と二人は……。


「……(充…こんなにトントン拍子にいっていいのかな)」と
少し不安を持ちながらも、部屋で待ってられるんだと
ウキウキしながら更衣室に向かい、着替え始める。
すると、彩が入ってきて「あらっ、今日はデートかしら」と
嫌みっぽく言ってくる。
私は、無視をしてはやく着替え出ることを考えていた。
「な、何…無視してるのっ」
「………彩、自分から言ったんでしょ
話をかけないでって」
「………言ったわ、でも私が話かけてあげているんだから
いいのよ」
「随分と勝手なのね」
「勝手?勝手なのは私じゃないわ、あなたの方よ」
「私……そうかもね、でも望んだのも私だし
それでどうにかなってもいいと思っているのも私だから…
ということで、それじゃあお先に…じゃあ楽しんでくるね
デートを」と私自身も嫌みっぽく言い、更衣室を出ていく。

「明美の奴……ぜ、絶対に許さない」

「……(私、何であんな言い方をしちゃったんだろ
前はそんな事言わなかったのに……)」と思いながら
彼のマンションへ向かう。

向かう途中、後ろに殺気というものを感じていた
しかし、後ろを振り向くも誰も私の後ろをついてくるものは
おらず、気のせいなのかなあと思い彼のマンションに着く。
着いてから、管理人の所に行き、身分証明書を見せ
彼の部屋を開けてもらう。
「…(ちゃんと管理人に言ってくれたんだ)」と中で
待つ。
彼の部屋は一人暮らしをしているのに3LDKに
住んでおり、新築でセキュリティがちゃんとなっており
私自身こんな部屋に住めたらなあと憧れている部屋で
暮らしていて、それが自分の彼だっていうのは
すごく自慢ができることで……と考えながら部屋の中を
見たりしていた。

今時間は21時23分
彼から一向に連絡がなく、お腹が減り、なりはじめる。
「あ~お腹が巣空いちゃったな~、部屋をでて
何か買いに行きたいけど、また管理人に言わなければ
ならないし、そんな事で迷惑をかけたくないし」と思い
我慢をする…
それから1時間ぐらい経ったころ、充が帰ってくる
「あれっ電気がついてない…明美、明美いないのか」と
声をかけると、どこからもなく元気のない声で
「ここだよ…」と聞こえる。
僕は電気をつけると明美はソファーに横になっており
「どうしたの…」
「ぅん…お腹が……」
「何で…買ってこなかったの」
「うん…最初は待ってて一緒に食べようかなあと
思ったんだけど、やっぱり少しぐらい食べていたほうが
いいかなあと思って部屋から出ようと思ったんだけど
また管理人に言わなければならないから」
「明美…冷蔵庫でも開けて何か食べればよかったのに」
「だって…」
「わ、わかった…ちょっと待ってな、そのままに横に
なっていていいから」と言い、充は台所の方へ行く
私は横になりながら待っていると冷蔵庫が開く音や
何か作っている感じの音が聞こえたりしていた。


その日、楽しく飲み、帰る際にお金を渡され
タクシーで家に………。

「…あの時、お互いに抱きあってしまった
彩がお金目当てなのなら、私……前川さんの事を」と
半々の気持ちのままベッドに入り、朝まで考えていた。

翌日、私は彩に睨みつけられようがわざとぶつけられようが
関係がなかった、私自身友人だった彩より、今自分が
好きだという前川さんの事だけでいっぱいで
何とも思わなかった。

それから私達は、誰の気兼ねもせず昼間に出かけたり
夜にドライブにと殆ど毎日会い、一ヶ月もしないうちに
私達は正式に付き合うことになった。
だが幸せというものはなかなかつづかないもので
……いや彼とのつきあいは何も問題はなかったが
どうやら彩の耳にはいってしまったのである。

「ねぇ、明美」と声をかけられ、後ろをふりむくと
彩だった。
「……なあに」
「ちょっと話があるんだけど……」
「話?私は…話なんかないけど…」
「いいからちょっと」と言い、屋上に行く。
「なんなの話って、早くすませてよ」
「……率直に言わせてもらうわっ、前川さんと
つき合っているんだって」
「……もし、そうだったら何だって言うのよっ!!」
「随分と強気ね、な、何、私から奪ったことで
勝ち誇ったつもりなの」
「別に勝ったとは思わないわ、でも……
私と前川さんがつき合ったことで彩に迷惑を
かけたわけでもないし、もう関係がないんだから…」
「関係ない!?私達は…」
「彼は言っていたわっ、彩との関係は終わったって」
「えっ……そ……そんな事………」
「ちゃんと彼は言ったわ…だから彼も事で
私に対する行動をやめてほしいの、私から言うことは
それだけよ」と言い、ドアの方へ向かう。
「……明美、私は……私は絶対に認めないからねー!」と
大声をだす。
だけど、私は振り向くことなくドアを開け下へ……。

「ぜ、絶対に許さない」と嫉妬の炎を燃やす彩。

そして彩の逆襲がはじまった…。

仕事が終わると、携帯が鳴る。
もちろんこの時間にかけてくるのは彼の充だった。
「もしもし…」
「明美。今日手術が入ってしまったから俺の家で
待っててくれないか」
「えっ、いいの…」
「当たり前じゃないか、俺達はつきあっているんだから」
「うん……でも鍵が………」
「鍵のある場所だけど……」と鍵のある場所を
言葉で告げられる。
「うん…わかった、もしわからなかったら」
「そうだな、管理人に開けてもらえるように
しておこうか、今度、合鍵を作っておくよ」
「えっ」
「当然だろっ、これから緊急が入って明美を
困らせたくはないからさ」
「充………」
「それじゃあ、そういうことで……」
「うん…じゃあ部屋で待っている…」
「ああ……」と言い、電話を切られる。