!?
「“超人の神の封印”の正体は貴様か!?」
『あぁ~っと! クローズの姿が消えて、エックスが現れました!』
 エックスも、いきなり我々の目の前に現れた。
「フンッ!」
『ドガァ~ッ!!』
『巨体のモアイドンをアーム・ホイップでリング中央へ投げ飛ばしました!』
 突然のことで私は何もすることが出来なかった。 何故か連動してオルテガも狭い場外へ落ちてしまった。
「カーッカカカカ!!」
『エックスが消え、姿を消していたクローズが、ドームの頂上から舞い降りました!』
「スタン!」
 んっ!? クローズは、背中に光るガラスのようなモノをくっつけている。
バズソー・トペ・アトミコ!!」
『バッ! タンッ! タンッ! タンッ! タンッ! シュルルル・・・ ズバッ!!!!』
マモキカ~ッ!!」
『クローズの回転式トペ・アトミコ!! 巨大な丸鋸となって、オルテガの腹部を襲いました!!』
 反対側ロープの反動を付け、前方転回4連発の後に高速回転して場外へ飛び出したクローズは、背中のガラスでオルテガの腹を切った・・・ 恐ろしくも華麗な残虐技だ・・・ 反則をしないようなことを言いながら凶器を使うとは・・・ やはり悪魔超人。
『オルテガ出血です! クローズまたしても姿を消しました!』
 オルテガは白目をむいて場外に落ちたままだ・・・ 私は救出に向かおうと逆サイドのオルテガの元へ行こうとしたが、ドームに一緒に入ってしまったカレクックに制止された。 モアイドンの方を見ていろということか?
『今度はエックスが、ドームの頂上から舞い降りました!』
「スタン! バッ!!」
「死ぬがよい! 四次元クロス・チョップ!!」
『シュルルル・・・ ズダダンッ!!!!』
「モッア~ッ!」
『助走を十分につけての錐揉み式クロス・チョップ! モアイドン、ダウン~ッ!!』
 今度はエックスの襲撃だ! モアイドンの岩の肌を削り取るような勢いだ!
「そりゃ、そりゃ、ダブル袈裟斬りチョップ!!」
『バシュッ!! バシュッ!!!!』
「モッア~ッ!」
『無理やり立たせてのチョップ攻撃!!』
 両手から繰り出すチョップにモアイドンはまたも膝から崩れ落ちそうになった。 !? エックスも両手に光るガラスのようなモノを持っている!
地獄のクロスアーム・スープレックス!!」
『グワ・・・ ズダダンッ!!!!』
「モアッハァ~ッ!」
『エックスの渾身のクロスアーム・スープレックス! 高さ、スピード、角度全てにおいて完璧です!』
 しかし、なんてパワーだ・・・ モアイドンの腕が軋む・・・ リングにはガラスが刺さっている・・・ !? ガラスなんかじゃない! このソーラーハウスの破片!? ヤツラはドームの頂上からこの破片を持ってきたのか!?
「死ね~! 地獄の首十字固め!!」
『ガキッ!!!! ガキッ! ガキッ! ガキッ!』
「モ、モ、モ・・・」
『エックス、素早くヘッドシザースにスイッチ! そして体を左右に捻りまくります! クローズ・コンボは回転式の力強い技の集合体でした。 エックス・コンボはその名の通り、エックスを描く技の集合体です!』
 !? ガラスの破片で首を引き裂くつもりか!?
「タァ~ッ!!」
『ここでスカイマンのカット! いや、何か光るモノを蹴り飛ばしました! そして、エックスに回転踵落としです!』
「パシッ!」
「エックスの邪魔をするな! 貴様の相手は俺様がやってやろう。」
『今度はデルタが現れました! スカイマンの踵落としを片手でキャッチ!!』
 う、動けない! デルタは私の脚を掴んだままだ。
『バ~ン! ドガッ!!』
『エックスがモアイドンを青コーナーにハンマースルー!! モアイドン立てません!!』
手裏剣地獄車!!」
 ヤツは両手を挙げ大見得を切った。 !? 私が蹴り飛ばしたガラスを拾って持っている!!
