労働組合ってなにするところ?

労働組合ってなにするところ?

2008年3月から2011年3月まで、労働組合専従として活動しました。
現在は現場に戻って医療労働者の端くれとして働きつつ、労働組合の活動も行なっています。

あまり知られていない労働組合の真の姿(!?)を伝えていきたいと思います。

たくさんのご意見をいただきたいと思っていますので基本的にいただいたコメントは全て公開しますが、公開をご希望でない方からのご意見や表現に問題があるコメントは公開しないという選択をする余地を残すため、コメントは承認後公開とさせていただいています。トラックバックも承認後の公開となっております。(※「表現に問題があるコメント」とは、特定の個人を攻撃したり名誉を傷つけたりする表現を含むコメントや、特定の集団に対する差別表現などを含むコメントのことです。単に言葉遣いが乱暴であるという程度でしたら、基本的に公開しております。また、個人情報を明らかにしてしまうようなコメントについても、公開を差し控える場合があります)

なお、今のところアメンバー限定記事を書く予定はありませんので、アメンバーの新規登録は受け付けておりません。全ての記事を全ての方に公開していきますので、ご理解のほどをよろしくお願い致します。



2009.1.15追記 コメントのお返事を書いた記事についてはトラックバックできないように設定することにしました。同時に、コメントのお返事を書いた記事の無断転載は固くお断り致します。



2009.3.31追記 非公開コメントの基準に、「本筋から外れたことを持ち出して議論を混乱させるコメント」、「嫌がらせ、からかいと思われる表現を含むコメント」、「警告を受けても改めない人からのコメント」を追加します。そういったコメントに対してはお返事も致しません。(2009.3.14の基準は曖昧だったので変更しました)

2009.3.31現在、「警告を受けても改めない人」としてコメントをしても非公開の扱いになっている人は1名です。


2011.10.20追記  トラブルがあり、一時コメント欄を閉めていましたが、本日から再開しています。なお、コメント非公開扱いの人が1名増え、2名となりました。


2011.12.25追記  非公開コメントの基準に、「人の不幸を楽しむためのコメント」、「人の不幸をあげつらうコメント」、「人の不幸を助長させるコメント」を追加します。


2012.3.19現在、「警告を受けても改めない人」としてコメントをしても非公開と扱う人が1名追加となりました。現在、完全コメント非公開扱いの人は3名です。

「警告を受けても改めない人」の基準として、非公開コメントが通算10個を超した時点で完全コメント非公開扱いとすることとします。


2012.4.15追記  「表現に問題があるコメント」には当然セクハラ表現も含みます。コメントの内容のみならず、投稿者名にセクハラ表現を含むコメントも、本日より非公開と致します。過去にセクハラ表現を含む投稿者名を許容していたことに関しましては、不快感を抱かれた方にお詫び致します。


2012.8.20現在、「警告を受けても改めない人」としてコメントを非公開扱いとする人が1名追加となりました。現在、完全コメント非公開扱いの人は4名です。


2013.10.30現在、「警告を受けても改めない人」としてコメントを非公開扱いとする人が1名追加となりました。現在、完全コメント非公開扱いの人は5名です。


2015.10.29追記 これまで誹謗中傷、セクハラ、商業的宣伝目的のトラックバックの削除についての注意がありましたが、トラックバックは廃止になって久しいのでそれを削除し、同様のコメントを非公開扱いにするということに変更いたします。


2026年は、正念場の年です。

医療・介護・福祉の制度改悪と負担増にストップをかけ、防衛費倍増をやめさせて庶民の生活を豊かにするために税金を使わせ、外国人や社会的弱者を敵視して真の闘うべき相手から目をそらさせる誤魔化しにだまされず、核抑止の矛盾を明らかにして核兵器禁止条約を批准させ、全産業平均よりも何万円も低い医療・介護従事者の賃金を改善し、最低賃金を大幅に引き上げ、安心して働き続けられる職場をつくるため、行動し、声を上げることを提起します。

 

 

6月7日、北浦和公園で行なわれたオール埼玉総行動に参加しました。

以下、その概要をまとめます。

 

主催者あいさつは、小出実行委員長が行ないました。

小出さんはまず、第15回のオール埼玉総行動への参加のお礼を述べました。

高市政権は今、国民の大多数が反対している改定に前のめりであり、来年春をめどに改憲発議をすると述べていると指摘しました。高市首相は、2012年の天賦人権思想の否定、9条2項削除、国防軍新設の自民党改憲草案が大好きと発言し、9条改憲を最も希望している人だと評しました。

