「母子ともに無事に産まれました。」
まず、俺の両親に報告の電話をした。
「おめでとう!本当に良かった。」
その日のうちに、おふくろが実家から、
初孫の顔を見に来ると言っていた。
週末には、親父が、
初孫の顔を見に来ると言っていた。
やはり、初孫は可愛いんだろう。
次に、妻の両親に報告の電話をした。
妻の母親は、
「私に一番に教えてくれたんでしょ?」
「………。さっき俺の実家に報告しましたよ。」
「あら、そう…。」
意味が分からなかった……。
まず、
「おめでとう!」
じゃないのか…?
こんなにめでたい時にでも、
こんなセリフしか言えないのか?
両家の実家へ、
電話での報告が終わったので、
妻の元に向かった。
新生児室にいる俺たちの赤ちゃん。
初めての俺の赤ちゃん。
ちょっと見ようと思っていたら、
そのまま時間を忘れてしまった…。
早速の親バカ…。
妻の元に行って、
再び労をねぎらいつつ、
本当に感謝していた。
しばらく一緒にいて、
俺は、そのまま仕事に向かった。
妻の母親から言われたことは、
当然、伏せておいた…。
職場では、子どもの誕生を祝ってくれた。
その日は、徹夜の付添の疲れもあって、
職場の仲間も気を遣ってくれて、
「もう帰って下さい。
あとは俺たちで大丈夫ですから。」
この会社に転職して、
本当に良かったと感じた。
職場の仲間の言葉に甘えて、
午後からは半休を取った。
俺は、帰宅する前に、
妻と赤ちゃんのいる病院へ向かった。
病院へ着くと、
妻の母親がいて、
上の子どもを連れて来てくれていた。
俺のおふくろも、既に来てくれていた。
何となく変な雰囲気だった……。
そんなことよりも、赤ちゃんだ。
何度見ても飽きない。
またもや親バカ。
俺のおふくろが、
「本当にあんたに似てるねぇ。
どう考えてもあんたの子だよ。」
俺は、
「冗談言うにも、
場をわきまえてくれよ。」
そんな冗談も交錯しながら、
みんなで赤ちゃんを見ていた。
妻は、朝から何度か寝たようで、
少し回復しているようだった。
俺は、前日から一睡もしていなかったから、
かなり疲れていた…。
そうして、面会時間も終わり、
俺と上の子どもと俺のおふくろは、
我が家に帰った。
妻の母親も一緒に連れて行って、
夕食は、近く弁当屋で買った弁当を食べて、
妻の母親は、妻の実家へ戻って行った。