妻は、面会時間外に来ていた。
使い捨てカメラを持って来ないとか、
ちゃんと話をしていたから、
妻は、新生児室の面会ルールを、
その重要性を理解していたはずだ。
でも、おそらく俺と会いたくない
なんていう理由で、時間外に来た…。
やっぱり子どもの身体より、
自分の気持ちを優先したんだろう。
そういえば、妻の母親は、
「娘の気持ちが一番大事です!」
なんてことを言っていた……。
まだ、子どもの検査結果が出ていないから、
髄膜炎も治ったとは言えない時期だ。
子どもの身体を考えれば、
最低限のルールは守るはずだ。
他の患者さんの家族が知ったら怒るだろう。
俺なら、「非常識だ!」と怒る。
妻は、体調不良だってことだから、
おそらく妻の母親が車を運転して、
一緒に来たんだろう。
親ならルールを守るよう
子どもを戒めるべきだ。
でも、妻の母親のことだから、
むしろ積極的にルールを破らせたんだろう。
やはり、異常な親子だ!
こっちは、ちゃんとルールを守って、
子ども最優先でやっているけど、
妻は、あくまでも自分中心だ。
だから、余計に腹が立つ!
俺は、首が痛くてたまらなかったけど、
子どもの検査結果が気になって、
翌日の結果に、
期待と不安でいっぱいだった。
その日、会社から子どもの保険証が届いた。
翌日、保険証を病院へ持っていこう。
その晩、俺は、
子どもの髄膜炎の精密検査の結果が、
陰性であることを祈っていて、
なかなか寝つけなかった…。