先月27日、政府の防諜機関の要となる国家情報会議設置法が可決されたが、これは大変なことだと述べました。民主的規制が全くなく、スパイ防止法の一里塚であり、大変危険だと指摘しました。そして、国是である武器輸出三原則を撤廃し、武器を輸出して金もうけする国へ変えるなど、我々としてはおかしい政策を推進していると指摘しました。

アメリカ言いなり、トランプ言いなりで大軍拡を行い、抑止力論にべったりで、徹頭徹尾従っていると述べました。

現代の治安維持法であるスパイ防止法の制定、非核三原則の見直し、国旗損壊罪の新設など、日本を戦争する国にしようとまっしぐらだと批判しました。

この状況を撤回させるには、私たち市民の運動しかないと述べました。平和を願い、戦争法に反対し、武器輸出に反対する市民が、全国で増えていると指摘しました。そして、若い人も自前のプラカードやペンライトを持って立ち上がっていると指摘しました。

最後は主権者である私たちの国民の力だと、これを肝に銘じてオール埼玉もがんばっていきたいと述べました。この大きな叫びをあげていこうではありませんかと呼びかけました。

平和に右も左もなく、世界の宝である平和憲法をいかす時が来たのですと述べました。

最後に、ともに頑張りましょうと呼びかけました。

 

続いて、後援団体からのあいさつが行なわれました。

埼玉弁護士会の菊地洋一会長は、オール埼玉総行動の実行委員長は当会の会員であり、当会も今の状況に危機感を抱いていると述べました。

6月18日にスパイ防止法はいらないのかいと一緒に講演会を行ない、有田芳生氏などが講演したそうです。

戦争に突き進む世の中になるのではないかという危機感でここに集まっていると述べ、平和な日本を守るべくともに頑張っていきたいと述べました。

 

連合埼玉の大谷事務局長は、オール埼玉総行動開催の喜びと諸活動への協力のお礼を述べました。

各地で武力衝突が起き、緊張の高まりが続き、国際社会は不安定さを増しており、私たちの暮らしにも影響していると指摘しました。

安全保障の名の下に自衛隊の活動を広げようとしているが、自衛隊の活動が拡大するほど国民の安全は揺らぐと述べました。

誰もが平和を望んでおり、誰もが戦争をさせないために憲法を守ることが必要だと指摘しました。

働く者のための政策とともに、平和で公正な社会を目指し、くらし、雇用を守るために行動していくと述べました。そして、多くの県民が声をあげ続けることが重要であり、ともに活動していくことを誓うと述べました。

 

埼労連の宍戸事務局長は、多くの人々とともに行動してきて、オール埼玉総行動は今回で15回目となったと述べました。

今、危険な高市政権による改憲が急ピッチで進んでおり、今が正念場だと呼びかけました。

多くの市民が国会前や各地で声をあげており、特に若者や女性が多いと述べました。そして、多くの市民とともに多くの野党が共闘していると述べました。

これこそが民主主義であり、民主主義を子や孫に残さなければならないと述べました。

闘って、闘って、闘って、もう改憲はできないというところまでもってきましょうと呼びかけました。

 

続いて、ゲストスピーチが行なわれました。

今回のゲストは、元文科省官僚の前川喜平さんでした。

前川さんは、文科省を辞めてからお友達が増えたと述べました。危機感を持ち、国会前デモにペンライトを持って参加しているそうです。電池式のペンライトを使っているそうですが、デモでペンライトを持っていない人にも持ってもらおうと使い捨てのペンライトを10本買って行って配ったそうです。

いよいよ日本の政治がおかしくなってきており、声をあげてストップしなければならないと述べました。

2014年7月の、閣議決定で集団的自衛権行使を容認したことは、憲法違反で無効だと指摘しました。2015年には安保法制が強行採決されました。当時、前川さんはもう一歩で事務次官になれるところで、安保法制反対とは言えなかったそうです。しかし、官僚にも政治的自由はあると、2015年9月18日に、夜陰に紛れて国会前集会に参加し、それが初めてのデモだったそうです。

