どっちも気に入らない言い方だったけど、

妻の方が悪意を強く感じた。









そして、妻が、


「ミルクが融けちゃうから持っていく。」









クーラーボックスに入ってるじゃねえか!


明らかに、この場を逃げ出す口上だ。









・待て。こんな精神状態で、

子どもに会わせるわけにいかない。









妻の母親が、


「会ってきますんで!」










本当に腹が立つ女だ!



・とにかくこんな状態で会うべきじゃない。

 会わせないとは言ってない。

15分でも20分でも時間を空けるべきだ。








おふくろからも、


「子どもは敏感だから、

 今はやめておいた方が良い。」







・下に喫茶店があるし、俺がおごるから。


(なんで俺がおごる必要があるんだ?

 とは思いつつ、

 その場からこいつらを離すことが優先だった。)










ようやく妻が折れたのか、

最後の悪あがきなのか、


「ミルクミルクを持って行く。」








・じゃあミルクだけ預けよう。





ということで、

看護師にミルクを預けて、

4人で喫茶店へ行った。








そして、子どもの検査結果が陰性だったことを、

子どもの無事を喜びながら、

心を静めていった。







その後、面会に向かったけど、

新生児室の面会者が多くて、

順番が来るまで、

4人でガラス越しに子どもを見た。








その際の会話は、

全く普通のものだった。