「日本の選択点」結果発表(東京新聞より) | 労働組合ってなにするところ?

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2008年3月から2011年3月まで、労働組合専従として活動しました。
現在は現場に戻って医療労働者の端くれとして働きつつ、労働組合の活動も行なっています。

あまり知られていない労働組合の真の姿(!?)を伝えていきたいと思います。

東京新聞の新年企画「日本の選択点」の結果が本日の紙面で報告されています。

インターネット上でも報告されるとのことなのですが、さっき(2009年1月21日午前9時10分頃)検索してみたところまだ掲載されていないようなので、関心のある方は少し時間を置いてまたチェックしてみてください。


東京新聞新年企画「日本の選択点」

http://www.tokyo-np.co.jp/feature/09newyear/


ここでは、私が関心を持っている選択点についての投票結果について、紙面から分析を引用しつつご紹介します。引用部分は青で表記します。


日本の選択点  あなたの描く将来は?

東京新聞 2009年1月21日(12、17面)


 読者の皆さんから五千五百を超える回答をいただいた「日本の選択点」。一つひとつを分析すると、国民がどこに関心を持ち、将来の日本にどのような姿を期待しているのか、おぼろげながら見えてくる。年内に行なわれる政権選択の選挙・衆院選に向け、政治が取り組む課題とともに、まとめた。


 九つの設問のうち、最も多くの意見が集まったのは「安全網」で千件を超えた。二位以下は「薬の通販」「新型インフルエンザ」「派遣切り」「内定取り消し」「医療の格差」の順。国民は雇用と医療に極めて高い関心を持っていることがはっきり分かった。


(後略)



では、個々の選択点について見ていきます。


①安全網については、「生活保護などの福祉を」が21%、「就労支援で自立促せ」が67%、「その他」が12%という結果でした。この結果が、まだ日本社会に「自己責任論」が根強く残っていることの現われと考えるのはうがち過ぎでしょうか? これが第一回、2009年1月1日に出された選択点ですので、年越し派遣村の報道が盛り上がり、実行委員会のメンバーの方々が事態の深刻さを訴え、厚生労働省講堂が開放された1月2日以降にこの選択点が出されていたら、結果にどう影響したかが興味深いところです。また、「どちらも必要」という選択点が提示されるべきだったのではないかと思います。

この選択点と対をなす⑨派遣切については、「維持して待遇改善を」が30%、「禁止して原則終身雇用に」が61%、「その他」が9%という結果でした。企業の横暴を許す派遣法の問題点と、その結果として派遣労働者が置かれている苦境についての理解が広がったことを反映した結果と考えたいものです。ちなみに、この選択点が最後に出されているもので、日付は1月10日です。


医療に関わる選択点もいくつか出されていますが、私が特に関心を持っていたのは④医療の格差の結果です。「研修制度見直し」が36%、「不人気科の待遇改善」が52%、「その他」が12%という結果でした。現在医師が置かれている、常識をはるかに超えた長時間過密労働の実態を知れば、まずは待遇を改善しなければならないと考える方が増えるのは当然のことと思います。金銭面だけでなく、子育て支援や研修機会の保障などの面での待遇改善も必要だと考えます。臨床研修制度については長所も短所もあり、見直しは必要ですが、まずは現場を改善しなければその科に配属される医師が増えてもどんどん辞めていくということになりかねませんし。


私の意見を述べるのはここまでとしておきます。

関心を持たれた方は是非紙面かインターネットでお読みください。



2009.1.22 現時点では既にインターネット上でも結果と分析が公開されています。