人生は何度でもやり直せると思うと述べました。行政を辞めてからの人生の方が楽しいそうです。

楽しくやっていれば暴動などと言われることはなく、おまわりさんも守ってくれると述べました。

高市政権のおかしさは、大日本帝国へ戻りたいところであり、人間よりも国家が大事だと思い込んでいると指摘しました。憲法13条を読めばそれは違うとわかり、人間を守るために国家があるはずだと述べました。しかし、高市さんは日本に生まれた人は国のために死ぬべきと思っており、そのために国に歯向かう者を監視し、踏み絵を踏ませ、思想良心の自由を否定していると指摘しました。そして、国家が大事だと教育を通じて植えつけようとしていると指摘しました。

しかし、その日本の上にアメリカがあり、総理よりもアメリカの大統領の権力が大事にされていると述べました。それが現れたのが高市訪米であり、世界中に恥をさらしたと述べました。アメリカを背景に、中国にガーガー言っているのだと指摘しました。しかし、トランプも揺らいでおり、中国には弱腰だと述べました。

高市さんは日本が攻められてもいないのに中国と戦争をする可能性があると言ってしまったが、これは中国の前に我々日本人が怒らなければならないと指摘しました。憲法によって戦争をしないと誓ったのは日本国民だと述べました。

中国はいろいろ問題があるが、最大の貿易相手国だと指摘しました。

ヘイトにヘイトで対抗してはならず、今日は「No Hate」のTシャツを着てきたと述べました。

しかし、高市さんはアメリカべったりで、イランと交渉しようとしていないと指摘しました。「全ての国がホルムズ海峡を通行できるように」と言っているが、それはアメリカも通せということだと指摘しました。なぜ交渉しないのか、そこまでトランプに義理立てする必要があるのかと問いかけました。そして、日本国民の生活をくるしめることばかりしていると指摘しました。

文科省の2倍の予算を防衛省につぎ込んでいるそうです。使ってはいけない人殺しの道具のために国民の税金を使うなと述べました。

OTC類似薬の負担増、高額療養費制度の改悪で、お金がなければ治療もできない国になってしまうと指摘しました。

物価対策もなく、国民の生活は苦しくなるばかりで、おかしいと、間違っていると気付く人が増えてきており、そうした人へ、私たちの声を広げていかなければならないと述べました。

しかし、投票のやり直しをさせないようにするのが緊急事態条項であり、そうやって独裁が成立してしまうというのがヒトラーがやったことだと指摘しました。

本当に戦争になったらボロ負けするに決まっていると述べました。

政治と金の問題も解決しようとせず、そのお金をSNSへ使っていると指摘しました。

流れてくるSNSの動画に疑いの目や耳を向けなければならないと述べました。この集会に来ていない人に、だまされるなと伝える必要があると指摘しました。

動画問題については答弁が二転三転しているが、いかに高市氏がでたらめに嘘をついているのかがわかってきていると述べました。

安倍首相は国会答弁で118回の嘘をつくなど、たくさんの嘘をついてきているが、高市さんとの違いは何かというと、安倍さんの嘘はなかなかバレなかったが、高市さんの嘘は言ったそばからバレるが居直っていると指摘しました。そして、メディアは高市さんがこう言ったということだけでなく、その裏の真実まで言わなければならないと指摘しました。

文科省にも、自分の頭でちゃんと考える市民を育てましょうと言っていきたいと述べました。

辺野古での平和学習は優れており、平和も民主主義も考えることができると指摘しました。不幸な事故はあったが、教育基本法違反と言うのは間違っており、「不当な支配」にあたることを文科省がやってしまったと述べました。

本当の教育の理想を取り戻してほしいと言っていきたいと述べました。

 

ここで、カンパのお願いとコールが行なわれました。

次に、政党からのあいさつが行なわれました。

立憲民主党は直接参加はなく、熊谷裕人参議院議員のメッセージが代読されました。

高市政権は改憲へ突き進もうとしているが、こんな時こそ安保法制廃止、立憲主義を守るオール埼玉総行動へ連帯をと呼びかけるメッセージでした。

 

日本共産党からは、塩川鉄也衆議院議員があいさつしました。

塩川議員は、一度始めた戦争を止めるのは難しく、戦争をやめろという世論の実現のために力を尽くすべきだと述べました。

トランプと一緒になって大軍拡を推進していく政治こそ危険であり、大軍拡で暮らしを圧迫しており、継戦能力の向上と言うがまさに抑止力が破綻していると国が認めていると指摘しました。

だから国家情報会議や国旗損壊罪など、市民の声を抑圧しようとしているのであり、これこそ国民の声を恐れているということだと指摘しました。

多くの集会が繰り返されてきて、全国各地で市民が声をあげており、こうした声が一番の力だと述べました。

今こそ憲法を真ん中に据えた市民と野党の共闘のために全力をあげると述べました。

 

