新しい社宅は、二階建ての一軒家にした。
しかも新築だった。
前の社宅はマンションだったから、
かなり良い感じだった。
新築で二階建ての一軒家だから、
新婚の俺たちには最高の社宅だった。
通勤には1時間以上かかったけど、
良い気分だった。
毎日、終電に乗って帰ってくるから、
通勤1時間は睡眠時間になっていた…。
妻が送迎してくれるときは、
徒歩15分がなくなるので、かなり楽ができた。
子どもは俺に懐いてくれてたから、
たまの休日は、子どもを連れて遊びに出かけた。
俺にとっては、満ち足りた日々だった。
間もなく、俺たちの結婚式がくる。
シングルマザーとの結婚だったから、
結婚式の前に子どものいる日常生活がある。
結婚式の前に子どもがいるってことは、
ある種、できちゃった結婚のように考えれば
良いのかもしれない。
もっとも、できちゃった結婚と比べると、
子どもが大き過ぎるけど・・・。
俺の実の子どもじゃないし…。
でも、まだ子どもが小さい頃から接してきたから、
結婚する頃には、
自分の子どもだっていう感情が
自然に芽生えてきていた。
あとは結婚式だ。
招待リストも着々と進んで、
その日を待つばかりだ。
新婚早々、小さい夫婦喧嘩は、何度もあった…。
でも、些細なことだと思う。
新婚生活も良好だった。
子どもとの親子関係も良好だった。
家も新築だ。
いま思えば、あの頃の俺は、幸せだったんだろう…。