またもや少し話を戻す。
まだ、妻が赤ちゃんを産む前のことだった。
初めての結婚記念日やってきた。
その直前の日には、
披露宴を挙げたホテルから、
お祝いの鉢植えが送られてきた。
俺たちは、
披露宴を挙げたそのホテルに、
宿泊の予約を入れた。
挙式から1年以内であれば、
1回だけ無料で宿泊できる。
素晴らしいサービスだ!
あれほどの高級ホテルだし、
初めての結婚記念日の
お祝いを兼ねてだったから、
かなりワクワクしていた。
ホテルに着く前に、
一度、俺の実家へ挨拶に寄った。
披露宴を挙げた本人だけじゃなく、
両家の両親までも、
それぞれ一回ずつ
泊まれることになっていたんだけど、
ずいぶん前に宿泊していた。
やはり、かなり良かったようで、
食事も温泉もサービスも
最高だったと喜んでいた。
皇族が宿泊する部屋か、
離れの部屋か選べたんだけど、
俺たちは、せっかくだから、
皇族の宿泊する
スイートルームにしておいた。
見た目の雰囲気では、
スイートルームよりも、
離れの部屋の方が、
少し良さそうだったけど、
その部屋には、
いつか改めて泊まってみようってことになった。
さすが、出迎えから素晴らしい接客だった。
スイートルームは、
いかにも高級そうなダブルベッドがあって、
ジャグジーバスがあって、
さも高級であろうテーブルがあって、
部屋の装飾も、素晴らしかった。
食事は、部屋に運んでくれて、
フランス料理のコースだった。
俺は、どちらかというと、
和食が好きなんだけど、
そのフランス料理は、
とても美味しかった。
お酒も進んで、
とても心地よい気分だった。
温泉は、いくつかの露天風呂もあって、
夜空を見ながら楽しんだ。
妻は、出産を控えていたのと、
そこの泉質は、かなり強いらしく、
妊婦ということで、
温泉は控えることになり、
部屋のジャグジーバスに入っていた。
その部屋は、
皇族が使うと角部屋いうことで、
なんと!
防弾ガラスということだった。
俺は、生まれて初めて、
防弾ガラスの部屋に泊まったんだ!
あっという間に時間は過ぎて、
翌日、チェックアウトをした。
お土産を買って、
妻のために観光地を見て回り、
十分に満喫した結婚記念日だった。
そうして、俺と妻は、
とても素晴らしい初めての
結婚記念日を過ごせた。
まさか、もう二度と、
このホテルに宿泊することがないとは、
このときの俺は、
予想すらしていなかった………。