社会民主党からは、ラサール石井参議院議員があいさつしました。

今、国会は嫌な雰囲気で、衆議院では高市さんが登場すると大きな拍手が起こり、嫌な法律がどんどん通っていくと述べました。参議院でも、議論をする時間が与えられず、どんどん通ってしまうと述べました。

辰巳議員がスパイ防止法について質問をしている時に「スパイ!」というヤジが飛び、自民党もヤジがあったと認めたが、誰が言っているのかわからないとしたそうです。それでスパイが捕まえられるのかと述べました。

動画問題で音声が出ても、有料だから聞きたくないと言うと指摘しました。

高市さんは憲法の前文について、真っ先に変えると発言しており、とんでもないと述べました。

数の力で国会を通し、あのような動画で国民をだまして改憲案を通したら、国民の権利が認められない地獄のような憲法になってしまうと指摘しました。

もし日本が戦争になったら、行くのは皆さんの子どもや孫だと述べました。

こんなことをしていたら次の選挙では勝てないと思わせなければならないと述べました。

 

新社会党からは、村田委員長があいさつしました。

村田さんは元市議会議員で、新社会党は結党30年、当時は5人の国会議員がいたが、敗北し、地方議員が中心になって頑張ってきたと述べました。

平和の実現のためにやってきたが、国会の今の状態を見ると、高市さんは真っ直ぐに向き合って話さず、言っていることは失礼なことばかりだと述べました。

消費税の国民会議は非公開で、政党差別があり、「頭の体操をしてください」と言うなど、国会議員を馬鹿にしていると指摘しました。

政権を変えることをやっていきたいと述べました。昨年12月から、共産党と社民党と東京での共同行動を開始し、国会前で声をあげているそうです。全国でも共同行動が始まっているそうです。一つ一つ、共闘を重ねていきたいと述べました。

 

ここで、集合写真撮影とコールが行なわれました。

続いて、若者・女性のリレーアピールが行なわれました。

医療生協さいたまの山田医師は、病院が倒産したり、看護師が足りなかったり、6、7割の病院は赤字で、倒産数は過去最高になっていると述べました。物価高騰、ナフサ不足は、国民の医療に影響していると指摘しました。現場は忙しくなっているのに、給料は上がらず、職員は疲弊していると述べました。OTC類似薬の負担増、高額療養費制度の改悪も行なわれようとしていると述べました。ケア労働者が安心して働けるように、武器ではなくケアをと訴えていきたいと述べました。

埼玉土建青年部の高橋部長は、日本は戦後80年の平和を守れるかどうかの瀬戸際だと述べました。高市首相の台湾発言から、軍拡がすさまじい勢いで進んでおり、国民は物資不足になっていると指摘しました。政府は目詰まりと言っているが実際は違い、中小業者は廃業や転業、自殺に追い込まれる人もいると述べました。表現の自由が脅かされる恐れもあると述べました。国民の監視の目が弱まれば、あっという間に自由、民主主義はなくなると指摘しました。大戦では多くの仲間が犠牲になったと述べました。憲法前文をあざ笑う高市首相は許されないと指摘しました。有事になれば戦地に行くのは若者であり、政治はどこまでも他人事で、苦しむのはいつも国民だと述べました。同じあやまちを繰り返さないために、今が声を上げる時であり、日本から平和の尊さを訴えようと述べました。

 

最後に集会アピールが提案され、採択されました。

本集会には4,800人が参加したそうです。

集会終了後は、浦和駅までのパレードが行なわれました。「9条こわすな」、「戦争したがる政府はいらない」、「武器で平和はつくれない」、「主権者は私たち」、「私は自由」、「あなたも自由」などのコールをしながらのパレードでした。

 

以上で報告を終わります。

2026年は、正念場の年です。

医療・介護・福祉の制度改悪と負担増にストップをかけ、防衛費倍増をやめさせて庶民の生活を豊かにするために税金を使わせ、外国人や社会的弱者を敵視して真の闘うべき相手から目をそらさせる誤魔化しにだまされず、核抑止の矛盾を明らかにして核兵器禁止条約を批准させ、全産業平均よりも何万円も低い医療・介護従事者の賃金を改善し、最低賃金を大幅に引き上げ、安心して働き続けられる職場をつくるため、行動し、声を上げることを提起します。

 

 