『グルッ! グルッ! グルッ! グルッ! ギュルルルルッ!!!!』
『赤コーナーから側転で青コーナーに近付き、回転速度を増しました! その大きな手裏剣は、モアイドンの巨体を削っています!!』
『ガガガガガガガ・・・・・!!!!』
!? カレクックはしきりにモアイドンに声をかけている。
「モアァ~!! スクラップ・クラッシャー!!」
『バッチーン!!』
『モアイドンの反撃!! エックスは姿を消しました!!』
 エックスは、姿を消した。 !?
『バ~ン!! ドガッ!!』
 デルタはいとも簡単に私をロープへ投げつけた。
「今度はお前の番だ! 四次元ヒップアタック!!」
『シュルルル・・・ ズドッ!!!!』
「ぐわぁぁぁ!」
『ズッガーン!!!!』
『打点の高い、錐揉み式のヒップアタック! 高速の円錐がスカイマンに突き刺さりました!』
 うぅぅ、腰が痛い・・・ 反動が強くてコーナーまでぶっ飛ばされてしまった。
「くらえ~! トライアングルチョップ!!」
『バシッ!! ズバッ!!!!』
「ぐぅぅぅ・・・」
『モンゴリアン・チョップと逆水平チョップの連携です!』
 は、早い!! こ、この連携は防げない・・・
スリーパー・ホールド・スープレックス!!」
『ガキッ・・・ ズダダンッ!!!!』
「がっ!!」
『徹底した喉潰し! スリーパー・ホールドをしたまま後ろへスープレックスです!』
 なっ!? こ、声も出ない・・・ や、やばい・・・
「死ね~! 地獄の三角締め!!」
『ガキッ!!!! ガキッ! ガキッ! ガキッ!』
「ぐが、ぐが、ぐが・・・」
『デルタ、脚を使ってスカイマンを締め上げます! デルタ・コンボは、喉への攻撃がエグイ~っ!!』
 く、苦しい! 意識が・・・
「スカイマン! お前がオチたら負けだぞ!!」
 !! カレクックの声! た、確かにオルテガとモアイドンはグロッキー状態。 3人が一次的にでも戦闘不能になったら負けが確定してしまう!
「ぐぉぉぉぉぉ・・・」
 私は無我夢中で耐えた。
『ピカッ!!』
『スカイマンの体が光りました!』
『ス・・・ ドーン!』
「な、何!?」
『そして宙に浮いて、落ちた~っ! スカイマン、見事三角締めから脱出です! デルタは姿を消しました!』
 無我夢中だった・・・ こ、コレは、カレクックからもらった浮遊石の力!?
「んっ!? 何だこの影は!?」
 しかし、今度は・・・ 私の体にロープの影がまとわりついてきた。
「ぐあっ!!」
『突如現れたクローズ、スカイマンにコブラツイスト~っ!!』
 ガッチリ決まっている。 く、苦しい!
「モアイドン、影だ! ヤツラは影と同化して姿が消せるんだ!」
 カレクックはしきりにモアイドンにアドバイスを送っている。 た、確かにバミューダIIIの3人が現れたのはコーナーポストの影からだった。 しかもその影は、このドームのおかげでくっきりとそして何本にも分かれている。 そして、ロープの影までも動かして・・・ くぅ・・・ 軋む・・・ クローズのコブラツイストに耐えるものもう限界だ・・・
「バッチーン!!」
 何者かがクローズに攻撃を加えてくれた! 技ははずれた!! モアイドン!?
『あぁ~っと! モアイドンリング中央に歩み出ます!! クローズは姿を消し、スカイマンは場外へエスケープです。』
 あんなにも攻撃を受けたのにモアイドンは怯んではいない! 私は絶望しかかっていた自分を恥じた・・・
「モア~ッ!! 姿を現しやがれ!!」
「カーッ! カッカッカーッ!!」
「姿を現して欲しいのか?」
「兄弟、姿を現してやろうじゃないか!!」
「あぁ、分身影法師!!」
『あぁ~っとぉ!! バミューダIIIの3人が姿を現したかと思うと次々に分身も現れたぁ~っ!! に、24人はいるのでしょうかぁ~っ!!』
 なんてことだ・・・ 大三元の分身とはスケールが違う・・・



その21へ続く・・・

この物語はフィクションです。 以下略・・・