両家の代表の挨拶では、
親父が、最後に親父が嬉しいことを言ってくれた。
「式場の手配から何から何まで、
親の力を全く借りないで、
全て自分たちだけでやりました。」
少しは、力を借りれば良かったんだろうか?
でも、お金は一銭も出させなかったし、
全て自分たちでやったことは良かったと思う。
嬉しかったのは、次の言葉だった。
「自慢の息子です。」
生まれて初めて言われた。
マジで涙が出そうになった。
こんなセリフは、これが最初で最後だと思うけど…。
最後に、俺からの挨拶。
「俺と妻と、そして、子どもの三人で…。」
と言ってから、俺は、
「おいで。」
と、壇上に子どもを呼んだ。
そして、子どもを肩まで抱えあげ、
妻を引きよせてから、
「これから、三人で新しい家族になります。」
と、宣言した。
シングルマザーとの結婚ってことは、
全員が知っていることだった。
なのに、子どもが全く関わらないままってのは、
やっぱり不自然に感じていた。
だから、俺は、どうしても披露宴の最後では、
俺と妻と子どもの三人が一緒の姿を
みんなに披露したかった。
会場からは、その日、一番大きい拍手をもらった。
子どもは、小学一年だったし、
小さいほうじゃなかったから、
実は、少し重かったんだけどね…。
その後、新郎新婦と両家の両親が退場した。
そのまま、俺と妻、両家の両親が出口に並んだ。
帰って行くひとりひとりに、
プチギフトのクッキーを手渡しながら見送った。
こうして、俺たちの披露宴、結婚式は、
無事に済んだんだ。