5月29日、働くもののいのちと健康を守る埼玉センターの第27回総会に参加しました。

そこで行なわれた記念講演「高市政権の労基法『改革』と私たちの取り組み」の概要をまとめます。

講師は元労働基準監督官で、現在は働くもののいのちと健康を守る全国センター理事の森崎巌さんでした。

 

まず、高市首相の労基法改革についての発信と見直しの方向が取り上げられました。

改革1は、2025年10月に出された高市首相から上野厚生労働大臣への「指示書」に書かれていた内容で、「心身の健康維持と従業員の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行う」というもので、これは「デロゲーション方式」につながる考え方で大変危険だと指摘しました。

改革2は、2026年2月に高市首相が施政方針演説で述べたことで、「働き方改革の総点検においてお聞きした働く方々のお声を踏まえ、裁量労働制の見直し、副業・兼業に当たっての健康確保措置の導入、テレワークなどの柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進めます」としているそうです。

改革3は、経済政策の司令塔である「成長戦略会議」で議論されている内容で、「裁量労働制の拡大。変形労働時間制の見直し、時間外労働月45時間超に対する一律の指導の緩和、三六協定締結の『支援』実施」という内容だそうです。

 

改革1は、労働基準法を「最低基準方式」から「デロゲーション方式」へと変えるものであり、源流は2023年に出された「新しい働き方に関する研究会報告書」だそうです。その中に、労働基準法制の検討にあたり、「守る」と「支える」の二つの役割を提示しており、「守る」とは健康を守るということであり、「死ぬまで働けとは言わない」ということだそうです。「支える」とは、働く人の自発的な選択を支えるということであり、「今の最低基準を下回る働き方も認める」ということだそうです。これが「デロゲーション方式」です。

なぜ危険なのかというと、労基法が守るのは健康だけでなく、自由な時間、ワークライフバランスも含まれるということや、労働者の「自発的」は疑ってかからなければならず、実際は強制されていることもあるということが指摘されました。

経団連の報告書も同様の提言をしているそうです。

 

労働法の専門家らが約1年議論して出した「労働基準関連法制研究会」報告書では、「デロゲーション方式」は削除されたそうです。専門家から、「最低基準方式」を放棄する構想は賛同できないと指摘されたからだそうです。大阪府立大学名誉教授の西谷敏氏は、デロゲーション方式は原則的な基準を比較的高く設定し、一般的な労働条件の引き上げを促進する効果を持ちうるが、ドイツでは労働組合が十分強力で労働者の利益を擁護しうるのに対して、日本の過半数代表者はもちろん、企業内組合の多くもとうていデロゲーションの当事者となる資格を備えているとは言えず、このような日本では重要な労働条件について最低基準からの逸脱を安易に認めるわけにはいかないと指摘しているそうです。

また、労働基準法制の総論的課題として、「労働者」の概念を広げることについては、フリーランスやプラットフォームワーカーなどが対象ですが、「フリーランス新法」では不十分だそうです。「労使コミュニケーションの在り方」については、労働者代表の適正選出、基盤強化による労使コミュニケーションの実質化をどう図るかということが課題だそうです。

労働法制審議会での議論は、労働時間規制を中心に行なわれ、対立するも4点では合意したそうです。4点とは、過半数代表への支援、週44時間制の段階的解消、法定休日の特定、年休の賃金算定方法の見直しだそうです。

しかし、高市政権の横やりにより、ボトムアップ方式からトップダウン方式へと変えられてしまったそうです。

ボトムアップ方式とは、ILO条約にも含まれているもので、三者構成の会議により、現場を知っている労使が議論に参加することで実情に即した結論を出すことができ、納得性が高まるという特徴があるそうです。

トップダウン方式は、中央省庁再編が行なわれた2021年から増加しており、各省庁の政策の総合調整機能を担う内閣府の総合規制改革会議で各省庁の政策に手を入れているそうです。政府が閣議決定をしてから労政審へ送られることになるため、労政審の議論が骨抜きとなり、三者構成を無視していると指摘しました。

高市政権では、内閣官房・内閣府が主導する「改革」へと急転換しているそうです。

成長戦略会議は、経済界の代表や経済学者が中心で、労働者代表は本会議と分科会に1人ずつしか入っていないそうです。そこでは、経団連の要望で「裁量労働制の拡大」が最重要課題とされているそうです。

裁量労働制を拡大する理由として、裁量労働制で働く労働者の「満足度」が高いということがあげられていますが、どこに満足しているかというと「自分で労働時間の配分を決められる」などで、それは裁量労働制の適用の結果ではなく「要件」だということが指摘されました。裁量労働制の適用の結果は「みなし労働時間」であり、残業が0時間か1時間などの短い時間に見なされるということであり、そこに満足かどうかを聞くべきだと指摘しました。

