彼女の子どもは、少しずつ俺に懐いてくれた。
彼女の子どもを連れて一緒に遊ぶことは、
いつしか当たり前になっていた。
彼女の子どもを連れて、
一緒に旅館に泊まったことも何度かあった。
ある日、公園で遊んでいると、
彼女の子どもが転んしまった。
起き上った子どもの額には、小さな石が刺さっていた。
それを見た彼女は、オロオロするばかりだった…。
俺は、子どもの額から石を取り除き、
傷口を吸い出すと、血があふれてきたので、
指で傷口を圧迫し、子どもを抱きかかえ、
近くの公園事務所へ連れて行った。
そのとき、俺は、何も考えず、自然に動いていた。
オムツの取り替えも何度かしていた。
もはや、自分の子どもだという感覚でいた。
そうやって、彼女と彼女の子どもと一緒に、
時間を重ねていった。
いよいよ彼女の子どもが小学生になるという頃、
俺は、ある決意を固めていた。
そう、シングルマザーの彼女と、
結婚しようと決めていたんだ……。
それが、どれだけ苦難の道かということを全く知らずに………。