また、裁量労働制で働く労働者ほど「健康」であるということがあげられていますが、それは労働者本人に聞いただけであり、「あまりよくない」、「よくない」の合計も裁量労働制で働く労働者の方が多いそうです。

労働時間ではなく「成果」で評価する働き方が求められているという理由もあげられていますが、裁量労働制以外の働き方でも「成果」で評価することは禁じられておらず、むしろ「成果」で賃金が決められているところは多いということが指摘されました。

国際競争力を高めるという理由もあげられていますが、しかし、裁量労働制を導入していない国の方が生産性は高いそうです。

 

高市発言の中に「働き方改革の総点検」とありましたが、これは厚生労働省が行なったアンケート結果だそうです。

おそらく、「働きたい改革」を裏づける結果を期待して行なわれたと思われますが、期待とは異なる結果が出ているそうです。

「労働時間を増やしたいか、減らしたいか」という質問に対する回答は、「増やしたい」が約10.5%であり、「このままでよい」が約59.5%、「減らしたい」が約30%だったそうです。また、「労働時間を増やしたい」理由は、「たくさん稼ぎたいから」が41,6%、「残業代がないと家計が苦しいから」が15.6%だったそうです。

つまり、もっと働きたいのは給料が安いからであり、裁量労働制は残業代が0か固定なので、その解決策とはならず、むしろ願いに逆行していると指摘しました。

労働者のたたかいとして、4月16日に「STOP!!定額働かせ放題」集会が開催されたそうです。日本労働弁護団の主催で、連合、全労連、全労協の代表が参加し、170人が会場参加、70人がオンライン参加したそうです。

 

その他の問題として、変形労働時間制の見直しがあげられました。

1年単位の変形労働時間制の要件は、1年間のスケジュールを決めることですが、現場のニーズを反映した例外として30日前までに計画を立てることが認められているそうです。これを1週間前に決める方式にしたいと経営者が主張しているそうですが、労基法は就業規則に就労時間を明記することを定めていると指摘しました。

また、労働基準監督官の指導の見直しがあげられました。現在、時間外労働時間が月45時間を超えると指導が入るそうですが、時間外労働の特別条項の80時間まではまだ余裕があり、指導は不要だという主張があるそうです。しかし、過労死基準は時間外労働が月100時間以上、複数月で80時間以上が続いていることがあげられました。月45時間を超えると過労死の危険性が高まり、その指導を止めようとすることは許せないと述べました。

労働条件を決めるのは労働者であるべきであり、次の3点の課題があげられました。

第一に、新しい「働くルール」について、いのちと健康を守る全国センターが「政策・制度要求2025」を発表しており、その実現に向けて共同の取り組みを一層広げていくことが重要だと指摘しました。要求には、裁量労働制の廃止、特別規制の廃止などがそうです。

第二に、労政審の審議を注視することがあげられました。一方、研究会報告書の提起の前進部分を実現することが重要だと指摘しました。

第三に、新しい法令、新しい指針、新しいガイドラインが提起している課題について、先進例、好事例等の情報収集を進め、労使交渉や安全衛生委員会で具体化することが重要だと指摘しました。

 

以上で報告を終わります。

 

2026年は、正念場の年です。

医療・介護・福祉の制度改悪と負担増にストップをかけ、防衛費倍増をやめさせて庶民の生活を豊かにするために税金を使わせ、外国人や社会的弱者を敵視して真の闘うべき相手から目をそらさせる誤魔化しにだまされず、核抑止の矛盾を明らかにして核兵器禁止条約を批准させ、全産業平均よりも何万円も低い医療・介護従事者の賃金を改善し、最低賃金を大幅に引き上げ、安心して働き続けられる職場をつくるため、行動し、声を上げることを提起します。

 

 

毎月恒例、今月の行動予定です。

 

6月4日、当組合の四役会議を行ないます。

 

6月7日は、オール埼玉総行動に参加します。

 

6月17日は、春闘の妥結を確認する中央委員会を行ないます。

 

6月20日は、自治体キャラバンの事前学習会に参加します。

 

6月26日は、当組合と理事会の中央経営協議会を行ないます。

 

6月27日は、国際ジャーナリストの伊藤千尋さんの講演会に参加します。

 

こんな感じで今月も頑張ります。